〔バーの楽しみ方(1)〕バーには「自分に合うバーと合わないバー」があるだけだ。
〔バーの楽しみ方(2)〕まずは近所のバーをひと通り回ってみるのがオススメである。
からの続きです。
初めてのバーへ入って、
「それでは自分はそのバーで、どう振る舞ったらいいのだろう」
と思う人もいると思う。
一人で入ると、とりあえずの話し相手もいないわけだから、
一人ぼっちでポツンとしてしまう可能性も、全くないとは言えないことになる。
これについては、まず第一に、どこに座るかは大事になる。
バーはカウンターだけでなく、ボックス席もある店がある。
ボックス席に一人で座ってしまったりすると、それこそ誰も、話し相手がいない
ことになりかねない。
だからバーへ入ったら、必ずカウンターへ、どこでもいいから座るようにし、
もしカウンターが一杯で、座る場所がないようだったら、一旦その店は出て、
次の機会にまた行くようにしてみるのがいいかもしれない。
さてもし首尾よくカウンターに座れたとして、カウンターの中にはマスターかママ、
または従業員のバーテンがいて、近くの席には他のお客さんが座っていることに
なると思う。
さてこのような状況で、一人でぽつんといた場合、どのようにしたらいいのだろう?
◆別に黙っていても問題ない
初めてのお客さんが飛び込みで入ってきた場合、マスターやママ、従業員の
バーテンは、神経をフルに働かせる状態に入っている。
「この人はどんな人なのだろう」
「この店の雰囲気に馴染んでくれるのだろうか」
「どういうふうに話しかけたら喜んでくれるのだろう」
初めてバーに入ったこちらも、神経を使っていることはもちろんなのだが、
お店の人も同じことなのである。
お店の人は、まずは注文を聞いてくれると思うから、メニューを見てそれに答える。
するとお店の人は、お酒を作り、お通しがあればそれを用意して持ってきてくれる。
お店によっては、この時点で常連のお客さんが、話しかけてくることがあるのだが、
多くの場合、この時は、自分は黙っているし、お店人も話しかけてこないし、
他のお客さんは、自分たちの話を勝手にしている、ということになると思う。
たぶん「バーに一人で入るのが怖い」という人は、この時間が耐えられないのでは
ないだろうか。
自分がお店の中で、ただ一人だけ、誰ともつながらずにいる・・・。
でもそれは、ほんの一瞬の間である。
お店の人はお酒とお通しを出してくれたら、手が空いたタイミングで
必ず話しかけてきてくれる。
お店の人にしたって、できれば新しいお客さんが増えてくれるに越したことは
ないのだから、初めて一人で来たお客さんをまったく無視することはあり得ない。
もし沈黙に耐えられないのなら、自分からお店の人に話しかけても構わないのだが、
別に黙っていても、じきにお店の人が話しかけてきてくれるのである。
お店の人と話していると、そのうち他のお客さんとの話に広がることも
あるかもしれない。
まあもちろん、それはないかもしれないけれど、何れにせよ、この誰も
知らなかったところから、少しずつ人がつながり始める時間こそが、
初めてバーへ行くにあたって最もワクワクすることなのだと思う。
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◆お客さんに話しかける時は慎重に
お店の人とは、放っておいても間違いなく、話が始まることになるのだけれど、
バーのカウンターには、中にお店の人がいる他に、他のお客さんも座っている。
ただし、この他のお客さんに話しかけることは、慎重であるべきだと思う。
バーへは、「誰かと話したい」と思ってくる人がいることはもちろんだが、
「一人で飲みたい」と思ってくる人もいる。
また誰かと話したいと思っていても、必ずしも話し相手が「誰でもいい」と
思っているとは限らない。
だから初めてのバーへ行った時には、他のお客さんに話しかけるには
よくよく空気を読む必要があるし、もしその自信がなければ、相手が話しかけて
来るか、お店の人が橋渡しをしてくれるまでは、他のお客さんには
話しかけないようにするのが無難なのは間違いない。
以上のようにしながら、30分ほどの時間を過ごし、お酒を1杯飲んでお店を出ると、
そのお店のおおよその雰囲気が分かることになると思う。
その雰囲気は、自分に合う場合もあると思うし、そうでない場合もあると思う。
自分に合うと思えば、また行ってみたらいいし、そうでなければ、
もう行かなければいい。
そうやって何軒かの店を回るうちに、だんだんと、自分に合う店が見つかってくる。
今まで書いたことは、女性にも同じように言えると思う。
ほとんどのバーは、間違いなく、一人で来る女性を歓迎する。
そこで他の男性のお客さんがどうするかは、バーによってカラーがあり、
積極的に話しかけてくる店もあれば、抑制的に、話したいのをガマンして、
慎重に空気を見ながら話しかけてくる店もある。
女性にとっては、どちらが好みかはその人によると思うから、好きな方を
選べばいいというだけの話だ。
「お店には、どんな雰囲気のところがあるのかな。」
それじゃあそれを、次には書いてみることにするよ。