2011-08-05
サバ船場汁のうどんすき
僕は物事にすぐにハマる癖があり、めしも何かを作り出すと、延々と同じものを作り続けてしまう。
最近僕がハマっているのは、ブログを見てくださっている方なら先刻ご承知だが、麺料理。
うどんすき、焼きそば、ソーミンチャンプルー…。
これは脱出の兆しすら見えない。もう一生これを食い続けてしまうのじゃないかと思うくらいだ。
麺料理はとにかく種類が豊富なのだ。しかも作るのが異常に簡単。炒め物に麺を加えれば焼きそば。鍋にうどんを加えればうどんすき。それだけで一皿ですべての栄養を兼ね備えた完全食ができる。
この「一皿で全部」という感じがたまらないのだよな…。
昔子供の頃よく、部屋の隅に椅子などを集め、自分の「基地」を作ったものだが、あの感覚だ。勉強机のまわり手の届くところで全てがまかなえるようにしておくとか。
まあそんな訳で、昨日も当然麺料理。船場汁なのだが、それにうどんを入れたもの。これなんて呼んだらいいんだ。船場汁のうどんすき、か。
昨日スーパーへ行ったら、サバがわりと安く売ってた。サバは今は季節ではないから、そんなにうまいということもないけれど、煮てよし焼いてよしシメてよし。おまけに安い。いいやつだよな。
サバを汁の実にするというのは、考えつかない人もいるかも知れないが、ものすごくうまいのだ。サバのだしはちょっとワイルドだから、好みはあるかもしれないけれど、僕はため息を付いてしまうくらい好き。
サバは表裏にちょっときつめに塩をふり、ラップをかけて、冷蔵庫に2~3時間放置しておく。
そうすると臭み成分が出てきて、これでサバの下処理は完了というわけ。あとはよく水洗いしてぶつ切りにし、そのまま汁に入れてしまって大丈夫。
昆布をひたした水を沸かし、サバを入れたら、日本酒をたっぷり。それにみりんとうす口しょうゆで味を付ける。
あとは何でも好きな野菜を、煮えにくいものから順番に入れていく。
野菜は、大根だけは忘れないようにしたい。サバと大根ってのは、すごく相性がいいんだよな。船場汁も、サバと大根の汁、ということだったと思う。
アクがけっこう出てくるから、これは随時、こまめに取る。肉のアクはまったく取る必要がないけれど、魚のアクは臭みになるので、取れば取るほどうまくなるという寸法なのだ。
青ネギと七味をふって食べるのも、千年一日のごとく。
もしまだ、サバの汁、試したことがない人がいたら、ぜひやってみたらいいですよ。
サバはけっこう小骨があって、料理の本には「毛抜きで抜く」とか書いてあったりするのだけど、一度試してみたらイライラして死にそうになり、それ以来やってません。でもサバの小骨はやわらかいので、よく噛めば大丈夫。
ただ噛まないと、喉に引っかかります。昨日の僕みたいに。
この賀茂鶴の「本醸造からくち」、ほんとにうまいんだな。
辛口というと、「淡麗辛口」が多いわけだけれど、これは「やんちゃな辛口」。たぶん若い人が作ったんじゃないかな。値段もけっこう安いのです。
「淡麗、ざけんなよ、こちとら広島じゃけ」
みたいな声が聞こえてきそうな、痛快なお酒です。