2012-01-20
まろやかで、クリーミーな味わい。
「なんちゃって京風の豚汁」
豚汁も、豚肉と野菜を煮て、味噌で味をつけるだけという、簡単に作れるものでありながら、うまいし、体は温まるしというので、冬場はどうしたって、多投することになりますよね。
各家庭で、それぞれの工夫があるのじゃないかと思いますけど、その1つとして提案したいのが、この「なんちゃって京風の豚汁」。
ひとことで言うと、京風雑煮風に、豚汁を作ってみるというものです。
べつに、京都の人が、このような豚汁を食べているというわけではありませんので、念のため。
京風の雑煮は、昆布と削りぶしのだしに、白味噌(西京味噌)で味付けします。
これがなんとも、おいしいんですね。
ちょうどクリームシチューのような、まろやかな口当たりで、いわゆる味噌汁とは、まったくちがう。
具は、京都では「小芋」とよばれる、里芋の小さなやつと、祝大根、金時人参。
小芋のねっとりとした食べ応えが、まろやかな白味噌の汁とあいまって、「さすが京都」と言いたくなる、上品な味わいです。
要はこの京風雑煮を拡張して、豚汁に仕立て上げる、ということです。
白味噌の甘みのある味は、豚肉にもよく合います。
味噌を替えるだけの話なのですが、「これが豚汁か」と思うような、まろやかな味わいになりますよ。
まず昆布と削りぶしで取っただしに、白味噌を溶き入れる。
白味噌は、まあもちろん、あとで入れてもかまいませんが、米こうじ味噌とくらべ、煮込んでも、それほど味わいが変わるものではありませんから、先に入れてしまって構わないと思います。
ただこの料理、一つ欠点があって、白味噌は塩味が控えめなので、大量に入れないといけないことになるんです。
800ccのだしに対し、今回、上の写真の倍以上の白味噌を入れました。
大家庭なら、白味噌の小さめのパックを、全部使ってしまわないといけないくらいになるのかも。
白味噌は、たっぷり入れるほど、まろやかさを増しますが、もしもったいないと思ったら、米こうじ味噌かうすくち醤油を足したらいいかもしれません。
具は、絶対に入れたらいいのが、豚肉のほかには、小芋と大根、ニンジン。
小芋だけは10分ほど下ゆでし、箸がすっと通るくらいにしておきます。
ちなみに小芋の皮をむく時、包丁を使う必要がないんですよね。
たわしでゴシゴシ洗えば、皮は全部とれてしまいます。
「芋洗い」というのは、里芋を山ほど水につけ、棒でゴリゴリかき回すことで、泥を落とすだけでなく、皮を取ってしまうことなのだそうですね。
あとは今回、玉ネギとタケノコ、油揚げにシメジ、それからブロッコリーを入れました。
豚汁にブロッコリーは、どうかと思うかもしれませんが、基本的にクリームシチューの味なので、ブロッコリーは、よく合います。
ブロッコリーも、さっと塩ゆでして入れました。
あとは、煮えにくい順番に具を入れていき、大根がやわらかくなったら完成。
昨日は試してみませんでしたが、黒コショウなどを振っても、またおいしいかも分からないですね。
これは今回、豚汁ですから、豚肉を入れたわけですが、クリームシチューの味ですから、鶏肉でももちろん、間違いなくおいしいと思います。
スープ皿に入れ、「クリームシチューだ」と言って出したら、分からない人もいるんじゃないでしょうか。
翌日の朝めしに、餅を入れ雑煮にしましたが、これは言うまでもなく、うまいです。
昨日商店街を歩いていたら、沖縄の食材を売っている店があることを初めて認識。店内に入ってみました。
買うつもりはなかったんですが、「豆腐よう」を売っていて、見ているうちにどうにも食べたくなったので、購入しました。
豆腐ようは、豆腐を発酵させたもの。ちょっと塩辛のような味がします。
台湾でも名物料理のひとつとなっていて、以前台湾で食べた時には、ずいぶん臭かった記憶があるんですが、沖縄の豆腐ようは、臭みはほとんどなく、食べやすいです。
ねっとりとして、ウニのような濃厚なうまみがあります。
日本酒のアテには最高ですね。