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2012-05-20

呑み屋のマナー。
「サワラの梅ソース」
「豚肉と小松菜の酢味噌和え」



外に呑みに出かけるのは、ほとんどの場合、1人です。

僕は1人で暮らしているし、仕事も1人でしている。さらに京都の地元に幼なじみがいるわけでもないから、誰かと呑みに出かけるということはありません。

1人でいるのはそれほど嫌いでもないし、今はネットでちょっとしたやり取りができるようにもなっているから、そのおかげで気が紛れて、べつに寂しいということもない。

でも時々は、誰かとゆっくり話したい気分になることもないではなく、そういう時に、呑み屋へ出かけ、カウンター席に座って、マスターやママ、または他のお客さんと、言葉を交わすことになるんです。

だから僕にとっては、その店のマスターやママが、自分と気が合うかどうかはけっこう重要で、近くの呑み屋にはひと通り行ったんですが、結局行き続けているのは、マスターやママが自分と同い年の店ばかりです。

べつに同い年だから行くようになったわけではないんですが、ずいぶん後になって年を聞いてみると、同い年だとわかってびっくりするという感じです。



僕が行くのは、カウンター式の小さめの店ばかりです。

1人で行くにはそういう店でないと、話ができないからですが、カウンター式の呑み屋には、それなりのマナーがあります。

狭いスペースに、見ず知らずのお客さんどうしが隣り合わせることになりますから、お客同士がマナーを守らないと、下手をすればケンカにだってなりかねません。



東京の呑み屋で、カウンターに座った場合のまず第一のマナーは、

「隣のお客さんに勝手に話しかけてはいけない」

ということです。

お客さんの中には、1人で静かに呑みたいと思っている人もいるかもしれない。だからたとえ隣に座っていても、マスターなりバーテンなりがそのお客さんと自分とのあいだに橋渡しをしてくれて初めて、話していいことになる。



またカウンター席のお客さんどうしで会話になった場合でも、

「他人の話題を自分がとって話してはいけない」

というのもあります。

これらのことは、東京で僕が通っていた店のマスターから教えてもらい、また他の店でも、同じようなことを聞いたことがありますから、東京の呑み屋ではわりあい、一般的なマナーなのではないかと思います。



ところが京都へ来て、呑み屋へ行ってみてびっくりしたのは、横から話しかけてくるお客さんが非常に多いことです。

これは1軒や2軒ではなく、「大多数」ともいえる呑み屋で、カウンター席に座ると、隣のお客さんが話しかけてくる。

特にこちらが初めてその店へ行った時など、常連のお客さんに両側から話しかけられて、住んでる場所やら職業やら、根掘り葉掘りたずねられる。しまいにはその場にいる常連さんの名前を、4人も5人も覚えさせられて放免されるなどということも、1度や2度ではありません。

京都では、カウンター席に座る多くのお客さんが、お客さんどうしで話したくて呑み屋にくると聞きました。



しかしそれでは、京都の呑み屋のカウンターの秩序は、どのようにして保たれるのだろうと心配になるところです。

お客さんどうしが勝手に話していては、トラブルが起こったりするのではないでしょうか。



しかしそのうち分かってきたのは、京都には京都で、カウンター席の秩序を保つやり方があるということです。

それは、

「空気を読む」

ということです。



京都の呑み屋のカウンター席には、「これをしてはいけない」という形での、はっきりとしたマナーはありません。

しかし京都の呑み屋では、お客はカウンター席に座ったら、「空気」を読まなくてはいけないんです。

お客さんどうしが空気を読み、たがいに相手を察しあうからこそ、カウンター席での秩序が保たれる。



でも中には、空気が読めないお客さんもいるに違いありません。また「空気」とはなんとも抽象的なものですから、人によって捉え方が違うところもあるでしょう。

しかしそういう場合に、京都の呑み屋は対処するやり方を持っています。それが、

「お断りする」

ということです。



僕は幸い、通っている呑み屋から、お断りされたことはまだありませんが、そういう話を聞いたことは何度もあります。

また現に、鼻ちょうちんで呑み屋のドアを開けた、絵に描いたような酔っぱらいのおっさんに対し、マスターが「ごめんなさい」と、一言のもとに断っているのを目撃したこともあります。

それでその酔っぱらいのおっさんは、そのまま怒りもせず、バタンとドアを閉めましたから、京都ではお断りすることが、日常茶飯事なのでしょう。



先日、府外から来てくれた友達と、京都駅の近くで呑んだんですが、話に夢中になってしまい、お客さんが並んでいるのに気付かず、長居しかけた僕達にたいして、店主が

「空気読まなあかんよ」

と、暗に「早く帰ってくれ」と催促したこともありました。

東京の呑み屋なら、

「そろそろ2時間になりますし、お客さんも並んでおりますので、お帰り頂けますでしょうか」

と言うところかと思うんですが、京都ではそういう場合にも、登場するのは「空気」です。



僕はなかなか空気が読めない性格なので、呑み屋に行くときは、未だにおっかなびっくりなところがあります。

基本的には、隣のお客さんにはこちらからは話しかけずに、話しかけられた時だけ返すようにしています。





昨日はサワラ。

サワラは「鰆」と書くから、春が旬なのかと思ったら、魚屋のお兄ちゃんに聞いたら、むかし鰆が春にたくさん水揚げされたから、それで「鰆」と書くようになったけれど、実際はやはり秋口がおいしいのだそうです。

これをフライパンでこんがり焼いて、「照り焼きのタレに梅干しを入れた」という形のソースをからめて食べました。

サワラのあっさりとした味に、甘酸っぱいタレがよく合います。

ただ魚は、やはりまず塩焼きがおいしいので、塩焼きに飽きて、味を変えたくなった時にやるのがいいかもしれません。


<材料>

・ サワラ切り身  1つ
・ 大葉  1枚

◎ 梅ソース
・ 梅干し  1~2個
・ 醤油  大さじ1
・ みりん  大さじ1
・ 酒  大さじ1
・ 砂糖  小さじ1

・ サラダ油  大さじ1

※ 調味料の分量は、いずれも「くらい」。


<作り方>

1. 梅干しを包丁でよく叩いてペースト状にし、梅ソースの他の材料とあわせてよく混ぜる。梅干しは、ペースト状になったもので、大さじ2分の1~大さじ1くらいの見当。大葉はせん切りにしておく。

2. フライパンを中火で温め、サワラを皮を下にして入れ、ひっくり返してみてこんがり焦げ目がつくまで焼く。焦げ目がついたら、裏返して火を弱火にし、フライパンのフタをして、4~5分焼いて、中までじっくり火を通す。

3. 梅ソースをフライパンに入れ、かるく煮立てて、サワラを一回ひっくり返したりして、表裏によくからめ付けたら出来あがり。 皿に盛り、皿に残ったソースを上からかけて、大葉をのせる。





豚肉と小松菜の酢味噌和え。

ゆでた豚肉と小松菜を、酢味噌で和える。

豚肉と小松菜は黄金の取り合わせですが、これを和え物にするというのもなかなかいいです。

ただこういうものは本当は、小鉢にちょこっと入れるのがいいわけですが、1人だと材料をちょこっと買うわけにもいかないので、量がどうしても多くなってしまうのが、残念といえば残念です。


<材料>

・ 豚肉薄切り肉  100g (コマ肉とかでOKです)
・ 小松菜  2株

◎ 酢味噌
・ 白味噌  大さじ2
・ 酢  大さじ2
・ 砂糖  小さじ1
・ カラシ  小指の先くらい


<作り方>

1. 酢味噌の材料をすべて合わせ、酢味噌を作る。小松菜は4~5センチ長さに切る。

2. 鍋に湯を沸かし、豚肉をゆで、豚肉の色が変わったら引き上げる。つづいておなじ湯で小松菜をゆで、やわらかくなったらザルにあけ冷ます。

3. 1口大に切った豚肉と、かるく絞った小松菜を混ぜて器に盛り、上から酢味噌をかける。





あとはオクラ奴。

冷奴におろしショウガとかつお節、それにサッと塩ゆでし、小口切りにしたオクラを乗せて、醤油をかける。