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2009-02-14

岡山グルメ 「元祖とりそば 太田」

岡山に出張だったので、事前に口コミサイトで調べて、って下にリンクが貼ってある「食べログ」だが、この店が岡山で人気No.1のラーメン屋だったので、来てみようと思っていたのだ。
店構えも店内の調度も、「和風なのに洋風」という洒落た感じで、ってどんなだ、BGMもジャズなのかな、これまた洒落たのがかかっていて、なかなか雰囲気がある。
店員も男前のお兄ちゃんが3人で、顔つきや態度も良く、良い店であることは、入った段階で分かった。

「とりそば」の店である。
とりそばって何だ、って話なのだが、醤油だれと塩だれの二種類があるらしい。
ここは当然、基本の「とりそば」を注文。

「とりそば」650円。

さてこのとりそば、想像だが、たぶん店主は、
「普通のラーメンとは違った、何か変わった、そしてお洒落なラーメンを出したい」と思ったのではないかと思う。
「ラーメン」でも「支那そば」でも「中華そば」でもなく、「とりそば」と呼ぶのも、そのほうがお洒落だもんな。
それにわざわざ「元祖」とつけて大上段に振りかぶりながら、「太田」と小さく締めて、落として見せるあたり、ネーミングもなかなかのセンスだ。

スープは、とりそばと言う位だから鶏がらベースなのだと思うが、醤油の味がわりと濃く、だしが何なのかはあまりよく分からない。
岡山って西日本だから、薄味文化圏だと思っていたら、こういう醤油味が前面に出たスープ、わりと見かけるんだよな。
それって岡山の人は、どう受け取っているんだろう。
僕は東京育ちだから、全く違和感ないのだが、岡山の人にとっては、意外な味付けだったりするのかな、もしかして。

ということで、僕にはスープはあまり特徴があるとは思えなかったが、この店が他の店と違う第一点は、麺。
平打ち麺を使っている。
平打ち麺って、尾道ラーメンでよく使われるが、一般的にはあまり使われないので、変わっているのと同時に、ちょっとエスニックな雰囲気もあるんだよな。
台湾とか、そういう感じの。

それからこれが、他のラーメンとは決定的に違って、本当にここだけのオリジナルだと思うのが、トッピング。
チャーシュー、これは普通で、もも肉かな、それを柔らかく煮上げてある。
それから青ねぎ、これも普通。
そこになんと、写真ではよく分からないのだが、生のキャベツの極細千切りが、こんもりと盛られているのだ。
これには確かに驚いた。
かなりのインパクトである。
僕が行ったのが午後5時頃で、店ではちょうど夜に向けての仕込みの最中で、キャベツを大量に千切りにしていたのだが、メニューには餃子はないのに、何に使うのかな、と不思議に思っていたら、何とラーメンに入れるのだった。

しかしこのキャベツが、うまいのか、と言われると、どうだろう。
生のキャベツだから、甘みはほとんど感じられない。
このあまり味のないキャベツの極細千切りが、熱い汁に入ってくたーっとなって、それが麺にまとわり付くのである。
好みだと思うが、僕はこれは、確かに意外性は抜群だが、味的にはイマイチだと思った。

それからさらに、ここにはスパイスがいろいろ置いてある。

左からコショウ、粉さんしょう、一味、ヤンニン。
ヤンニンというのは、韓国調味料で、コチュジャンとかニンニクとか、韓国でよく使われる調味料が混ぜ合わされたもの。

これはわざわざ説明書き、

も書いてあって、いずれもとりそばには入れたほうがいいことになっているので、コショウから順番に、味を見ながら入れていった。
確かに入れるに従い、味が引き締まり、最後にヤンニンを入れると、くせのないスープと平打ち麺とが相まって、ベトナムの麺料理の「フォー」とか、そういう感じのエスニックな雰囲気に仕上がった。
なるほど、この店、ラーメンなんだけど、中国でも日本でもない、こういう無国籍な感じを狙っているのだな。

全体としてバランスの取れた良店で、デートなんかに使うのはかなりいいと思う。
でも僕が毎日でも食べたいラーメンかと言えば、そこまでは行かない、という感じだった。

元祖とりそば 太田 岡山本店 (がんそとりそば おおた) (ラーメン / 県庁通り、郵便局前、城下)
★★★★ 4.0