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2012-02-16

一回やってしまえば面倒くさくなくなる。
「イワシのつみれ鍋」


人間は、様々なものを生み出しつづけていくわけだけれど、それが「ほんとうに必要なのか」と言われれば、疑問である場合も多い。

新しいものが生み出されて、「いや、それがあるおかげで便利になったよ」と言うかもしれない。

たしかにその通り、便利にはなるだろうが、それではそれがなかった以前、生活が成り立っていなかったのかといえば、そういうわけではないだろう。

べつに原始時代から、人間はそれなりに、十分満足した生活を送っていたにちがいない。



料理にしても、おなじことだ。

だいたい料理などという七面倒くさいことをするのは、人間だけだ。

動物は、文句もいわずに、毎日おなじものを食っている。

パンダが、「もうオレは笹を食うのは飽きたから、何かちがうものを食べさせてくれ」とは言わないわけだ。

人間だけが、毎日ちがうものを食べないと気が済まない。



人間は、大昔から、おなじものを食べつづけることができなかったのだろう。

べつに栄養分だけ考えれば、生のサツマイモをかじっていたって問題ないはずだ。

むしろ野菜などは、生のままのほうが、加熱によって分解されないから、栄養分が豊富だったりする。

しかしわざわざ火を使い、焼いたり煮たりするのは、人間が、おなじものを食べつづけると、すぐに飽きてしまうからなのだろう。



ここ20年ばかりのあいだに、インターネットの登場により、社会は大きく変わった。

その変化の具合については、さまざまな人が、莫大な数の考察をしているわけで、ここでさらに、それについて言うことはない。

しかし現在、多くの人が、インターネットの通信費に、たくさんお金を遣うようになっているのは、間違いないことだろう。

特に若い人の場合、そのしわ寄せで、逆にお金を使わなくなっているのが、自動車ということなのだろう。



30年ほど前なら、若い男は車がなければ、恋人を見つけられなかった。

デートをするには、「ドライブへ行く」のが定番だった。

車自体は、親のものだったりするから、その維持費をすべて払っていたというわけではないにしろ、少なくともガソリン代は、自分で払わなければいけなかった。

ガソリン代も、そこそこ馬鹿にならないから、そのためにアルバイトもしたものだ。



しかし今の若い人を見ていると、車に乗るのは少数派なのじゃないか。

東京にいる大学生の息子などを見ていても、免許すら取ろうとしていない。

それより必要なものは、圧倒的に携帯電話だ。

車などより、携帯電話がなければ、恋人を見つけることは難しいのだろう。



携帯電話といっても、今は通話するより、インターネットの接続に使うのが中心となりつつあるのだろう。

スマートフォンの登場により、携帯端末から、パソコンと変わらないレベルで、インターネットで用が足せるようになっている。

そうなると、ネットの接続費用が馬鹿にならない。

家のパソコンを、インターネットに接続している場合だと、ネットの接続料を、携帯と、パソコンと、2重で払わなければいけないことになる。



携帯とパソコンとのネット接続を一つにまとめてしまうことができれば、ネットの接続料は、半分になるわけなのだが、最近、いい方法を見つけた。

イーモバイルのポケットWifiを使うことだ。

2月から使い始めているのだけれど、下りで42ギガの速度が出るから、これまで光でつないでいた自宅のパソコンも、それほど遜色なく使うことができる。

ポケットWifiを持ち歩けば、iPhoneなどのスマートフォンも、もちろん使える。



イーモバイルは、以前のやつは、速度がぜんぜん遅かったから、自宅のパソコンに使う分には、やはりちょっと不便だった。

それにネットに接続する際、認証などに時間がかかるので、使い勝手も悪かった。

でもポケットWifiならば、パソコンが立ち上がるのとほぼ同時に、自動的にネットに接続される。

速度も問題ないから、NTTの光回線を解約し、ポケットWifi一本にしようと思っている。



ただしこれは、私のように、一人で暮らしている人間だけができるやり方だ。

家のパソコンを自分以外の家族も使う場合には、やはりパソコンには固定回線を引いておく必要があるかもしれない。

ただ夫婦2人の家族などなら、夫婦がふたりともポケットWifiをもつことにして、家のパソコンの固定回線を解約すれば、回線1つ分の節約にはなるかと思う。






昨日は、イワシのつみれ鍋にすることにした。

イワシのつみれの素朴な味は、以前から好きだったのだけれど、つみれを作るのが面倒だと思っていた。

しかし人間、おもしろいもので、何でも一回やってしまうと、それまで面倒くさいと思っていたことが、たいして面倒くさくなくなるものだ。

このあいだ豚のつみれを作ったから、イワシのつみれを作ることも、面倒とは思わなくなってしまった。



250グラムほどのイワシは、頭を落として、そのまま手開きしてしまう。

水道の蛇口の下で、まず親指の爪で腹を切り裂き、内蔵をとり出す。

それから両手の親指の爪で、両側から、中骨とそこに付いている肉とを切り離すようにしていって、最後は中骨をつまんで、下方向へ引きちぎる。

たいして難しくないし、どうせ叩いてしまうのだから、少しぐらいグチャグチャになってもいい。

開いたらよく洗い、水気を拭きとっておく。



開いたイワシを、包丁でよく叩いていく。

あらかた細かくなったら、ショウガ1かけと長ねぎ5センチ程度をみじん切りにしたもの、それにスプーン1杯程度の味噌を加えて、さらに叩いていく。

ここにゴボウのみじん切りを加えるとまたおいしいと、魚屋のおばちゃんは言っていた。



よく叩いたら、つなぎの片栗粉をまぶして、手でよくまぜ込んでおく。



昆布だしを沸かして、つみれをスプーンですくって、湯の中へ入れていく。

たっぷりの酒を注ぎ、みりんと醤油で味をつけ、5分くらい煮る。

青魚には甘みがないので、味付けはすこし甘めにするのがいい。



あとはここへ、白菜だの、豆腐だの、長ねぎ、シメジ、小松菜だのの、好きな野菜を煮えにくい順番に入れ、火が通れば出来あがり。



七味をふって食べる。

イワシのだしがたっぷりと出た汁が激ウマだ。



うどんにももちろんいい。