これを再生すると、かなりすごい。
DNAの仕事のひと通りが、3枚で計1時間ほどの映像で、網羅されている。
生命誌研究館ではこれを、10年以上の歳月にわたって取り組み、つくり上げたのだそうだ。
たしかにCGの映像が、あとにいくほど、きれいで細かくなっている。
10年のあいだに、コンピュータが進歩したということだよな。
生命誌研究館での展示物や、公開セミナーなど様々なイベントは、その表れなわけなのだが、この本はそういう意味じゃ、「お茶の間で楽しむ生命誌研究館」といえるな。
自分のからだに60兆個ある細胞の中に入っている、目にも見えないほど小さなDNAというものが、こんなにうまいことできていて、こんなことまでやっているのかと、ひたすら驚くとともに、それを人間はまた、こんなところまで解明しているのかと、ほんとに感心する。
また生命誌研究館では、このCGをつくる過程で、実際にDNAを動かしてみるうちに、教科書に書いてある説ではうまくいかず、一般には言われていない、べつの説で考えないといけないのではないか、みたいなことも、明らかになったのだそうだ。そういう研究と表現のスリリングな関係、というものが、このDVDから垣間見られるところもおもしろい。