今日の晩酌は、ふたたびイカキャベツ。
四条大宮の居酒屋「きょうこ」で女将の京子さんに教えてもらった料理で、こないだのイカキャベツは、それにワタをくわえてぼくなりのアレンジをしたものだったのだ。
今回のは京子さんに教えてもらった、ほぼその通りのもの。
油で炒めたいかを千切りキャベツの上にのせ、たっぷりのおろしショウガにしょうゆをかけるというだけのものだけれど、これがうまい。
京子さんの簡単料理、恐るべしというところ。
もちろんイカは、スルメイカ。
スルメイカは安くてうまくて、ほんとにエライ。
イカは中身を抜きとり、胴の内側にタテに入っている軟骨と、足の根元にある一対のクチバシをとり除き、胴は輪切り、足はぶつ切りにする。
輪切り・ぶつ切りにしたいかには、塩ひとつまみと酒少々をもみ込んでおく。
ちょっと多めのサラダ油をひいたフライパンを強火で熱し、煙がもうもうと立ってきたところでイカを入れる。
1分ほど炒め、イカがピンク色になってきたら、油ごと千切りキャベツの上にのせる。
おろしショウガをたっぷりと青ねぎをふり、しょうゆをかけて食べる。
こんなに簡単なのに、「まさか」と思うくらいうまい。
昨日は久しぶりに、家の近くの新福菜館三条店へ昼ビールをしに行った。
ここしばらく、前の彼女があまりラーメンが好きではなかったこともあり、以前は週に一度は行っていたこの店も、ご無沙汰していたという次第。
アルバイトの中国人の女の子が、ぼくの顔を見て、
「ビールとキムチと、ギョウザ・・・でいいですか」
と、ぼくがいつも頼んでいたものを、ニコリと微笑みながら思い出してくれたのがうれしかった。
昼からビールを飲むのが気分がいいのは言うまでもないけれど、この店はギョウザもラーメンも大変うまく、まずギョウザを食べて幸せの絶頂に達し、さらにラーメンを食べると幸せすぎて死亡する。
ラーメンを食べて死亡したら、そのあとは昼寝。
昨日も3時間ほど、たっぷり寝た。
晩酌を終えたら、スピナーズへ。
常連客の女性が「一日バーテンダー」になる企画だったので、のぞきに行った。
それに前日のスピナーズで、酒を飲まずにあまりの不完全燃焼だったため、それを解消する意味合いもある。
早い時間のスピナーズは20代から30代の若い人が多く、ぼくはつい年長風を吹かせてしまう。
「君なんか、成功するタイプだと思うよ。」
「そうすか、でも全然ダメなんすけど。」
「いや性格が温厚だろう、仕事はやっぱり人とのつながりで入ってくるものだからね。ぼくが社長なら君を雇うよ。」
「そうすか、お世辞でもうれしいっす。」
バーテン役の女性にも、人生を指南する。
「先が見えないときは、何かと不安になるだろう。」
「そうなんですよ。悪いことばかり考えてしまいがちで・・・」
「でも自分の将来など、誰にも絶対わからないことなんだから、わからないことは良く考えておくのが大事なんだ。自分を信じ、前向きに考えるようにすれば、道はひらけるよ。」
「ありがとうございます、頑張ります。」
最近の若い人は性格がいいから、こんなおっさんの与太話にも付き合ってくれるのはありがたいことだ。
最後は九十九一と桐島かれんと、少し話をして帰宅。
こちらは別れてしまったけれど、二人はますますいい雰囲気だ。
「歯のほうは大丈夫なの?」
控えめにはしておいたよ。