10名ほどが座れるカウンター席と、テーブルが2卓、50歳くらいのご夫婦でされてるみたいだった。
店に入って、厨房近くの席に座ると、いきなり家畜小屋へ来たかと思うような匂い。
懐かしいな、広島にいた頃は、こういう匂いがする店がたくさんあったものだが、京都では初めてだ。
豚骨を炊いているのだ。
こういう匂いをさせているというのは、かなり気合が入っている証拠だな。
ライスとビールは両立できなかった。
これはラーメンの味によるのかな。
それともキムチのあるなしなのか。
まあそれはどうでもいいんだが、ここのラーメン。
基本的に「新福菜館」のながれを汲んでいるのだと思うが、新福菜館のラーメンが甘みを加えているのにたいして、ここでは現代風に、甘みは抑えてある。
そのかわり、醤油のコクが、大幅に増強されているのだな。
たまり醤油を使っているそうだが、ほとんど味噌かと思うような味。
クチコミを見ると、「中毒になる」と書いているのがあったのだが、わかるな。
僕が新福菜館の中毒になっているのと同じだ。
日本人にとっては、濃厚な醤油味というのは、中毒性があるということなのだろうな。
ちなみに醤油の風味が強いので、豚骨の臭みはまったく感じない。
これだけ濃厚なスープには、このくらいパンチのある麺でないと、たしかに相手として不足だな。
チャーシューは、京都によくあるぷりぷりではなく、やわらかめに炊いてあって、またこれが芯まできちんと、味がしみているのだが、ロースとバラと、両方が一枚ずつ入っていた。
全体として強烈な個性と主張をもった、男のラーメン。
本店は10年ほど前まで、40年にわたって、屋台で営業していたのだそうだ。
気合の入り方がちがうな。
京都北山元町らーめん (ラーメン / 西京極駅)
★★★★☆ 4.0