大芝の住宅街の一角、裏通りでもない、ただの路地に面した場所にあるので、よくよく地図を確認して行かないと、行き着けない。
無国籍風の外観、
店内も無国籍風。
カウンターが7、8席くらいの、小さな店だ。
テレビにも取り上げられたりしているみたいだ。
豚骨スープが売りの店で、味付けは塩としょうゆ、それにトッピングと麺を選べるようになっている。
まずはいちばん普通そうなやつをと思い、塩の、トッピングなし、それに細角麺を選択。
サービスセットで高菜炒飯が付くのがあったので、それで行くことにした。
塩ラーメン。
高菜炒飯。
このラーメン、けっこうおいしかった。
味の、質という意味ではなく、傾向という意味で、ひとことで言うと、サッポロ一番塩ラーメンの味。
王道だな。
香ばしいにんにくの香りがするスープ、しっかりとしたコクがあるが、臭みはない。
ざくざくした感じの麺、それにチャーシューが、けっこう大きくて分厚いのが3枚、もも肉がやわらかく煮えている。
それにメンマと青ねぎ、海苔。
サッポロ一番塩ラーメンには、切りごまが入っているが、ここでもすりごまを掛けられるようになっていて、またそれがよく合う。
豚骨スープというと、九州というイメージがあるが、札幌ラーメンでも豚骨を使うみたいだから、この店はそちらがルーツなのだろうな。
炒飯は、高菜にザーサイ、玉子にゴマ、海苔のトッピング、といった面子だが、たぶんバターで炒めていると思う。
やさしい感じの味。
実は僕は、母親が札幌出身なので、こういうバターを使った炒め物とか、大変懐かしい、ちょっと癒される感じがするのだが、広島の人はこれを、どう受け取るんだろうな。
全体として、料理の内容といい、店の雰囲気といい、あまり他では見ない、かなり独自な路線で勝負する、良店と思う。
福和うち (ふくわうち) (ラーメン / 牛田、安芸長束、不動院前)
★★★★☆ 4.0