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2010-12-13

名古屋


昨日はブログ更新を飛ばしてしまいまして、毎日楽しみにしてくれている方もいらっしゃるかと思うのですが、すみませんでした。

というのも昨日は二日酔いで、僕は二日酔いになっても気持ちが悪くなったりはしないのですが、夕方まではまだ普通に酔っ払っている状態、夜になっても酒の味が抜けず、僕は酔ってると、文章が書けないんですね。結構考えながら書くタイプなので。

一昨日から名古屋へ行ったのです。名古屋へは仕事で2年ほどいたのですが、自分の家のリビングかと思うくらい、行き倒したビストロがあって、そこの飲み仲間と今でもやり取りが続いていて、昨日は仲間の一人が、女性ですが、自宅に皆を招き、玄人はだしの見事な手料理をふるまってくれるという企画。まずビール、それから日本酒を、たぶん4合か5合。スコッチをショットで2~3杯。午前2時で失礼して、さらに仲間と二人で、チャミスルの小瓶を一本。

これで終われば良かったところ、泊まったホテルが中日ビルの裏のあたりの、名古屋有数の怪しいスポット、外国人の飲み屋が多数あり、それがまたどれも、夜の10時とか11時とかから店を開け、飲み屋で仕事をするオネエちゃんが、自分の仕事が終わってから飲みに来るというような一帯、そのど真ん中にあったもので、呼び込みに誘われるがままに、ついふらふらと、フィリピンパブに潜入。ここでカラオケで盛り上がり、水割りを何杯か飲んだのだけれど、外国人クラブのオネエちゃんというのは、お客を潰してしまおうという明確な意図があるのだろうな。水割りが、ストレートかと思うような濃いやつで、僕は以前、錦の外国人クラブで飲んで、翌日激しい二日酔い、上から下から無条件な流出状態、布団にお漏らしして茶色いシミを作ってしまったことがあるくらい。昨日は1時間ほどだったから、それほどでもなかったですが、たぶんこれにトドメを刺されたのだな。昨日の夜の9時、まだ腹の底から湧き上がってくる酒の気配、このフィリピンパブで飲んだウィスキーの味でした。

食事会を主催してくれた友人、まだ30代の半ばなのだけれど、5年前に癌が発覚。手術をして、落ち着いていたと思ったら再発し、現在抗癌剤での治療中。将来は小料理屋をやるのが夢という彼女が、元気なうちにやっておきたいという食事会で、こちらとしても、なんとか行きたいと思わずにはいられない。集まるメンバーは、男も女も、一風変わったビストロに一人で来ていた人たちばかりだから、とにかく濃い。昨日は女性が男性に化粧をするということに異様な盛り上がりを見せ、僕も化粧され、眉が濃いというので少し剃られ、それが剃りすぎで評判が悪かったので、片方でやめてもらったために、ちょっとちんばになってしまった。

しかし女性は、化粧となるとものすごく真剣。頬骨のラインがどうのこうの、この色をこういう風に入れて、等々、僕はまったく知らない世界。考えてみたら化粧というもの、女性は大昔から、研究に研究を重ね、膨大な知識が蓄積され、巨大な文化と化していることだろう。それを男は、まったく知らずに一生を終わるというのも、ちょっともったいない気はしましたね。

帰りに新幹線のホームで、立ち食いのきしめん。上にかつお節がのせてある。かつお節でだしを取るのだから、さらにかつお節をのせるというのは、必要なさそうに思うのだが、それをあえて重ねてくる。この「あえて重ねる」というのが、僕は名古屋の文化の一つの特徴なのじゃないかという気がするのだな。

喫茶店ではコーヒーに、かならず豆か何かが付いてくる。何より朝には、同じ値段で、豪華なモーニングセットが付いてくる。

そして僕が一番象徴的だと思うことは、灰皿。店のテーブルに灰皿が置いてあるわけだけれど、それがどの店でも例外なく、二つ重ねて置いてある。一つでいいのに、もう一つ重ねることで、皆さんでたくさん吸ってくださいね、という気持ちを表しているのだろう。そういう、変化球ではなく、あくまで直球で勝負したいと言わんばかりの名古屋の文化、好きなのだな、僕は。