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2008-10-04

鳥取

何を隠そう鳥取に出張で来ているのだ。ともったいぶらなくても良いわけだが。鳥取は初めてなのだが、こちらに来てまずびっくりしたのは、軽自動車がのろいこと。広島は車のスピードがものすごく早くて、50キロ制限の山道でも70キロは出さないと後ろから煽られる。裏道でも怖いくらいのスピードで走る。これは軽自動車も同じで、高速で90キロで走っていても、広島ナンバーの軽が追い抜いていく。

しかし鳥取では、50キロ制限の道は50キロで流れる。まあこれはちょうど交通安全週間で、お巡りさんが猛烈に取締りをしているせいかもしれない。しかし、さらに軽自動車。これはだいたい主婦らしき女性か落ち葉マークを付けたお年寄りだったりするのだが、50キロ制限の道を40キロとか、時には30キロとか、流れに大きく逆らってのんびり走っている車が一台や二台ではない。ぼくは何度もイライラしたのだが、他の車はとくに変わった様子もない。こののろのろ軽自動車は、鳥取の名物といえると思う。勝手に名物にするなって感じだが。それとも広島の軽自動車が早すぎるのか。

仕事の合間に駆け足で観光。当然まず鳥取砂丘。


鳥取砂丘といえば子供のころから名前は聞いていたわけで、それが四十五をすぎてやっと初めて訪れるのだから、日本もまだまだ広い。砂丘は想像していたより狭い感じで、脇のほうには雑草が生えてしまっている場所もある。これは防砂林なんかを作ってしまったためだそうだ。しかし真っ青な日本海を背景にした広大な砂の山は、やはりちょっと幻想的で、火星にでもいるような気になった。


そして何故からくだ。砂丘と砂漠を勘違いしてるな、これは。


山陰といえば出雲大社を筆頭として日本の古代文明の中心地だ。


白兎海岸。稲羽の白うさぎの話の舞台となったと言われる場所だ。海は水がほんとにきれい。

そして夜はやはり名物を食べなければいけない。鳥取といえばやはり海産物。ホテルのフロントのお姉ちゃんにおすすめを訊き、さらにその中でも個人的におすすめは、と訊いて出てきたのが「ぎんりん」。


出来て10年の店だそうだが、お客を見ると30代から40代が中心。居酒屋より高級だが一般の料亭より安い、という線を狙っているのだと思う。実際10周年記念企画だという「神無月膳」というのを頼んだのだが、これはすごかった。あまりにすごかったので、全品写真で紹介してしまう。

まずお造り。


これは「よこわ」というマグロの子供だそうだが、それにかんぱち、鯛、甘エビ、それぞれ2センチ角ほどのぶつ切りが3きれずつと、けっこうな量、しかも意外においしい。すべて日本海で獲れるものだそうだ。よく知らないが。


白ハタの鍋。イワシをあっさりさせたような味の魚だが、これが二匹分。


子持ちカレイの煮付け。半身。これもふっくらしておいしい。


マツタケの土瓶蒸しと、「モサエビ」という日本海で獲れるというえびのから揚げ。土瓶蒸しにはほんとにマツタケが入っていた。3きれ。極薄だが。


なすの田楽。


白ハタの寿司。お吸い物つき。


デザートに梨とオレンジ。鳥取は梨の産地で、二十世紀は鳥取で開発されたのだ。

と以上、ものすごい量。味付けなどは死ぬほど優れているというわけではないが、何しろ魚がそれなりにおいしいから、お腹がいっぱいになりながらも食べられてしまう。


食後のお茶の茶碗の大きさも気合が入っている。

そして何とこのコース、驚きの、とあえて付けてしまうが、3,150円。生ビール630円を2杯飲んで、総額4,725円。すごい。鳥取の底ぢからを見た。

旬海料理 ぎんりん ★★★★☆ 4
鳥取市広末温泉町365 グレイスビル1F
0857-21-4649 (4649は「よろしく」とふりがなが振ってある。よろしく)
17:00~23:00、定休日曜

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