僕の昔からの知り合いの、「料理が苦手だ」という女性、「からあげを作る」と言うんですよね。
いやもちろん、からあげを作ってはいけないというわけではないんですが、からあげって料理の中でも、家でおいしく作るのはわりと難しいものの1つなんじゃないかと思うんです。
まあ僕は、「家では揚げ物はしない」と決めているので、からあげはこれまで、1回くらいしか作ったことはないんですが、ゴロゴロとした大きめの鶏肉に、中までしっかり火を通しながらも、パサパサせず、しかもカラッとした仕上がりにするのって、油をあつかうことに関して、けっこうな技術を必要とするのじゃないでしょうか。
しかも使う油も、少量だと温度が保てずうまくいかないだろうし、そんなこんなで揚げ物は家ではなかなか難しいということで、とんかつ屋やら串揚げ屋やら、揚げ物の外食店が成立するということなのでしょう。
「外食店」は、家ではなかなか作れない料理を出すからこそ、存在意義があるわけですよね。
大量の油を用意して、お客の注文にしたがって次から次へと揚げていくのは、外食店にとっては、いちばん簡単なやり方でしょう。
でもそれを家庭でやるのはむずかしい。
「ラーメン」だって、大量のスープとシャーチューを用意するのは、外食店では効率的であっても、家庭でやるのはかなり面倒なことでしょう。
だから「料理が苦手だ」と思う人は、そもそも「目標」が高すぎるのじゃないかという気がするんですけど、どうなのでしょうか。
もっと家で作るのに適した料理がいろいろある。
家庭料理は、外食店ではまずお目にかからないことになるわけですが、それは外食店にとっては、家庭で出されるようなものを作るのは、かえって手間がかかるからなんですね。
レシピ本などでも、「本に載せる価値がある」ものにする時点で、すでにだいぶ気取ったものになっているから、「自分に合うと思える人の料理ブログ」とかが、家庭料理の献立を考えるのは、いちばん参考になるのかもしれません。
このブログを見てくれている人は、ほかにもいろいろ料理ブログを見ている人も多いでしょうけど、僕も人の料理ブログはけっこう見ます。
その人の日常がそのまま出ているわけですから、継続して見ていると、「やってみよう」と思えることも、レシピ本を見るよりよっぽど多いし、「こういう考え方もあるのか」と、目からウロコの発見をすることも、少なくないですね。
ブログの場合、コメントを書き込んだりすると、やり取りも簡単にできて、ブログの著者と身近になると、そのブログの内容がさらに参考になるということも、あるのじゃないかと思います。
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昨日作ったものも、ウー・ウェン先生の「大好きな炒めもの」から。
冷蔵庫にセロリが残っているのを、おいしく処理させてくれるレシピがありました。
セロリと卵を炒め合わせるというもので、とっても簡単。
こういう料理なら、「料理が苦手」という人も、上手に作れるのではないでしょうか。
ただウー・ウェン先生のレシピには、1つ不満があって、「鶏ガラスープの素」を使うんですよね。
セロリと卵だけでは、うま味が足りないということなのでしょう。
べつに「鶏ガラスープの素を使ってはいけない」と言うつもりはありませんが、ビタミンが足りないからと「サプリ」を飲むようなもので、どうも安易な感じがしてしまう。
そこで昨日は、鶏ガラスープの素のかわりに、「ツナ缶」を使いました。
セロリは、軸は「6ミリ厚さの斜め切り」にし、葉は「大きめの一口大」にちぎる。
卵は溶きほぐしておく。
サラダ油はけっこうな量ですが、油がたっぷりだと、卵がふっくら焼けるんですね。
「マヨネーズ」を作るのと、おなじ原理なのじゃないかと思います。
手をかざしてみて、フライパンが十分あたたまったと思えたら、卵を注ぎ込む。
「鍋縁の卵がふくれてきたらひと呼吸おき、菜箸で大きく混ぜ、数個の塊に分けてふっくらした感じに焼く。焼きすぎて固くならないうちに、いったん皿にとり出しておく」
となっています。
このサラダ油に、「塩小さじ3分の1」をふり込み混ぜる。
葉物を炒めるとき、塩に味をつけておくのは、中華料理のテクニックですね。
中華料理って、やはり油の使い方が達者ですよね。
ここにセロリの軸と葉をいれ、焦げないように菜箸で混ぜながら、中火でじっくり炒める。
ツナはもう火が通されていますから、べつに炒める必要はありません。
ツナをセロリにからめるようにし、ツナの味がセロリについたところで、とり出しておいた玉子をもどしいれる。
全体を大きく混ぜ、ここで「塩コショウ」をするわけですが、もしこの料理を失敗することがあるとしたら、「塩をふりすぎる」ことだと思います。
ツナに塩気がついていますので、塩は全くいれなくてもいいくらいです。
いれるとしても、ほんのひとつまみ。
あとは鍋を返して、全体を混ぜ合わせれば出来あがり。
セロリって、炒めると独特の香味が出ていいですね。
ツナもとてもよく合います。
サンマの味噌炒めですが、1日たったら、さらにおいしくなっていました。
これは常備菜とか、お弁当のおかずとかに最適です。