きっかけになったのは、最近行った「SPICE CHAMBER」で、今の日本の主流のカレーは、インドからイギリスを経由して、イギリス人がシチューなんかと同じものとして解釈したものが、日本に入ってきて定着しているわけだが、SPICE CHAMBERではもう一度、インドカレーの原点に戻り、スパイスを自分で吟味することにより、これまでの日本のカレーとは違う、しかしまさに日本人好みといえる、あっさりとしたシンプルな味を創り出している。こういう作業は、インド人には決してできないことだからな。
日本人が作るインドカレーの店というのは、あまり多くはないのだが、家から近くのこの「ラトナカフェ」はその一つ。もっと早く行ってみたかったのだが、この店はスパイス教室もやっていて、そのためしばらく店を休んでいた。店を休んでまでやるスパイス教室って、どんなものなんだ。
日本人が作るインドカレーの店というのは、あまり多くはないのだが、家から近くのこの「ラトナカフェ」はその一つ。もっと早く行ってみたかったのだが、この店はスパイス教室もやっていて、そのためしばらく店を休んでいた。店を休んでまでやるスパイス教室って、どんなものなんだ。
ランチは6種類くらいのメニューがあったが、ここはオーソドックスにチキンカレーを選択。食後のチャイは、ホットかアイスかを選べるようになっている。全て900円で、大盛りは100円増し。
カレーの他に、ちょっとしたおかずも付いていて、サツマイモのサラダと、ナスと厚揚げを煮含めたようなもの。どちらもスパイスが使われているが、とてもうす味。日本でインド料理を食べると、スパイスの風味はかなり強烈な印象があるが、実際にはこういううす味もあるということなのだな。
カレーは二種類付いてきて、豆のカレーと、チキンカレー。豆のカレーは、細かく砕かれた豆が入っているのだが、これもおかずと同じで、とてもうす味。豆の素朴な味が生かされた、精進料理を思わせるような仕立て。
チキンカレーは、スパイスはわりと強めにきいていて、脂ももちろん使われているのだが、インドカレーにありがちな、余分なまろやかさがなく、鶏肉と炒め玉ねぎの味がストレートにする、ワイルドな仕上がり。全体として感じるのは、スパイスや調味料に頼るのではなく、あくまで素材の味を大切にし、スパイスはそれを活かすために使という姿勢だな。
ごはんは玄米と白めしから選べるようになっていて、僕の選んだ白めしは、インディカ米のようだった。かために炊かれていて、カレーには言うまでもなくよく合う。
食べ終わってご主人に聞いてみたら、日本によくあるインド料理屋は、宮廷料理の流れを汲んで、生クリームやらナッツのペーストやらをたっぷりと入れ、こってりとまろやかに仕立てたものが多いのだが、この店はそういうものとはまったく逆、インドのおふくろの味とも言えるもので、インドレストランの調理人が賄いで食べたりするようなものなのだそうだ。
なるほどな。そういう意味ではまさに、素材の味を大事にする、京都らしいインドカレーと言えるのじゃないか。
ラトナ カフェ (カフェ / 大宮駅、四条大宮駅、二条城前駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0