世の中でこれだけ盛り上げてくれると、何かいつもと違うことをしないといけないような気がしてくるが、クリスマスを祝うというのはあくまで外国の習慣であって、日本には正月がある。
なのでここは、ふつうにいつものごはん。でもイブだというので、グルメシティは特売をしていて、それはよかった。
スペアリブおでん、これはいちおう僕の考案なのだが、かなりイケます。
といってもおでんのネタの一つとしてスペアリブを入れるというだけの話なのだが、おでんのようにじわりじわりと火を入れるというやり方が、こういう塊肉にはじつに合う。
それにこのスペアリブから、なんともおいしいだしが出る。
ぜひやってみてください。
ただし気を付けることが二つだけあって、まずスペアリブは大量のアクが出るので、そのまま他のネタといっしょに煮てしまうと、汁がアクだらけになってしまうのだ。
それからこれは、決して沸騰させないようにして火を通す。
そうすると、まじ、というくらいおいしく仕上がります。
酒をガバチョといれた水から、湯気はでるけど沸騰しない、という火加減を保ちながら、30分くらい。
ゆで汁も使いますので、捨てずにそのまま置いておいてください。
他のネタも下準備。
これは、ふつうのおでんと同じように考えて、好きなものを入れればいいのだけれど、昨日入れたのは大根と、玉子、それに厚揚げ。
ほんとは入れたいものは他にもあるし、量ももっとたくさん作りたいのだけれど、家には大きな鍋がない。
買うかな、今度。
でも置くとこないし、迷っているのだ。
しかしこのゆで卵、僕は今までうまくゆでられた試しがない。
ゆでたらすぐ冷やしてるんだがな。
大根といっしょにゆでるからいけないのか。
塩を入れたらいいという話は聞いたことあるが、大根といっしょだから、それはできないし、これだけは毎回、ほんとに腹がたつのだ。
黄身が露出してしまったやつは、おでんに入れると分解してしまいそうだったので、塩をかけて食べてしまった。
この写真では入れ忘れてますが、だし昆布もいっしょに入れます。
さっきスペアリブを下ゆでした汁を、ペーパータオルで濾して入れる。
今回ちょっとこってりさせることにして、みりん。
それに濃口醤油。
あとはペーパータオルをのせて、ここでも湯気はでるけど沸騰しない、という火加減を保ちながら、何時間でも好きなだけ煮る。
というわけで完成。
やってみればわかるのだが、取りきれなかったアクが大量に残るのだ。
適当に水を足して、好きなように味付けする。
昨日は2時間。
汁が煮詰まって足りなくなったら、適当に水を足す。
調味料は、初めはうすめに入れておいて、きっちりだしが出てから、もう一回味を見て、足りなければ足すというようにする。
そして火を止めてからかならず、そのまま置いてしばらく冷ます。
こうすることで、味が中までしみるのですね。
これ僕は、卓上のコンロで沸騰させないように温めながら食べます。
どれもいい色になってます。
大根にも、中まできっちり味がしみていました。
こうやって仕上げたスペアリブ、なんと中はピンク色なのです。
これはべつにもちろん、火が通っていないということではなく、生肉のやわらかい状態が、そのまま保たれているという意味。
肉は95度だかになると固くなるのだそうで、沸騰させないという温度は80度、それで火を通すと、固くならずに煮えるのですね。
なので食べごたえはプリプリ。
しかも味はきちんとしみていて、これはかなり絶品です。