2012-01-24
和風か洋風か微妙でうまい。
「塩鮭とカブの和風スープ」
鮭だとかタラだとかを、カブやジャガイモ、ニンジンなどと一緒に、ニンニクとローリエを入れて、コトコト煮て、ハーブやバター、レモン汁、それに粗挽き黒コショウなどをかけて食べるというのは、地中海あたりの料理にありがちだけれども、これはその和風版。
だしは和風だしをふつうに取る。
だしに酒と塩、醤油で、お吸い物程度の味をつけ、そこに湯通しした塩鮭、大きめに切ったカブ、ざく切りしたカブの茎と葉、やはり大きめに切ったジャガイモとニンジン、玉ねぎを全部入れ、コトコト煮る。
塩鮭の塩気が出るから、味付けは多少薄めにしておく。
こういうものは、15~20分ほど煮て、多少煮くずれるくらいにしたほうが、おいしいんですよね。
カブの茎と葉も、意外にかたいので、初めから入れてだいじょうぶ。
皿によそってから、好みでバターまたはレモン汁、それに粗挽きの黒コショウをかけて食べる。
洋風なのか、和風なのか、分からない、微妙な感じが、またいい。
酒がやわらかく煮え、カブもジャガイモも、ホクホクなのがたまりません。
これは「具たくさん おかずスープ」という本の中のレシピを参考にしました。
この本、和洋中韓エスニック、いろんなスープが載っていて、けっこういいですよ。
いつも、鍋を、あとは煮ればいいだけにして、居間に持ってきて、卓上のコンロで煮ながら酒を飲むわけなんですが、どうも最近、いきなり火を点けてしまうのが、もったいなくなって、火を点けずに30分くらい、飲むようになってしまったんです。
バタバタと支度をして、席について、すぐ火を点けてしまうと、なんだか追い立てられているようで、気ぜわしい感じがしますよね。
酒飲みにとっては、あまり食い物などを食ってしまうのでなく、ちょっとしたツマミで、酒だけ飲んでたほうが、酒がうまい。
酒を飲んでいるうちに、徐々にお腹が減ってくるから、そうなってようやく、コンロに火を点けることとする。
おかけで、今まで、食べ始めから食べ終わりまで、2時間かけていたものが、2時間半かかるようになり、火を点けるまで飲むコップ1杯分の酒が、これまでより丸々増えることとなってしまいました。
まあでも、気分がいいんですから、そのくらいは、仕方ないですね。
京都へ来てから、この時期になると、いつも酒のツマミにするスグキ。
こんな形をしています。
茎と葉の部分は、野沢菜と似たような感じなのだけれど、根が大きくなっているのが、ちょっとちがう。
スグキを漬けるには、室に独特の菌がいることが必要で、だから上賀茂あたりの、100軒ほどの農家だけしか、スグキを漬けることはできないのだそうです。
家の近くの三条会商店街に、上賀茂の農家のおばちゃんが露店を出していて、毎年この時期になると、スグキを売る。
スグキも室により、味は色々ちがうのだそうですが、京都の人に聞くと、このおばちゃんのスグキも、悪くないとのことでした。
大宮通三条の角の公園の前にいます。
土曜日以外の昼から夕方までですが、急用が入ると休みます。
スグキの味は、カブともちょっと、似ていないこともないのだけれど、発酵して、独特の酸味があるのが特徴です。
スグキの成分は、肝臓にもいいらしい。
たしかにスグキをツマミに酒を飲むと、悪酔いすることがありません。
でもそのおかげで、つい飲み過ぎてしまうことになるから、結局肝臓にいいのか、悪いのか、わかりませんね。