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2010-07-15

とろろ昆布と梅干しのうどん

昨夜はブログを更新していたら例のごとく10時を過ぎてしまい、買い物はしてあったのだが、さすがにそれから作る気にはならず、外へ飲みに出た。前から気になっていた「松川家」という店に行ってみたのだが、そこの大将といろいろ話したのがおもしろかった。

松川家は創業100年のうどん屋で、僕より1歳下の大将で3代目なのだが、この大将、店を継ぐということになるまで、寿司屋だの割烹屋だの居酒屋だので修行していて、料理にたいする造詣が非常に深い。というか、料理に心底のめりこんでいて、修行で教わったり自分で見つけたりしたことを、一つ一つきちんと理論付けて理解しており、だから料理について話しだすと、もう止まらないのだな。関西風だしに入れる調味料について聞いたのだが、ずいぶん奥深い世界があることがわかった。

まずだしがかつおなのか昆布なのか、それを混ぜて使うのか、さらには同じかつおでも、どのかつおを使うのか、などということによって、調味料はぜんぜん違ってくるとのことで、僕はお決まりのだしパックだから、それについては深入りしなかったが、プロはそこまで考えてやるということなのだな。

それから酒について。やはり生臭みがあるような材料を使うのでなければ、酒を入れる必要性はないのだそうだ。酒の風味が勝ってしまうから、必要ないなら入れない方がいい。ただ酒も煮切ってから使うとかいうようにすれば、また話は違うのだ。

甘みについては、ただ甘みを付けようとするときは、砂糖を使う。みりんは材料を引き締める効果があり、魚などを煮るときには、初めに少し入れると、うま味がすべて出てしまうことを防ぐのだが、入れすぎると味が入らなくなるから、照りを付けるなど大量にみりんを入れる場合は最後に入れるようにする。

うすくち醤油にさらに塩を足すかどうかについては、讃岐の方などでは塩を使うが、大将は使わず、辛さがちょうど良くなるまで、うすくち醤油を入れるのだそうだ。

ということで本日のうどんだし、だしパックでとっただしに、うすくち醤油と砂糖で味を付けました。これで決まりすね。

ちなみに松川家、夜は予約のみの受付で、僕は知人に教えてもらったということで、入ることができたのだが、一見の客は基本的に断るとのこと。なので詳しくは、昼のうどんタイムにもう一度行って、それで書きたいと思います。