このごろ新聞の政治欄を読むのが、不愉快で仕方ないのだ。菅首相が参院選で負けて、今度の代表戦にむけ、また政局が始まっているからだ。これでまた数カ月で首相が交代するなどということは、ほんとにやめてほしい。きちんと腰をすえて、仕事をしてほしい。
参院選に負けた理由は、たしかに首相が不用意に消費税について言及してしまったからだろうが、それにしたって、菅首相よりいい人が他にいるのかといえば、そうではないだろう。いたとしたって、どっこいどっこいなのではないか。小沢一郎も、自分が下手を打って、幹事長を辞めなければいけなかったのだから、復権など考えるのではなく、菅首相をきちんと応援して、日本の政治をきちんと前に進めるようにしてほしい。
高度経済成長のときは、上がってくる利益をどう分配するかということだけ考えていれば、どちみち右肩に上がっていくのだから、よかったわけだが、いま物事が縮小し、世界情勢も極端に複雑になっているこの時代、そんなことではやっていけない。そうやって小競り合いをしているあいだに、日本が全体として、沈没していってしまうわけで、そうではなく、日本が全体としてどちらへ向かうのかということを、きちんと考え、確実に進めていかないといけないのじゃないか。
菅首相が消費税について言ったやり方は、たしかに不用意で、あまりほめられたものではなかったと思うけれど、この剣ヶ峰、ぜひ頑張って乗り越えてほしい。最低でも4、5年は首相をやって、まとまった仕事をしてほしい。