2012-04-05

これは誰でもおいしく出来る。
「セロリと卵のツナ炒め」



僕の昔からの知り合いの、「料理が苦手だ」という女性、「からあげを作る」と言うんですよね。

いやもちろん、からあげを作ってはいけないというわけではないんですが、からあげって料理の中でも、家でおいしく作るのはわりと難しいものの1つなんじゃないかと思うんです。

まあ僕は、「家では揚げ物はしない」と決めているので、からあげはこれまで、1回くらいしか作ったことはないんですが、ゴロゴロとした大きめの鶏肉に、中までしっかり火を通しながらも、パサパサせず、しかもカラッとした仕上がりにするのって、油をあつかうことに関して、けっこうな技術を必要とするのじゃないでしょうか。

しかも使う油も、少量だと温度が保てずうまくいかないだろうし、そんなこんなで揚げ物は家ではなかなか難しいということで、とんかつ屋やら串揚げ屋やら、揚げ物の外食店が成立するということなのでしょう。



「外食店」は、家ではなかなか作れない料理を出すからこそ、存在意義があるわけですよね。

大量の油を用意して、お客の注文にしたがって次から次へと揚げていくのは、外食店にとっては、いちばん簡単なやり方でしょう。

でもそれを家庭でやるのはむずかしい。

「ラーメン」だって、大量のスープとシャーチューを用意するのは、外食店では効率的であっても、家庭でやるのはかなり面倒なことでしょう。



だから「料理が苦手だ」と思う人は、そもそも「目標」が高すぎるのじゃないかという気がするんですけど、どうなのでしょうか。

もっと家で作るのに適した料理がいろいろある。

家庭料理は、外食店ではまずお目にかからないことになるわけですが、それは外食店にとっては、家庭で出されるようなものを作るのは、かえって手間がかかるからなんですね。

レシピ本などでも、「本に載せる価値がある」ものにする時点で、すでにだいぶ気取ったものになっているから、「自分に合うと思える人の料理ブログ」とかが、家庭料理の献立を考えるのは、いちばん参考になるのかもしれません。



このブログを見てくれている人は、ほかにもいろいろ料理ブログを見ている人も多いでしょうけど、僕も人の料理ブログはけっこう見ます。

その人の日常がそのまま出ているわけですから、継続して見ていると、「やってみよう」と思えることも、レシピ本を見るよりよっぽど多いし、「こういう考え方もあるのか」と、目からウロコの発見をすることも、少なくないですね。

ブログの場合、コメントを書き込んだりすると、やり取りも簡単にできて、ブログの著者と身近になると、そのブログの内容がさらに参考になるということも、あるのじゃないかと思います。


* * * * *


昨日作ったものも、ウー・ウェン先生の「大好きな炒めもの」から。

冷蔵庫にセロリが残っているのを、おいしく処理させてくれるレシピがありました。

セロリと卵を炒め合わせるというもので、とっても簡単。

こういう料理なら、「料理が苦手」という人も、上手に作れるのではないでしょうか。



ただウー・ウェン先生のレシピには、1つ不満があって、「鶏ガラスープの素」を使うんですよね。

セロリと卵だけでは、うま味が足りないということなのでしょう。

べつに「鶏ガラスープの素を使ってはいけない」と言うつもりはありませんが、ビタミンが足りないからと「サプリ」を飲むようなもので、どうも安易な感じがしてしまう。

そこで昨日は、鶏ガラスープの素のかわりに、「ツナ缶」を使いました。



分量は、セロリ1本。卵は、ウー・ウェン先生のレシピでは4個ですが、僕は1人で食べますから2個。それにツナ缶。

セロリは、軸は「6ミリ厚さの斜め切り」にし、葉は「大きめの一口大」にちぎる。

卵は溶きほぐしておく。



フライパンに「サラダ油大さじ2」をいれ、「中火」であたためる。

サラダ油はけっこうな量ですが、油がたっぷりだと、卵がふっくら焼けるんですね。

「マヨネーズ」を作るのと、おなじ原理なのじゃないかと思います。

手をかざしてみて、フライパンが十分あたたまったと思えたら、卵を注ぎ込む。



卵の焼き方、ウー・ウェン先生のコメントは、

「鍋縁の卵がふくれてきたらひと呼吸おき、菜箸で大きく混ぜ、数個の塊に分けてふっくらした感じに焼く。焼きすぎて固くならないうちに、いったん皿にとり出しておく」

となっています。



フライパンをペーパータオルで拭うなどして、あらためてサラダ油「大さじ1」を、中火で熱する。

このサラダ油に、「塩小さじ3分の1」をふり込み混ぜる。

葉物を炒めるとき、塩に味をつけておくのは、中華料理のテクニックですね。

中華料理って、やはり油の使い方が達者ですよね。

ここにセロリの軸と葉をいれ、焦げないように菜箸で混ぜながら、中火でじっくり炒める。



2分ほど炒めてセロリがすこし透明になったところで、ウー・ウェン先生は鶏ガラスープの素をいれるわけですが、ここではそのかわりにツナ缶。

ツナはもう火が通されていますから、べつに炒める必要はありません。

ツナをセロリにからめるようにし、ツナの味がセロリについたところで、とり出しておいた玉子をもどしいれる。

全体を大きく混ぜ、ここで「塩コショウ」をするわけですが、もしこの料理を失敗することがあるとしたら、「塩をふりすぎる」ことだと思います。

ツナに塩気がついていますので、塩は全くいれなくてもいいくらいです。

いれるとしても、ほんのひとつまみ。

あとは鍋を返して、全体を混ぜ合わせれば出来あがり。



これは簡単ですけど、大変おいしいです。

セロリって、炒めると独特の香味が出ていいですね。

ツナもとてもよく合います。



あとは大根やらニンジンやら、シイタケやら油揚げやら、冷蔵庫に残っていたものの味噌汁、前日のサンマ味噌炒め、それにキムチで、焼酎お湯割り。

サンマの味噌炒めですが、1日たったら、さらにおいしくなっていました。

これは常備菜とか、お弁当のおかずとかに最適です。



朝めしは、味噌汁で煮込んだうどん。