おとといの鯛ちり鍋の汁は、キッチンペーパーでこし、塩と隠し味ていどの醤油で味をつけ、レトルトごはんをいれて雑炊にして、昨日の昼めしにした。
鯛は鍋にいれるまえに、強火でさっと焼いておいたから、臭みはまったくない。香ばしい風味もつく。これは池波正太郎の「そうざい料理帖」にのっていたやり方だが、熱湯にとおしたり、薄塩をふったりするのにくらべて、男らしい感じがしていい。
濃厚な鯛のだしは、しみじみうまい。三つ葉でもあれば、刻んで浮かべるところだが、へたに青ねぎをふるよりはと思い、何もいれずにそのまま食べた。
晩めしの買い物にグルメシティへ行ったら、昨日は生鮭のアラが、またほんとに安く出ている。アラといったって、ふつうの切り身となにも変わらず、むしろ腹骨やカマの部分だから、脂がのっていてうまいわけだが、それが2匹分、たんまりとはいって198円。
味の良し悪しではなく、切り落とされる部分であるということが、心理的な抵抗をうむということなのだと思うが、おかげでこちらは、安く、うまいものが食べられるわけだから、ありがたいことだ。
鮭はふたたび、フライパンにクッキングシートをしき、フタをして、強火でさっと焼いてみた。
一回に食べる分だけ鍋にいれ、煮えたそばから食べる。鮭はやはり、焼いたおかげで、臭みはなく、香ばしい。アラは2人前でもじゅうぶんな量があったので、全部は食べきれないと思っていたが、あまりにうまくて、ひと切れも残さず平らげた。
青ねぎと、好みで七味をふる。玉ねぎやじゃがいもは、煮すぎず、かためを食べるのが、僕は好きだ。
酒は佐々木酒造「聚楽菊」を2合。
佐々木酒造
池波正太郎 「そうざい料理帖」
キューピー お雛さま3段かざり【アウトレットバーゲン】