2012-05-30
生ゴミのニオイ。
「破竹とえんどう豆の炊いたん」
家で酒をたっぷりと飲み、いい気分で酔っ払ってはきたのだけれど、それでも飲みに出たくなってしまう。
晩酌のあとの外飲みが、もう習慣になってしまって仕方ありません。
そこでついでに、燃えるゴミをもって、外へ出る。
前日食べたイワシの頭やらワタやらの生ゴミが、このところの陽気で強烈なニオイを放っていたのですが、もう日付が替っているから、ゴミ出ししても問題ありません。
いつも行くバーは定休日。
念のためほかの店をいくつか偵察してみると、やはりこの深夜、カウンターは常連のお客さんで盛り上がっている様子。
話に入る気はしないから、結局いつもの鉄板焼屋。
角ハイボールに、枝豆250円。
店番するのは、お兄ちゃん1人。
「また家で飲んできたんすか?」
お兄ちゃんはいつも、ひとことだけ話しかけてくれる。
あとは僕も、何もいわずにだまって飲む。
お客はほかに1組だけの、ガランとした店内。
お兄ちゃんも奥で、お客さんと話している。
そのお客さんというのが・・・。
中国人の女の子2人連れ。
たぶん20代の前半、流暢な日本語を話すけど、アクセントがちょっとおかしい。
iPhoneをいじったり、店のBGMにあわせて体をゆすったり、なんとも可愛らしい。
若い女の子は、どこの国でも可愛いものだけど、中国人や韓国人は日本人とくらべて、感情を素直に表現するところがいい。
お兄ちゃんは、「店長」と呼ばれて楽しそう。
そりゃこんなおっさんと話すより、若い女の子と話すほうがいいに決まってる。
奥へ行ったきり、こっちへ戻ってくる気配もない。
後ろ髪を引かれつつ、飲み終わって、店を出る。
「キム君」のバーを覗くと、こちらも盛り上がっているようだから、寄らずにそのまま帰宅する。
マンションのエレベーターに乗ると、香水の匂いがする。
エレベーターに残る女性の匂いは、一人暮らしのおっさんにとっては悩ましい。
とよく嗅いでみると・・・。
それは男性化粧品のニオイだった。
家に着く。
鍵をさし込み、ドアを開けると・・・。
まだ生ゴミのニオイがした。
八百屋に行ったら、「破竹」に目がとまりました。
タケノコは、京都産のを1回買って、若竹煮だの、タケノコご飯だのにしましたが、あとは見ないようにしてました。
まずは高いし、量が多いから食べきれないし。
でもこの破竹、値段も300円と手頃だし、大きさも小ぶり。
しかも「最終入荷」などと書かれていると、そそられる・・・。
タケノコにも色々種類があり、早い時期にでる孟宗竹などは、ちょうどそのころ出始めのワカメと炊いて、若竹煮にする。
でも最後にでるこの破竹は、やはりちょうど今が出盛りの、えんどう豆と炊くのだとか。
えんどう豆も、「もう終わり」だというから、やはりこれは、食べておかなければいけないでしょう。
それで破竹と、260円のえんどう豆、いつもは100円のほうれん草しか買わない僕は、ちょっとした清水の舞台でも飛び降りるつもりで買いました。
破竹はアクがないから、米ぬかで1時間煮るなどする必要がない。
皮をむき、輪切りにして、そのまま15分ほど水煮する。
えんどう豆もさやから出して、さっと塩ゆでしておく。
昆布と削りぶしのだしに、酒とみりん、うすくち醤油と塩で淡めに味付け、まずは破竹を、15分ほどコトコト炊く。
つづいてえんどう豆を5分ほど炊いたら、そのまましばらく置いておく・・・。
まさにやさしい、春の味。
歯応えのあるタケノコと、やわらかなえんどう豆。
しっかりしみた、だしの味・・・。
もったいないから全部食べずに、明日の分も取っときました。
魚屋では、スルメイカ。
市場から入荷したばかりの新鮮なイカは、お造りでも食べられます。
胴はショウガ醤油でさっと焼き、ゲソは塩辛にすることにした。
イカの中身を胴からはずし、ワタ袋に切れ目をいれて、中身をしぼり出す。
塩を小さじに3分の1ほど。
ここで味見をしてみたら・・・。
塩をいれすぎた・・・。
気をとりなおし、ぶつ切りにしたゲソをワタに漬け込み、冷蔵庫で2~3時間。
食べるまえに、ほんのすこしの酒とみりん、レモン汁かポン酢を1たらし。
いざ食べてみたところ・・・。
うまかった・・・。
塩加減は辛すぎるくらいで、あとでちょうどよくなるもののよう。
勉強になりました。
イカの胴は、軟骨をぬきとり輪切りにし、酒と醤油、おろしショウガのタレに20~30分漬けておく。
フライパンに油をひいて、強火で徹底的に熱したら、イカをタレごといれ混ぜる。
時間は、ものの20秒。
イカが赤くなったら火を止める。
スルメイカのショウガ焼き。
あとは冷奴。
キュウリのひね漬け。
いつもより1品多かったから、お腹はいっぱい。
酒も2合で飲み終わりました。
この日はなんと、飲みに行く気がおきずに、お茶を飲んだら、そのままベッドへ。
ということは、このところ、あれほど飲みに行きたくなっていたのは・・・。
ただお腹が空いていただけですか?
昨日は春の嵐が吹き荒れましたが・・・。
今朝はふたたびいい天気。