豚肉の焼きそばと、えんどう豆と油揚げの卵とじ。
昼に家でビールを飲むのに、料理を1つだけ選べと言われれば、
ぼくの場合はしょうゆ味の焼きそばだ。
「いやお前は、毎週新福菜館三条店で、昼ビールに餃子を食べて、
最高に幸せ、などと言っているではないか」
と思うかもしれないが、
あれはそのあとにラーメンがあるからいいのであり、
餃子だけでは、一回の食事としては物足りない。
お好み焼きも、ビールに合う。
ぼくも広島にいたころには、よくお好み焼きを食べながらビールを飲んだし、
京都のお好み焼きもうまい。
ただぼくの場合、それよりしょうゆ味の焼きそばが上回るということになる。
ソースよりしょうゆが好きなのは、
ぼくが関東で育ったからではないかと思う。
しょうゆ味の焼きそばを作るのに、
ぼくはもうここ何年も、バカの一つ覚えのように、
ウー・ウェンのやり方を採用している。
豚肉と長ねぎだけで作るのだが、
調味料も作り方もシンプルで、しかも何度食べてもうまい。
昨日は長ねぎがなかったので、かわりに青ねぎとシメジを入れたが、
作り方は基本的に、ウー・ウェンのやり方を踏襲している。
調理時間も10分もかからず、あっという間に出来てしまう。
フライパンにサラダ油を引いて強火で熱し、豚肉100グラムを炒める。
肉の色が変わったら、
酒としょうゆ大さじ1、おろしショウガ小さじ1/2の合わせ調味料を入れる。
ひと混ぜし、一呼吸おいてから、
ざく切りの青ねぎとシメジ、そして焼きそば麺を入れる。
タレを焼きそばに吸わせるようにしながらよく炒め、
味を見て塩を足し、コショウ少々をふる。
豚肉とネギ、焼きそば麺、それに調味料、
すべての味が最高にマッチしている。
初めて入れてみたシメジもよく合った。
ビールを飲んだら30分くらい昼寝して、
いつものカフェで仕事をした。
「ビールは昼に飲むのがうまい」
とまで思うぼくが、
なぜこれまで昼ビールをするのを土日に限定していたかといえば、
平日に昼からビールを飲んでしまうと、
午後の仕事に差し支えるのではないかと思っていたからだ。
しかしそれは、まったくの杞憂であったことが、よく分かった。
おとといといい、昨日といい、昼にビールを飲んだからといって、
仕事の能率が下がることはない。
だいたい昼寝するのだから、
飲み過ぎさえしなければ、ビールなどその間に醒めてしまう。
むしろ昼にビールを飲んだほうが、
精神が安定する効果があるからだろう、
仕事に集中できるような気すらする。
というわけで昨日は、ぐずぐずとビールを飲んでしまったため、
時間が押してしまっていたのを、
猛ダッシュで予定数の仕事を片づけ、家に帰った。
もう2日後に控えた三条会商店街七夕祭りでのライブに向け、
レパートリーが4曲しかなかったから、
なんとかあと1~2曲でも、演奏できる曲を増やしたかったからだ。
何の曲にするか、ずいぶんあれこれ迷った結果、
さらに3曲を追加することにし、
ライブの曲目は7曲で確定した。
ちなみに曲は、次の通り。
- エリック・クラプトン:クロスロード、ティアーズ・イン・ヘブン
- レッド・ツェッペリン:ロックンロール
- ビートルズ:ゲット・バック、ドント・レット・ミー・ダウン
- キャロル:涙のテディ・ボーイ
- 斉藤和義:歩いて帰ろう
古い曲が多いから、若い人は知らない人が多いと思うが、
ウケは狙わず、自分が好きなものだけを真っすぐぶつけることにした。
あとは今日明日と、スタジオで猛練習をして、
明日にはそれなりに演奏できるようにする予定。
晩酌は、昨日も野菜を中心とした軽いもの。
えんどう豆と油揚げの卵とじ。
鍋に1/2カップの水を張り、ちりめんじゃこ1つまみを2~3分煮てだしを取る。
大さじ1/2の酒とみりん、砂糖、小さじ1/2の砂糖で味をつけ、
油揚げとえんどう豆を5分くらい煮て、溶き卵をまわし入れ、
フタをして一呼吸おいたら火を止めて、半熟加減になるまで蒸らす。
えんどう豆は、生のまま冷凍したのを使ったが、
水煮を使う場合でもやり方は同じでいい。
ナスの塩もみ。
夏のナスは、アクも少なく甘みもあって、
塩ひとつまみをふってしばらく置き、よく絞るだけで、
薬味や調味料など何も入れずにそのまま食べて、十分うまい。
オクラおろし。
サッと塩ゆでして小口に切ったオクラと、
水気をかるく絞った大根おろしをよく混ぜあわせ、
冷蔵庫に30分ほど置いてから、さらにちりめんじゃこを混ぜ、
ポン酢しょうゆをかけて食べる。
これは檀一雄レシピで、
「ネバっとさわやか」な感じが、夏にうってつけ。
それから冷やしトマト。
京都産のトマトは味が濃くてうまい。
晩酌の酒は、いつもと同様、
支度をしながら焼酎水割り1杯、晩酌しながら冷や酒を2合飲み、
食べ終わってからウイスキーの水割りを1杯飲んだ。
ソファに腰掛け、酩酊した頭で考える。
「ライブで自分が好きな曲を演奏したからといって、
その曲を知らない若い人が、いいと思ってくれるとは限らないけれど、
『昔の曲を思い入れたっぷりに演奏する、変なおっさん面白いな』
と思ってもらえればそれでいい・・・」
「おっさんは、それしかできないからね、何ごとも。」
そうなんだよな、ほんとうに・・・。