このところ雨だったし、チャリンコ族の僕としては、昼食は近場で済ませていたのだが、なので必然的に同じ店に何度も行くことになって、僕としてはやはり新規開拓、新しい出会いが楽しいわけなので、ブログネタにもならず、食べ歩きは鳴りを潜めていたというわけだ。ちなみに新規開拓でも、いつも幸せな出会いがあるばかりではなく、いいところがほとんどない、かといってここで批判的なことを書く気にもならない、という店もけっこうあって、そういう場合もネタはお蔵入りになる。まあそんなこと、どうでもいいんだが。
それでこのラーメン寅、ネットとかを見てここにラーメン屋があるのは知っていて、また前にコメントももらったものだから、行ってみなくちゃと思ってたのだが、家からけっこう遠いので、なかなか来られなかったんだよな。でも中広通りとか横川、三篠、これ「みささ」と読むの、最近知ったのだ、それからこのあたり、大芝とか大宮とかは、僕の住んでる己斐本町からは、橋を一回渡るだけなので、自転車だと、橋を渡るのが面倒なんだよな、なので東方向には足が遠のいてしまい勝ちなのだが、こちら北方向は、ちんたら自転車をこいでいればそのうち着くので、来やすいということもあるし、しかもこの西区の北地帯、ちょっとしたラーメン激戦区、興味深いラーメン屋がたくさんある場所なのだ。
この店、まず看板と暖簾の、うずまき印からして怪しい。店内は奥に細長くなっていて、カウンターのみ、20席弱という感じだが、店員は全員男性、一人若い人がいたが、あとは50代から60代、それが全員、競馬新聞に赤鉛筆が似合いそうな感じの人たちで、最年長とおぼしき60代くらいの感じの、灰色の髭を長く伸ばした、やせぎすな人が店主じゃないかと思うのだが、ちょっとミッキーカーチスみたい、アクが強そうだな。なんとなく、独自なワールドがありそうな感じ、ハマるとあのうずまきに絡め取られて、抜け出せなくなるのかも。
ラーメン500円、どんぶりが黒いのが、またなんとなく怪しさをかもし出しているのだが、味は至極プレーン。陽気系の、どちらかと言えばあっさりとした広島ラーメンで、わずかに臭う豚の臭みがアクセント、という感じ。僕はこってりしたタイプより、こういうあっさり系の方が、もういい年だからかと思うが、好きなんだよな。
麺は、これが噂の原田製麺なのか、ワシっとした中細麺で、それを固めにゆでて出してくる、それにジャキっとした細もやしがよく合って、これは「男の広島ラーメン」だな。
餃子350円も頼んだ。外はパリパリ、中はジューシー、まあ普通のよくある餃子だが、なかなかうまい。ラーメンもそうなのだが、青ねぎが、いわゆる広島でよく使われる、もうちょっと径の太いやつ、観音ねぎと言うのか、あれではなくて、全国どこにでもある細ねぎなのだが、まあ値段を抑えているということなのかも知れないが、それが大量に入ってくる。このあたりも男感を増大させる一つの要因で、こだわってたりするとこなんだろうな。
ラーメン寅 (ラーメン / 牛田、三滝、安芸長束)
★★★★☆ 4.0