天気が良かったから、大原へ行ってきた。四条河原町からバスで50分、かなりの山の中。写真手前に広がるのはしそ畑。このあたりはしば漬けが名産らしい。
ここは一つには客殿から庭をながめ、まったりする場所なのだな。
それほどたいした庭でもないが、くつろげる。
往生極楽院。国宝の阿弥陀如来と観音様がいる。観音様は大和坐りといって、ふつう仏様があぐらをかいて座っているのと違い、正座して前かがみに祈っているという珍しいもの。珍しいが、やはりふつうにあぐらをかいて座っている方が、安定感はある。
鎌倉時代の石仏もあったりして。かなり風化が進んでいる。
というわけで昼めし。参道にはたくさんの茶屋やみやげ物屋がならんでいる。
当然昼酒。昼に飲む酒は最高だな。
にしんそばセット。生湯葉の刺身と炊き込みご飯がついている。にしんと湯葉って、ほんとに京都らしい食べ物だ。
気持ちのよい参道を歩く。
後鳥羽天皇大原陵。これはパワースポットだ。たぶん。
勝林院。日曜日の午後1時から声明が聞けるのだそうだが、今日は何もやっていなかったから入らなかった。
そして宝泉院。山門があまりにもぼろかったので写真を撮らなかったのだが、ここはすごかった。
抹茶と茶菓子付きで800円と、入場料はかなり高いのだが、その価値は十分ある。
窓からの風景がすごいのだ。額縁庭園というのだが、窓の柱と梁に囲まれた空間がちょうど額縁のようになって、庭の風景を絵画のように切り取ってみせる。これは樹齢700年の五葉の松。松自体もいいのだが、それを額縁越しに見ると、さらに映える。
こちらはさらにすごい。手前にもみじ、奥に青竹が植わっていて、さらにその先に、木々の間から、午後の日差しに輝く山の斜面が見えている。蝉がうるさいくらいに鳴き、水琴窟の水の音がして、しかしそこにあるのは静寂そのもの。思わず時を忘れて、しばらくぼっとした。ここで昼寝とかしたら気持ちいいだろうな。