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2012-12-20

材料費200円で料亭の味。
「イワシのなめろう」

今日の晩酌は、魚屋で活きのいい、大きなイワシを見つけたから、イワシのなめろう。
なめろうはアジが定番だけれども、サンマやイワシなどでもうまい。あとは八百屋のご主人にもらったゆり根を卵とじに。





まずはイワシを手開きにする。これは面倒といえば面倒だけれど、大して難しいわけではない。
頭を落とし、腹を割いてワタをかき出したイワシを横に持ち、背骨と肉のあいだに両手の親指をさし込み、横にすべらせるようにしながら骨と肉とを外していく。両側を外したら、背骨を親指と中指でつまむようにしながら、背骨を肉からとり外す。





腹骨を包丁でそぎ取り、皮を指でつまんで剥げば、手開きは完了。






手開きにしたイワシを、適当と思われる量のみそ、おろしたショウガ、青ねぎを合わせて包丁でたたく。
あまり細かくたたいてしまわず、コロッとした肉が少し残っているくらいにしたほうが食べ応えがいい。





形よくまとめて皿に盛る。
イワシ4尾で200円ほどだが、びっくりするほどうまい。





ゆり根は手で半分に割って包丁で根を落とし、小房に分ける。
酒とみりん、うす口しょうゆに塩で甘めに味つけしただしで、5分ほど、やわらかくなるまで煮る。





卵でとじて器に盛り、青ねぎと七味唐辛子をかける。
ほっこりする味。





水菜の汁。
吸い物の味をつけただしで、揚げと水菜をサッと煮る。





みょうがのポン酢。
タテに細く切ったみょうがにポン酢をかけ、一味唐辛子をふる。










魚をさばくのは敷居が高いと思われているけれど、理由ははっきりしていて、
「レシピでは学べない」からだ。

魚をさばくことは肉体的な技術の1つだから、
たとえば自転車を、どんなに本を読んでも乗れるようにならないように、
実地にやってみるしか学ぶ方法がない。

実地でやってみるとなると、料理教室へでも行かないといけないような気がしてくるから、
「敷居が高い」ということになるのだと思う。



でも料理教室などへ行かなくても、魚のさばき方を学ぶことはできる。

一番いいのは、お店で習うことだ。

魚屋がベストだけれど、スーパーの鮮魚コーナーでもいい。

自分で買った魚をまずはさばいてもらうことにして、
お店の人がさばくところを横で見せてもらうだけで、
やり方はかなりのところわかる。



お店の人は間違いなく、聞けば親切に教えてくれる。

魚をさばける人が増えることは、魚の販売に貢献することになるわけだし、
自分の技術を人に披露することは、お店の人にとっても嬉しいところがあると思う。

スーパーの場合、バックヤードにお客を入れてはいけないことになっていることもある。

でも頼んでみたら、わざわざワゴンにまな板を乗せて売り場まで出てきてくれて、
やってみせてくれたこともあった。



まずはイカのさばき方やイワシの手開きなどが、入門としては手頃だと思う。

包丁も、専用の物を買う必要はなく、
安物を研ぎ器できちんと研げば十分使える。





「魚がさばけるようになると世界が広がるよね。」
ほんとにそうなんだよ。