アサリが旬だということで、酒蒸し以外にもいろいろ作ってみたいと思うわけなんですが、アサリを使った代表的な料理といえば、やはりなんといっても「クラムチャウダー」となるわけですよね。
クラムチャウダーはアメリカの料理だそうですが、アメリカの料理というと、ハンバーガーとかホットドッグとか、単純なものばかりというイメージがありますが、どうしてどうして、このクラムチャウダーはおいしいです。
檀一雄はニューヨークのセントラル・ステーションの地下街で、クラムチャウダーばかり食べていたとなんですが、僕も気持ちがわかります。
アメリカで、2週間とか、すこし長めに滞在すると、食べ物が、脂っこい肉か、パサパサとしたサンドイッチか、どちらかしかないのに辟易としてくるんですよね。
そういうものではなく、なんかこう、ラーメンみたいな、「ツルッ」としたものが食べたくなってくる。
そういう時、クラムチャウダーはうってつけです。
檀一雄は「檀流クッキング」に、ニューヨーク式の正統的なクラムチャウダーの作り方を載せているわけなんですが、今回作ってみたのはそれを応用して、もっと具だくさんにしたもの。
西洋の「スープ」というと、たぶんこれはスプーンだけで食べないといけないからだと思うんですが、具があまり入っていないですよね。
クラムチャウダーにしても、貝をむき身にして、さらにそれを小さく刻んだりする。
でも箸が使える日本人にとっては、汁物に具がたくさん入っていても問題ないし、アサリだって殻がついたまま入れたほうが見栄えがいいというものです。
これを作ろうとするスープの分量の、3分の2の量、800ccのスープを作ろうと思ったら、500ccくらいの水で煮る。
アクを取り、殻が開いたら、火を止める。
これは後から思ったことなんですが、ジャガイモとかニンジンとか、中に入れる具は、アサリを取り出して、この汁で下茹でするのがいいでしょうね。
昨日は、さらに鍋を使って下茹でするのが面倒だったので、とろみをつけ終わったスープで直接煮たんですが、そうすると、焦げ付く可能性もあるし、それよりはこの汁で煮たほうが、アサリの味も付くし、いいのじゃないかと思います。
しかしいずれにせよ、西洋の料理は、ちゃんと作ろうと思うと、鍋をいくつも使わないといけなくなるのが、ちょっと面倒ですよね。
分量は、ベーコン2枚に玉ねぎ中4分の1、ニンニク1かけというところでしょうか。
小麦粉を入れるのは、とろみを付けるためですね。
最終的にアサリのスープを全部入れます。
それから塩で味付けする。
檀一雄のレシピでは、ここに「トマトピューレ」と「セロリのスライス」、それに「タイム」を入れることになっています。
今回どれも省略してみたんですが、やはりあったほうがおいしいかも。
タイムは、けっこう使いでがあるから、揃えておいて損はないですよね。
洋風のスープとかなら、どんなものでもふり入れてみると、それっぽい味になります。
トマトは、檀一雄は、「初めに生のトマトを湯むきして刻んだものを一緒に炒めるか、ここでトマトピューレを入れる」と書いているんですが、生のトマトも、1個じゃ多いし、トマトピューレも日持ちしないから、使い勝手が悪いですよね。
ケチャップでも悪くないのじゃないでしょうか。
パセリは2ヶ月くらい前のが、まだ冷蔵庫に入っていて、それを使っているんですが、まったくしおれてくる気配がありません。
すごい生命力ですね。
ジップロックに入れてあるんですが、ぴったりと平べったくして封をしても、次に使うときに見ると、パセリが何かを放出してるんでしょう、いつも袋がふくらんでいます。
この具だくさんのクラムチャウダー、たしょう味が足りないところがあったとはいえ、大変おいしいです。
また旬のアサリが、大きく、しかも殻いっぱいに詰まっていますから、とても食べ応えがありますね。
こないだ失敗したので、リベンジしてみました。
スグキに塩味が付いているので、砂糖だけにしてみましたが、醤油もひとたらし入れても良かったかもしれません。
これはコメントで教えてもらったんですが、まず炒り卵よろしく、よくかき混ぜる。
そうすると火の通りが早くなり、あまり焦げずに出来あがるというわけなんですね。
きれいに丸めるのは、けっこう難しいんですが、なんとかできました。
合わせ目を下にして、しばらく火を通して出来あがり。
スグキの、身と茎を両方いれたんですが、それよりは、スグキの茎だけ、使うようにした方がよかったかもしれません。
上賀茂の農家のおばちゃん、これは「野沢菜でもいい」と言っていました。
ちょうどいい感じに漬かっていました。
献立が、メインは洋風なのに、他は和風というのがちょっと何ですが、それほど問題はありませんでした。
これはいいですよ。
ただ冷凍うどんを、クラムチャウダーで煮込んだというだけの話ですけど、クリーミーな味が、うどんとよく合います。
うどんは小麦粉だけで、シンプルに作られていますから、和洋中、なんでもイケますね。