このブログを本にしようとしてくれている、たぶん30代の女性編集者と、打ち合わせのとき料理の話になり、
「ブロッコリーの食べ方がわからない」
とのことだったんですね。
ブロッコリーは安いし、好きでよく買うのだけれど、結局ゆでて、マヨネーズをつけて、食べることになってしまう。
たしかにブロッコリーって、日本で食べるようになったのは最近なのでしょう、醤油やポン酢の味にもイマイチなじみが悪いから、和食ベースの献立に含みこむのが難しいところがありますよね。
まあそれで、ブロッコリーの食べ方を考えてみようと思ったわけなんですが、やはりブロッコリーは、外国出身の野菜だけあり、オリーブオイルやトマト、チーズなどによく合うでしょう。
ですからこれは、献立自体をスペイン・イタリア風にしてしまうのがいいですね。
スペイン・イタリア風の献立は、日本酒はまったく合わないし、ご飯もイマイチ、やはりワインとバゲット、またはパスタが最高ということにはなるでしょう。
食事の一品ではなく、献立自体が洋式になってしまうのは、日本人としては不満なところもありますが、中途半端に日本の味をくわえても、皿どうしがケンカになって、けっきょく外人が勝つことになりますので仕方がありません。
ツナ缶はほんとに便利で、そのままよし、煮てよし、炒めてよしで、何にでも使えますので、常備しておくと重宝に使えます。
油もいい味が出ているので、できるだけそのまま使うのがいいと思います。
昨日はこれを、スペイン風の和え物にしました。
そこで房と茎を分け、茎は翌日にでも使うことにします。
房は食べ応えをよくするため、できるだけ根元で切るようにします。
茎は枝のところはそのまま、軸のところは適当に細く切っておきます。
水がふたたび沸騰してから、1~2分ゆで、まだちょっと固いくらいのところで、房をいれてサッとゆでます。
ゆで終わったらザルにあけ、そのまま自然に冷やします。
これはシンプルですが、非常にうまいです。
ここに瓶詰めのオリーブでもいれると、よりスペイン風になりますね。
さらにレタスやトマトなど他の野菜や、サラダ用の豆でもいれて、具だくさんにしてしまえば、食の細い人なら、十分メインにもなってしまうかと思います。
でも僕は、これだけでは足りないのでもう一品。
豚ロース肉に、トマトソースをかけることにしました。
豚肉は、ただ塩コショウだけして食べても、十分おいしいですね。
味付けする場合には、醤油も悪くないけれど、ご飯のおかずにすることを考えないのなら、やはりトマト味が黄金の取り合わせだといえるでしょう。
そこで所々を、包丁で切っておきます。
筋を切ると、「ザクッ」とした手応えがあるのでわかります。
あとは表裏に、かるく塩コショウしておきます。
焼けたらとり出して、皿にでも置いておきます。
さてフライパンには、豚のおいしい肉汁が、残っているわけなんですね。
これで「ソース」を作ります。
5~10分、焦がさないよう、玉ねぎがすこし透きとおってくるくらいまで炒めるのがポイントです。
それからカットトマト缶。
これはだいたい、400グラムくらい入っていると思いますが、それを半分だけいれます。
半分で、2人分程度の量のソースができてしまいます。
あまったトマト缶は、日持ちしませんが、そのままラップして冷蔵庫にいれ、翌日使うようにすれば大丈夫です。
またはタッパーに移し変えれば、2~3日は持つでしょう。
まずローリエ。
あまり調味料を色々買うのはすすめませんが、ローリエだけは、洋式の料理をするのなら、買っておいたらいいと思います。
煮込むときに1枚いれるだけで、たちまち本格ヨーロッパ料理の風味がしてきます。
あとここに、タイムやオレガノ、またはイタリア料理用のミックスハーブをいれると、より複雑な味になりますが、なければいれなくて問題ありません。
それから塩コショウ。
煮汁が煮詰まっていきますから、その時ちょうどよくなるよう、ここでは薄めにしておきます。
だいたい10分程度、汁気が半分くらいになるよう煮込みます。
最後に肉をもどし入れ、ソースの上に乗せてすこし煮て、肉が温まれば出来あがり。
肉を煮込む必要はありません。
パセリも、ジップロックにいれて冷蔵庫においておけば、3ヶ月くらいは平気でもつので、洋風料理を作るのならば、常備しておくといいと思います。
この「豚ロースソテーのトマトソース」、うまいのは言うまでもありません。
箸で食べるには、あらかじめ切って焼くようにしたほうが食べやすいですが、出来あがりのときの見た目とどちらを選ぶかという問題になりますね。
夜は炭水化物は食べないし、酒も食事に合わせていろいろ変えるのは、あまり好きじゃないんです。
酒は毎日おなじものを飲むからこそ、穏やかに酔えるというものです。
直球の日本酒に、カーブの焼酎くらいがあれば、ほとんどの料理には間に合います。
買い物するときに、すこし先まで見越して材料を選べるようになると、効率はずいぶんよくなります。
ただそれは、初めからはうまくできないんですね。
もし冷蔵庫に食材があまっていることが、ストレスになり、料理をするのが嫌になるくらいなら、冷蔵庫の食材は捨ててしまったらいいと思います。
パスタの味出しには、ウィンナーを2本。
ウィンナーもツナ缶と並び、たいへん便利な食材です。
冷凍庫にいれておけば、いつまででももちますから、常備しておいて損はありません。
冷凍してあるウィンナーは、使うときには、給湯器の熱湯で解凍します。
パスタをゆでるには、たっぷりの湯でやりますが、小さな片手鍋でも問題ありません。
鍋が小さい場合には、パスタは折っていれてもいいですが、手で押し込んでやるようにすると、すぐに全体が湯につかります。
強火で1~2分、鍋を返しながらソースを煮詰め、パスタにソースの味をからめます。
塩コショウで味をととのえ、オリーブオイルをたらりとかけたら出来あがり。
皿に盛り、パセリをふります。
好みで粉チーズをかけてもいいですね。
ブロッコリーの茎は、こうやって炒めて使うと、ちょうどアスパラガスのような味になり、大変うまいです。
トマトやソーセージとの相性も、完璧ですね。
ただこのパスタ、パスタの計り方をまちがえてしまい、ものすごい量。
朝から超満腹になってしまいました。