店の名前「八戒」というのは、当然、西遊記の豚の猪八戒からとったわけで、だからこの店は、「豚」と呼んでもいいようなものなのだよな。その名の通り、前にも書いたのだが、豚々しいラーメン。そんな言葉ない。
店の前を通りかかる時点で、豚骨だしの臭いがむんむんと漂い、中に入ってしまえば、もう麻痺してしまうわけだが、出てきたラーメン、豚骨のエキスを、これでもか、とばかりに引き出した逸品。
豚骨の臭いが苦手な人は、このラーメンは難しいかと思うし、僕もこういうのは、あまり得意なほうじゃないのだが、不思議とイヤな感じではなく、スープも最後までとは言わないが、けっこう飲んでしまった。前に聞いたら、豚骨の、特別な場所だけ使っていると言ったかな。工夫して、エグ味が出ないようにしてるのだろう。
麺は広島標準、中細で歯ごたえのある、ちょっともそっとしたタイプ。チャーシューもやらわかめだがわりかし普通で、ここはとにかくスープなのだな。
シューマイも頼んでみた。これも、エビとか、グリーンピースとか、一切載っかったりしていなくて、豚肉のみ。あくまで直球。
まあここの店主、とにかく豚が好き、ということなのだろうな。そういう店主の、愛に満ちた人格に引かれて、人が集まってくるということなのだろう。今日も午後1時過ぎに行ったが、けっこうお客が入っていた。
★★★★☆ 4.0