2008-07-14
みっちゃん いせや 紙屋町本店
広島のお好み焼屋、みっちゃんにはいくつか系列があるらしく、もともと広島風お好み焼を考案したと言われる人が3店やっている他に、その人の弟さんが5店やっていて、「いせや」というのはその5店を指すみたい。紙屋町本店だそうだから、その中心なのだろう。
そば肉玉、735円。
今日食べて思ったのだが、みっちゃんのおいしさは、色々なものを入れるおいしさ、なのだ。メニューもスペシャルとかデラックスとか、お好み焼は基本はそば肉玉と言って、肉と、玉子と、それにそばが入ったものなのだが、さらにイカとかエビとか、またネギを載せたり餅を入れたり、とまぁ、様々なトッピングをしたものが前面に出るようになっている。
店のある場所も、みっちゃんの場合大体繁華街か、駅や空港など、観光客も多く集まる、日常と言うよりはどちらかと言うと非日常な場所。そういう場所で食べるお好み焼きは、やはり地味なそば肉玉より、色々入った豪勢なものの方が良いだろう、そういう考え方なのだと思う。
いせやの店では、マヨネーズが初めから出てくるようになっている。マヨネーズは、地域のお好み屋などではまず出てこない。お好み好きの中には、マヨネーズをかけると言うと、眉をひそめる人も多いと思う。しかし他県の観光客は、これは関西風お好み焼の影響だと思うのだが、お好み焼にはマヨネーズをかけると思っている人が多いのだろう。マヨネーズないんですか、といつも聞かれるうちに、そういう人へのサービスとして、初めからマヨネーズをつけることにしたのではないかと思う。みっちゃん・いせやは主なお客のターゲットが、そういうお好み焼きを食べ慣れない、他県の人、というところにあるのではないかと思う。
作り方も、調味料をかなりふんだんに使っていた。塩、こしょう、味の素、ガーリックパウダーだと思う。これも考え方としては、色んなものが入ってた方が、おいしいよね?というところなのだと思う。確かにおいしくなくはないのだが、いつも食べるものとしては、やはり基本的な材料を使って、素材そのものの味を丁寧に引き出したものの方がいい。色んなものが入っているおいしさは、何度も食べるとだんだん飽きてくるからだ。
たぶん八昌とか胡桃屋は、広島お好み焼界の中心であるみっちゃんの、そういう考え方に対するアンチテーゼとして、化学調味料を全く使わなかったり、素材を吟味し時間をかける、というやり方を選んでいったのではないかという気もする。色々あるんだね、面白いね。
みっちゃん いせや 紙屋町本店 (お好み焼き / 紙屋町東)
★★★☆☆ 3.0
広島ブログ