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2009-03-28

史上最強の居酒屋

今日も鳥取。
一昨日、繁華街を歩き回って、実は2軒の気になる店を見つけたのだが、そのうち第一位の方、一番気になった店が、一昨日は宴会で貸し切りになっていて入れなかったので、昨日は昼間から、そこに行くのを楽しみにしていた。

こげ茶を基調とした外観で、落ち着いた飲み屋風なのだが、普通飲み屋がだいたいは店の前に置いている、メニューとか、呼び込み文句のようなものが、この店にはない。
それどころか、ここが何屋なのか、居酒屋なのか小料理屋なのかスナックなのか、そういうことすら書いていない。

看板に書いてあるのは、「あ・うん」と人を食ったような店名、その字がまたうまいのか下手なのか、センスがあるのかないのか、わからないような毛筆なのだが、それに小さく、「天赦の祈り」という、これが店の性質を表そうとしたものなのだろう、それだけ。

これは明らかに、こういう商売の普通のやり方を無視しているというか、拒否しているというか、そういうことなわけで、大変好奇心を掻き立てられる。
入り口の上には暖簾をかけるための取っ手はあるのだが、実際には暖簾、掛けられていないので、たぶん店主はこの場所に居抜きで入って、手直しなどほとんどせず、そのまま使っているということなのだろう。
そういう安易というか、こだわりのない姿勢も面白い。

というわけで昨日、7時過ぎにこの店に出かけ、そしたら店主は営業時間中にもかかわらず鍵を閉め留守にしていて、縁がなかったのかな、やっぱりと思いながら、それから1時間近く、時々様子を見ながら他の店を探し、これで最後と思って様子を見に行ったら、それでやっと、入ることができたというわけなのだ。

それから数時間、僕は最高にくつろいだ、楽しい時間を過ごした。
そしてこれ以上はない満足感に浸って、ホテルに帰った。

果たして店の内実は、店構えから僕が感じ取った、その通りの内容だったのだが、それをくどくど書くのは、ただ長くなるばかりで面白くないし、料理の写真も、店主に「それは自信がないから」と断られたので、書かない。
店主は30代と思しき女性で、元々会社勤めをしていた所、色々な経緯で、5年前、アルバイト程度の飲食店経験でこの店を始めたそうだが、この店は、その店主の人格そのものなのだな。
それ以上のものも、以下のものもない。
それに惹かれてお客さんも集まり、なんとも気取らない、和気あいあいとした雰囲気をかもし出している。

そして衝撃だったのは、お勘定。
この店、メニューが店内にも、一切なく、まず、何があるんですか、と店主に尋ねるところから始まるので、個々の料金は分からないのだが、飲食した内容から考えて、この位は取られるだろう、と思った値段の、半分以下だった。
店主が一人、生活していけるだけの売り上げがあればいいから、ということなのだろうが、それにしても、の金額だったので、お金をもう少し渡そうとしたが、受け取らなかった。

住所などを書いたカードも用意されておらず、ネットにも情報がなかったので、詳細は不明。
鳥取駅から県庁に渡って広がる繁華街の中に公園があって、その隣にある。
営業時間は、午後5時から、深夜12時。
でも3時頃から来るお客さんもいたり、深夜1時過ぎまで、人が引かない場合もあるそうだ。
日曜・祝日定休。

ちなみに看板の字は、店主が自ら、書道などの心得はまったくなしに、書いたものだそうだ。