今日から福岡、とりあえず長浜ラーメン、元祖長浜屋。一杯400円。
このラーメン、まあ僕はまだ九州のラーメンをそれほど食べているわけではないので、ちゃんとした事は言えないことはもちろんなのだが、でも思うにかなり独特なんじゃないかと思う。豚骨スープというとやはり、こってりとコクがあるというのが相場じゃないかと思うのだが、これはまったく違って、スープはしゃばしゃば、水っぽくて、麺にもあまりコシがない、チャーシューは煮豚の極薄切りという感じで、あまり味がしない。それぞれのパーツを見ると、うまいラーメンが満たすべき要素、みたいなものはあまりないのだが、それでは全体としてこのラーメン、まずいのかと言えばそうではない、最高にうまいと言っても良いわけで、概念そのものが違うというか、指向しようとしているものが違うというか、そういう感じなんだよな。
ひとことで言うと、お茶漬け感覚のラーメン。もともと漁港や魚市場で働く人たちを相手に始めたそうなのだが、まさにそんな感じ。仕事の合間に短時間でさっくりいけて、もちろん腹はいっぱいになり、しかも一日何杯でも、また毎日でも食べられる、飽きない味。単にうまいラーメンを目指したのではなく、特定の、かなりターゲットを絞られた人たちの満足を徹底して追求した結果、奥深い、豊かな普遍性を獲得した、ということなんじゃないかと思う。
24時間営業で、けっこう早朝とか、真夜中とか、どんな時間に行っても、かなりお客さんが入っている。もちろん食事時は、ずらりと列ができるし。席に座って1、2分で出てくるし、あっという間に食べ終わるから、回転はものすごく速いわけで、にもかかわらずお客さんが24時間切れないというのは、すごいことだよな。実際毎日ここに来る人、かなり多いんじゃないかと想像する。
元祖長浜屋 支店 (ラーメン / 大濠公園、赤坂)
★★★★★ 5.0