魚はまだ市場が始まっていなかったのだろうな、新しいものがなく、肉を見てまわるのだが、僕はつくづく、牛肉には魅力を感じないのだな。
こないだある人と話をしていたら、京都の人は肉といえば牛肉で、鶏肉は「かしわ」という別の呼び方をするわけで、豚はほとんど食べないとのことだった。
肉じゃがに豚肉が入っていようものなら、怒り出す人もいるのだそうだ。
でも僕は、圧倒的に豚肉、次が鶏、牛肉はあまり買う気がしないのだな。
まず高いということがあるのだが、牛肉を食べるというと、すき焼きか肉じゃが、あの砂糖のたっぷり入った、甘辛くこってりした味に、僕はあまり魅力を感じないのだ。
味はたしかに上品で、クセがないわけだが、僕はまたこの上品でクセがないというのに、興味が湧かなかったりする。
自分が下品で、クセが強い性格だからだな。
というわけで、いろいろ見比べた結果、昨日もまた豚肉。
スペアリブおでんを食べきったばかりなのに、間髪入れずにまた豚肉とは、僕はほんとに豚肉が好きなのだなと、自分ながらに改めて実感した。
どうでもいいですね。
そして作ったのは、水菜とあわせてみぞれ鍋。
これをやらないと、鍋を始めてから、大量のアクを取らないといけないことになるから、ひと手間よぶんにかかるように思えても、けっきょくこちらのほうがラクなのだ。
これを火にかけて出来上がり。
でも今思ったのだが、こうやって鍋の汁に味をつけると、浸透圧的に考えると、汁が肉の中に入っていこうとするわけだから、肉のうまみが汁に溶け出すことを加速する働きがあるはずだよな。
昨日食べながら、時間がたつと肉がモソモソしてくるなと思い、これはバラ肉ではなく、コマ肉を使ったためであると思っていたのだが、そうではなく、汁に味をつけたためなのかも。
なるほどな、今度ポン酢を試してみることにしようっと。