今日のおっさんひとり飯は・・・。
鯛そうめん。
鯛そうめんは、鯛あらの料理法として定番中の定番だが、
何度食べてもまた食べたくなる、傑作中の傑作料理である。
鯛を煮付けると、日本人としてこれ以上のものはないと思える
おいしい煮汁が出来上がる。
これを余さず味わい尽くそうということで、まずはゴボウを一緒に煮付け、
たっぷり味をしみ込ませた上で、さらにそうめんを添え、
残った煮汁をすべて吸い取らせるという、何とも手の込んだ話なのだ。
鯛そうめんは、西日本では祝い膳に出されることも多いそうだが、
鯛を愛する日本人の気持ちがこもった、日本を代表する料理の一つなのである。
鯛あらを煮付けるには、まずは熱湯でさっと湯通しする。
そのあと水でよく洗い、ヌメリや血の塊、残ったウロコをきれいに取りのぞく。
鍋に出しコブを敷き、洗った鯛あら、太めのささがきにして水にさらしたゴボウ、
酒1/2カップ、水1カップ、砂糖とみりん、しょうゆをそれぞれ大さじ3ずつ入れ、
強火にかける。
煮立ってきたら、出てきたアクをさっと取り、落としブタをして強めの中火で
10分煮る。
火加減は、沸いた煮汁が鯛の上をきちんとかぶるくらいに強くする。
落としブタは、こういう高さが均等になりにくいものに使うには、
キッチンペーパーやアルミホイルで自分で作ったものの方がやりやすい。
10分煮たら、鯛とゴボウを皿に盛り付け、残った煮汁で、固めにゆでて
水で洗ったそうめんを温める。
そうめんを鯛に添えたら、残った煮汁を上からかける。
刻んだ大葉を薬味にする。
鯛あらは骨をしゃぶって、身を余さず食べる。
あとは、ナスの塩もみ。
うすく切ったナス1本を一つまみの塩でよく揉んで5分くらい置き、
サッと洗って水気を絞り、ちりめんじゃことおろしショウガ、ポン酢醤油をかける。
今はナスが旬で、一年で一番うまい季節だ。
昨日は漬けている梅干しを天日干しにした。
晴天の日を選んで3回ほど天日干しすることで、やわらかく、味わい深くなるそうだ。
天日干しをしてみると、驚いたことに、それまでオレンジ色をしていた梅が、
梅干しらしい赤褐色になり、手触りも柔らかくなってシワが増えている。
太陽の力はすごいものだと改めて思うと共に、梅干しはたしかに、
天日干しすることで梅干しになるのだと実感した。
晩酌の時、早速一つ食べてみた。
まだ中は生っぽいが、たしかにコクが増し、おいしくなっている。
「自分ばっかり食べないで、ぼくの分も残しておいてよ。」
分かってるよ、二人でたくさん食べような。