薬研堀の八昌のご主人が、そちらは弟子に任せ、今は五日市で新しく店を開いているという。どんな店なのか見てみたい、ご主人に会ってみたい、ご主人の焼いたお好み焼きを食べてみたい、そう思って五日市まで出掛けてきた。
元々お好み村という広島市の繁華街の中心部で店をやっていた人が、薬研堀というちょっと外れに移り、更には五日市という広島市の南の外れに移って行く。商売が上手く行かなかったというのではない。薬研堀は大繁盛しているのである。お好み村も多分そうだったろう。本人が好きこのんで、外れに外れにと移って行っているのである。
最近広島ラーメンの事を調べ始めていて、これからちょっといくつか食べてみようと思っているのだが、広島ラーメンの源流になった店も、今は広島市の北の外れで営業しているという。また僕の知っている広島出身の女性も、ある活動をするのに、街の中心でやるチャンスがあったにもかかわらず、わざわざ端っこを選んだ事があった。広島人の美意識のような物が何かあるのだろうか。
まあそれは良いとして八昌。
五日市という広島市の外れの街の、更に外れた場所にある。周りは郊外の住宅街。去年の暮れにオープンしたばかりとの事、店はピカピカ。とても健康的。お客さんも、近所の普通の人たちが来るのだろう。薬研堀は周りは風俗街だし、独特の怪しい雰囲気があるのと比べると、ああ、ご主人はこういう所で店がやりたかったんだなと思う。
残念ながらご主人はおらず、女将さんらしき女性が焼いてくれた。蒸らし時間はきっちり15分。
出てきたお好み焼きは、まさに八昌。そばはパリッとして、キャベツはほくほく、卵はとろとろ。薬研堀と寸分違わぬ味だった。
しかし八昌、ほんとに量が多い。今日はかなり空腹状態で出掛けたのだが、それでも最後は苦しくなり、死ぬ程お腹一杯になった。780円という薬研堀と同じ値段、この辺りではかなり高額な設定だろう。しかしちょっと小さくして安くする、という概念は無いのだ。あくまでお客に直球勝負を挑んでくるという人なのだろうと思う。
八昌 五日市店
082-921-4840
広島県佐伯区五日市中央1-3-33
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