一昨日行った店。新しい家の最寄りである大宮駅は、北側にちょっとした飲み屋街があって、細い路地が入り組んだところに、平屋の飲み屋が軒を並べている。こういう場所、今だいぶ少なくなっているのじゃないかと思うが、京都にはまだあるのだな。一通りぐるっと廻ってみると、興味深い店が色々あったが、その中で、駅から歩いてくると一番初めに目に入る、この店に入ってみたのだ。
カウンターのみ7、8人も入れば一杯になる店で、40歳くらいかな、意外に若い店主が、一人で切り盛りしている。元々お母さんがやっていたところを受け継いだそうで、お母さんは今は隣で、カラオケスナックをやっているらしい。そのカラオケスナックというのも、かなり興味深かったので、今度行ってみたいと思っているが。
突き出しは、里芋とイカを煮たもの。薄味で上品。おでんも薄味。やっぱり京都なんだな。それにあと焼き鳥を頼んだが、どれも特別なものじゃないが、丁寧に仕事がされている感じがして、つまんでいると、ホッとする。
お客さんは4、5人入っていたが、皆さん地元の人という感じの、50代くらいの人達。僕が広島から引越してきたと言ったら、食い付いてくれて、それからしばらく、店内は広島の話題一色になった。その中のお一人が、来月広島に転勤になるということで、わざわざ隣に来てくれて、広島と京都の飲食店談義に花が咲いた。京都へ来た初日の夜、ちょっと心細くなっていた所だったので、これはありがたかったな。
酒は、この店では賀茂鶴を樽で入れていて、あとは一升瓶、賀茂鶴がいちばん出るらしい。聞くと京都では、もちろん京都の酒も、月桂冠とか黄桜とか色々あるが、飲み屋の中には、灘の菊正宗や剣菱、そして広島の賀茂鶴を中心に出す所も多いのだそうだ。
盛司 (居酒屋 / 大宮、四条大宮、二条城前)
★★★★☆ 4.0