上天満町の交差点をちょっと西に入ったところにあり、僕はすぐそばをしょっちゅう、チャリンコで通り掛かっていたわけだが、交差点ではついどうしても、信号に注意してしまうので、この店はずいぶん前に一度、「あ、あるな」と思ったことがあるのだが、それからずっと、忘れてしまっていた。
今日昼飯をどこで食おうかと、口コミサイトをパラパラ見ていたら、この店があることがわかって、行ってみることにしたわけだ。
メニューを見ると、ちょっとびっくり。
まず餃子だけで5種類あって、
その他にも麺類、定食、
一品料理、
まだまだ一品料理、そしてデザートと膨大な量、東被肉やフカヒレの姿煮まである、かなりの本格派。
さらにこの他に、コースも何種類もある。
ちょっとひなびた場所なのだが、そこにこんな本格的な中華料理屋があるとは、いや人間、知らないことって、まだまだあるんだね。
メニューが多いのでずいぶん迷って、刀削麺もあったのでそれにしようかとも思ったが、まずはやはり、基本の醤油ラーメン、500円。
店員はフロアも厨房も、たぶん40歳前後の中国人、聞いたらハルピンから来たのだそうだが、中国には日本のラーメンのようなものはないと聞いたことがあるので、当然この醤油ラーメンは日本人向け、これを食べればこの店が、日本人にどのようにアピールしたいと思っているのか、わかるかなと思ったということもある。
見た目はまさに、日本風、というか広島風、の中華そば。
味は、食べてびっくり、すごくうまかった。
よく中華料理の店でただのラーメンを食べると、たぶんスープがこういうラーメン用に作られず、野菜なんかを炒め煮することで完成されるようにできていることが多いのだろう、鶏がらの臭みがストレートに出てしまって、頂けないことがけっこうあると思うが、このラーメン、考えてるんだな、八角かな、そういう香味料の風味がわずかにして、それで臭みを消すようになっている。
チャーシューも、八角が使ってあると思う。
なるほどな、中国式なんだな、僕は中国は行ったことはないが、台湾で汁そばを食べた時、かなり強い八角の風味がしていたやつがあったのだが、これが日本に入ってきた時には、日本人の口に合わなかったのだろうな、八角は使われなくなったわけだ。
たしかに好みはあると思うが、このラーメン、八角の風味はごくわずかなので、日本人の口に十分合うと思うのと、八角ってこんな風に、臭みを消しながら全体の味の方向性を決めていくんだ、と僕は改めて感心したりしてしまった。
麺は細くて、つるっとしてシコシコしてる。
中国料理の店によくある麺だが、これもうまい。
チャーシューはモモ肉、ちょっと濃いめに味付けされ、ホロホロにやわらかくなっているが、適度な噛み応えもある。
もやしが細もやしだったら言うことなかったけど、なかなかのものだと思う。
それからこれ、コロッケではない、姉妹餃子、380円。
なぜこんなに巨大なのかはよくわからなかったが、中は肉とニラが詰まっていて、よく餃子は野菜がいっぱい入って、ジューシーに作られてることが多いと思うが、これはバッチリ、肉々しい感じ。
ちょっとつみれみたいな感じの食感。
僕は餃子はこういうやつの方が好きで、まさにドンピシャという感じだった。
この店、他にもかなりうまそうなものが色々あったので、これから何回か、来てみないといけないな。
駐車場もあるから、車で来る人にもおすすめ。
姉妹餃子 (餃子 / 観音町、天満町、西観音町)
★★★★★ 5.0