昨日のおっさんひとり飯は・・・。
厚揚げと万願寺のツナ缶あんかけ。
昨日は餃子にラーメンで昼ビールをしたから、
夜は冷蔵庫にある材料を使い、軽いものを作ることにした。
厚揚げがあったから、これを万願寺と煮込むことにしたが、
だしをどうしようか考えた。
普通に取ってもかまわないが、何かだしになるものをと考え、
思い付いたのがツナ缶。
さらに煮汁にトロミを付け、ツナを厚揚げにまとわり付かせることにした。
鍋にだし昆布、ひと口大に切った厚揚げ、万願寺、汁ごとのツナ缶、
水2カップ、酒とみりん、うすくち醤油を大さじ2、
おろしショウガ小さじ1/2を入れ、火にかける。
煮立ったら落としブタをし、弱めの中火で20分煮る。
厚揚げと万願寺を皿に盛り、残った煮汁に片栗粉大さじ1、水大さじ2の
水溶き片栗粉でトロミをつける。
できたあんを、厚揚げと万願寺の上にかける。
簡単にできるが、しっかりうまい。
ツナ缶は臭みもなく、大変いいだしが出る。
あんが余ったら、捨てずに冷蔵庫で冷やしておく。
素麺にかけると、またうまい。
このブログには、調味料の量を細かく書いているが、
ぼくはもし料理ブログをやっていなければ、調味料は計りたくない所だ。
調味料を測るのは面倒だし、さらに調味料の量が計量スプーンに
置き換えられてしまうと、料理のおもしろ味が薄れるところがあると思う。
料理はできるだけ、感覚に頼るのが楽しい。
調味料を味見をしながら、あれこれ加減して入れるのは、
料理の醍醐味の一つだとぼくは思う。
さらに計量スプーンを使ってしまうと、失敗がない。
調味料をつい入れ過ぎてしまい、それが新しい味の発見につながることは、
少なからずあることだ。
エサキダイオードを初めとして多くのノーベル賞級の大発見が、
実験の失敗がきっかけとなっているのは知られた話だ。
失敗を防ぐことは、発見への道をも閉ざすことになる。
調味料には、広大な世界がある。
しょうゆと砂糖(みりん)は、その割合を変えることで、
色の濃淡ですべての色彩を表現する墨絵のように、
様々な味を作り出す。
ある「おいしい味」の隣にあるのは、必ずしも「まずい味」ばかりでなく、
「別の味」が存在することがある。
その広い世界を探索するには、失敗してみるのが一番だ。
だからこのブログを見て自分で料理してみようと思う人には、
ここに書いてある調味料の量は「だいたいそのくらい」という意味だと思い、
計量スプーンは使わないことを薦めたい。
そのほうが、「料理を自分で考え出す」力が身につくと思う。
ただし煮炊きする「時間」については、多くの場合、
長すぎても短すぎてもおいしくならない。
だから時間は、計るのがオススメだ。
「ぼくは失敗したまずいものは食べたくないよ。」
オレも進んで食べたくはないけどな。