このサイトは、おっさんひとり飯の「旧サイト」です。
新サイトはこちら
へ移動しました。
なんでサイトを移動したの?⇒ こちら

2012-03-26

紅鮭のアラがあったらぜひ作ろう!
「紅鮭の粕汁」




自炊はするけど、魚料理は苦手という人、少なくないんじゃないでしょうか。

たしかに1つには、魚料理は肉にくらべてちょっと手がかかるから、面倒くさいというのはありますよね。

魚のさばき方など、料理の本を見てもよくわからないし、それ以前に料理の本を見ること自体が邪魔くさいということも、あるんじゃないかと思います。

それで魚料理をするにしても、つい塩焼きばかりになってしまいがちなんですよね。



たしかに塩焼きはおいしくて、魚はまず、塩焼きしていれば、まちがいないわけですけれど、それ以外の料理法にも挑戦したいという気が、本当はないわけではないでしょう。

でもそれが、なかなかうまくいかないというのは、

「買い物へ行くのがスーパーだからだ」

ということも、原因として、少なからずあるのではないかと思うんですよね。



魚の流通は、肉とは根本的に異なるところがあると思うんです。

「安定供給ができない」んですよね。

肉だったら、特売の目玉商品などは別として、年がら年中、おなじものが置いてあるわけでしょう。

ところが魚は、そういうわけにはいかない。

養殖物は別として、まず旬があるし、さらに旬のあいだでも、天候などに左右されて獲れたり獲れなかったり、供給に非常なばらつきがある。

だから安定供給を旨とするスーパーであっても、鮮魚のコーナーに置いてあるものは、日によってけっこう違ってきてしまうというわけなんですよね。



そうすると、ある日スーパーへ行ってみると、自分がどうやって料理したらわからない魚が、売り場に並んでいることになる。

売り場へ来てから、料理の本を広げるわけにもいかないから、次の日にしようと思って、家で料理本を見て翌日スーパーへ行くと、昨日はあった魚が、翌日にはなかったりする。

また翌日になると、おなじ魚でももう鮮度が落ちていて、食べる気にならないこともあるでしょう。

そうこうしているうちに、その魚を食べるのをあきらめてしまい、魚の料理法を学ぶ機会を逸することになってしまうわけなんですよね。



ですから魚の料理法を学びたいと思ったら、ほんとうは、スーパーでなく、魚屋へ買い物に行くのが一番なんです。

魚屋だったら、すぐ目の前に店員がいますから、どうやって料理したらいいかわからない魚の料理法を、その場ですぐ聞くことができる。

魚のさばき方がわからなければ、まずはお店の人にやってもらうことにして、それをそばで眺めていれば、何より勉強になる。

魚屋も、自分たち個人商店がスーパーに対してもっているアドバンテージが、お客さんに対するていねいな対応であることはわかっているから、何を聞いても嫌がらず、ほんとに親切に教えてくれます。



ただこの頃では、住んでいる場所の近くに魚屋がないということも、少なくないでしょう。

新興の住宅地などでは、まず個人商店の魚屋など、見当たらないですよね。

そういう場合には、べつにスーパーだっていいんです。

時間が遅くなってしまうと、ちょっと難しいかもしれませんが、適当な時間なら、鮮魚コーナーの担当のお兄ちゃんなりおいちゃんなりがいるでしょう。

バックヤードに顔でも出して、声をかければ担当の人が出てきてくれますから、その人に聞いてみれば、とても親切に教えてくれます。



一度イカのさばき方がわからなかったので、スーパーの鮮魚コーナーのお兄ちゃんに、「さばくところを見せてくれないか」と言ったことがあります。

そしたら「バックヤードにはお客さんは入れてはいけないことになっている」とのことだったんですが、わざわざワゴンにまな板をのせて売り場まで出てきてくれて、そこでイカをさばくのを実演してくれました。

スーパーの鮮魚コーナーの人は、お客さんからものを尋ねられることが、少ないのではないでしょうか。

だから声をかけると、とても嬉しそうにしてくれるように思います。



現代では、料理を学ぶというとどうしても、家で料理の本を見て、レシピに書いてある材料をスーパーで買い物して、というやり方をすることになってしまいがちでしょう。

このやり方は、アメリカから輸入されたのじゃないかと思うんですが、それはアメリカが、肉を中心に食べるから、成り立つことなのじゃないかと思うんですよね。

でも魚料理をするには、それだけじゃうまくいかない。

やはりどうしても、人に聞かないといけないということなのだと思うんです。






昨日はスーパーで、たっぷりの紅鮭のアラが、200円という破格の値段で置いてありました。

やはりこういうのが出ていたら、ぜひ手を伸ばしたいところでしょう。

紅鮭のアラは、粕汁にすると最高です。

ほんとうは、紅鮭は「ひず」と呼ばれる鼻の部分の軟骨がおいしいんですが、それは別のところに取られてしまうのでしょう、このパックには入っていませんでした。



粕汁を作るのは、非常に簡単です。

まず昆布と削りぶしで、だしを取ります。

紅鮭の味がありますから、昆布だしだけでも悪くはないんですが、やはり削りぶしも入れてだしを取ったほうがおいしいです。

だしを取るには、まず鍋に水を張り、昆布1枚と削りぶしひとつかみを入れて、中火にかける。

沸騰したら弱火にして、アクを取りながら3分くらい、コトコト煮る。

あとはこれを、キッチンペーパーをザルにしいて、こし取れば出来あがり。



だしを取るのは、慣れるとべつに面倒でもないし、ほんだしなどの化学調味料を使うのにくらべて、料理の味が格段によくなります。

削りぶしは、かつお節より、サバだの煮干しだのが入っている混合ぶしのほうが、安いし、なにかと使い出があると思います。



アラは熱湯で湯どうしし、そのあと水でよく洗って、血の塊などがついていれば、それをていねいに取りのぞきます。

紅鮭は塩でシメてありますから、それほど臭みも出ないでしょうけれど、やはりアラを使うときには、湯通しは基本になるのじゃないかと思います。



酒粕は、スーパーなどでふつうに売っています。

べつに塩気があるわけでもないので、多めに使っても問題ありません。

「ちょっと多すぎるかな」というくらい、入れるようにすると、コクが出ておいしいと思います。

小さくちぎって、だしでふやかしておくようにします。



粕汁は、京都式にやるならば、入れるのはニンジンと大根、それに油揚げ。

ニンジンと大根は、拍子木に四角く切るようにします。

これは京都の魚屋のおばちゃんから教えてもらったやり方ですが、昨日はそれを忘れて、油揚げは入れず、ニンジンはイチョウ切り、大根は半月切りにしました。

でもだからといって、問題があるわけではありません。

だしにこれらの具と、紅鮭を入れ、アクを取ってちょっと煮ます。



アクがとれたら酒粕を入れ、10分か15分、野菜がやわらかくなるまで煮れば出来あがり。



味付けですが、紅鮭にかなりの塩気がありますから、何も入れなくてだいじょうぶだと思います。

紅鮭の塩気は、煮ているあいだはもちろん、火を止めてから、さらには器に盛ってからも、煮汁に出ていくことになりますから、作っている最中に味を見て、それで醤油などを足してしまうと、塩辛くなりすぎることになります。

食べながら、よっぽど塩気が足りなければ、自分で醤油を足してもらうようにするのがいいのではないでしょうか。



青ねぎをふって食べます。

京都風に正式にやろうとすれば、セリをのせるわけなんですが、「べつに青ねぎでいい」という許可を、魚屋のおばちゃんからもらってあります。

酒粕のほっくりとしたコクに、紅鮭の味が、最高に合います。

魚屋のおばちゃんも、「粕汁は豚肉で作る人もいるけれど、やはり紅鮭だ」と断言していました。



昨日は、あとはピーマン。



ピーマンって、どうやって食べたらいいか、よくわからない人も少なくないのじゃないでしょうか。

思い付く料理といえば、まず青椒肉絲。

またはピーマン肉詰め。

あとはサラダに入れるとか。

和風の簡単な料理が、意外に思い付かないんですよね。



でもピーマンは、いちばん簡単に食べようと思ったら、さっと塩ゆでして、かつお節と醤油をかけて食べるのが一番です。

ピーマンとしょうゆは、大変よく合うものなんですよね。

そうでなければ、ジャコやかつお節といっしょにクタクタに煮てしまうのも、またおいしいです。



鍋にすこし大きめ、たとえばタテ4分の1ほどに切ったピーマンを入れ、水をヒタヒタ程度に張る。

そこにまず、ジャコかかつお節。

これはどちらでもいいですから、適当と思われる量を入れます。

かつお節なら、ピーマン1袋に対して、3g入りとかのパックを1パック分、入れてしまうのでちょうどいいと思います。

あとは酒を大さじ1杯、みりんと醤油をそれぞれ大さじ1~2杯。

強火にかけて、煮立ったら弱火~中火の加減にして、味見をしてみる。

この段階では、まだうす過ぎるわけですが、甘みと塩気のバランスだけを見ておくようにします。

それでそのまま、20分でも30分でも煮て、汁気を煮詰めてしまいます。

時間はかかりますが、手間はかかりません。



「クタクタに煮たピーマンってどうよ」と思うかもしれませんが、これが大変うまい。

ピーマンは、中途半端に火を通すと、苦味が出てくるわけですが、それを通り越すと、苦味が消え、甘酸っぱい味になるんですね。

歯ごたえもやわらかく、桃か何かのフルーツでも食べるような感覚です。

あっさり味付けすれば、酒のツマミに最高ですし、みりんと醤油を少し増やして、こってり目に味付けすれば、ご飯のおかずにもイケると思います。



酒は日本酒の常温。

ようやく、すこし暖かくなってきて、常温の酒がおいしいと思えるようになってきました。

といっても、相変わらず暖房はつけているんですが、冬のあいだは、暖房をつけても、まだ寒かったんですよね。

ところが今は、暖房をつけるとホカホカと暖かくなるので、そうやって暖かい部屋で、すこし冷たい酒を飲むのが、また気分最高という次第です。



粕汁には、もちろんうどんを入れてもおいしいです。




2012-03-25

健康のためにはほうれん草!
「ツナの青菜いため」




スーパーの売場に並んでいる野菜の中で、いちばん栄養がありそうなものといえば、やはり「ほうれん草」なのじゃないでしょうか。

ほうれん草のあの、濃い緑色をみると、いかにも身体を元気にしてくれそうな感じがしますよね。

これは、ほうれん草の缶詰を食べると元気百倍になって、悪者どもを次々なぎ倒す「ポパイ」の影響も大きいと思いますが、でも実際に、ほうれん草をはじめとした青菜が、身体にいいのはたしかです。



僕は以前、40歳をちょっと過ぎた頃のことですが、どうしても疲れが取れなくて、何を試してもダメだったことがありました。

よく寝てもダメ、ジムで運動してもダメ、サウナや風呂にゆっくり使ってもダメということで、ホトホト困り果てていたんですが、ある晩何の気なしに、ニラを1把、鍋に入れて食べたんですね。

そうしたら翌日、前日まで疲れ切っていたことを忘れるくらい、元気になっていて、青菜の威力を思い知ったというわけです。



ですからこのほうれん草、ぜひむしゃむしゃ食べたいわけですが、ほうれん草の食べ方として代表的なのは、やはりおひたし。

ほうれん草をサッとゆで、水にさらしてよくしぼり、かつお節と醤油をかけて食べるのはおいしいものです。

ほうれん草は、どういうわけか、ほかの野菜との相性がよくないので、単品で食べるのが一番なんですよね。



それからやはり、もう1つは、中華風の「青菜いため」ということになるでしょう。



青菜いためは、ただ青菜を炒めればいいだけですから、それほど難しい話でもないんですが、「だし」をどうするかというのが、1つのポイントとなってきます。

やはり青菜だけだと、ちょっと味が足りないんですね。

中華料理屋では、中華スープが大鍋に用意されているわけですから、それをすこし加えればいいことになりますが、一般家庭ではそれは難しい。

そうすると、顆粒の「中華スープの素」を入れたりということになる。



これはもちろん、悪いことではないし、たしかに中華スープの素を入れれば、おいしい青菜いためができますが、これは、特に料理を始めたばかりの人には、おすすめしたくないんですね。

だしは、料理の「中心」ともいえるもので、だしの味をどのようにつけるかを考えることが、料理を考えることだといっても、過言ではないくらいだと思うんです。

これを顆粒や粉末の化学調味料に頼ってしまうと、「料理のおもしろさ」がわからなくなってしまうと思うんですよね。



ですから青菜いためを作る時も、何かだしの材料になるものがないか、冷蔵庫や戸棚をいろいろ漁ってみるのがいいと思うんです。

肉系、魚系のものなら、何でもだしになります。

豚コマ肉の余りなんかが冷蔵庫に入っていれば、もう完璧ですよね。

あと例えば、焼き魚の残りとかでもいい。

ハムやソーセージ、ベーコンの類でもいいですね。

僕は自分では試していませんが、かつお節とかジャコとかでも、もしかしたらイケるかもしれません。

そうやって、だしの味をつけるのに、顆粒に頼るのでなく、具体的な材料を考えてみる。

それで実際やってみて、「これはうまい」とか、「これはイマイチだった」とか思うところに、料理の楽しさがあるし、そこからさらに、新たな発想が生まれてきたりするものじゃないかと思います。






というわけで、昨日は、戸棚に余っていたツナ缶。

これは青菜いためのだしとしては、完璧です。

1個まるまるでは多すぎるので、半分だけ使い、残りの半分は、スープのだしにすることにしました。



ほうれん草は、洗って、好きな長さに切っておきます。

この長さをどのくらいにするかで、青菜いための食べ応えはまた変わってきますから、こういうことでも、ゆっくり考えてみるのは、また楽しいですね。

ただ茎と葉は、混ぜずにはっきり分けて切るようにします。



中華系の炒め物には、やはりラードがおいしいです。

ラードは「体に悪い」という印象がありますが、べつにカロリーは、オリーブオイルやサラダ油とも変わらず、身体にいいといわれるオレイン酸やリノール酸も、豊富に含まれているそうですよ。



炒め鍋を中火で熱し、油を入れたら、みじん切りのニンニク1かけ分を炒め、ニンニクの風味を油に移します。

このとき塩をひとつまみ、この油の中に、いっしょに入れてしまいます。

青菜いための場合、塩はあとから入れると、全体に行き渡らず味にむらが出たりしがちなので、ここで入れてしまうのがいいんですね。



そしたら火を最強の強火にして、ツナを入れ、続いてほうれん草の茎を入れます。

豚こま肉などをだしに使う場合には、すこし炒めてから、ほうれん草を入れるようにしないといけないですね。

茎はしんなりとしてくるまで、しばらく炒めます。



続いてほうれん草の葉と、酒を8分の1カップほど入れます。

酒を入れるのも、1つには「だし」としての意味があります。

酒はいいだしになるんですね。

それから青菜を炒める場合は、すこし水分がないと、うまく炒まらないということも、酒を入れるもう1つの理由です。

葉はあっという間に火が通りますから、火を通しすぎないよう、しんなりしたらすぐに火を止めます。



ツナの味がよくきいて、大変おいしいです。

コショウは入れませんでしたが、青菜いためには、コショウは入れないほうが、おいしいんじゃないでしょうか。



それから、ツナの中華スープ。

鍋に水を張り、昆布を入れて中火にかける。

沸騰したら昆布をとり出し、酒4分の1カップくらいと、みじん切りのニンニク1かけ分、それにツナ缶の残りの半分を入れる。

醤油大さじ1くらいと、あとは塩で味をつけ、好きな具を煮れば出来あがり。

昨日は冷蔵庫に余っていた長ねぎとシメジを煮て、最後に溶き卵で閉じました。



コショウをふって食べます。

これも非常にうまいです。

ツナのだしは、大したものです。



あとは、「キムちくわ」。

刻んだちくわと、キムチ、それにごま油を1たらしして、よく和えます。

手軽な一品、非常にいいです。



焼酎のお湯割りを2杯。

昨日は実は、サウナの帰りに湯冷めしたみたいで、風邪を引きかけていたんです。

しかしこの青菜いためを食べたら、今朝はすっかり元気になっていました。

さすが青菜のパワーは健在だ。



ツナ缶半分で、夜のスープにくわえ、今朝のうどんの分も、だしを取ったわけなんですが、十分だったですよ。



2012-03-24

100円のサンマがごちそうに。
「サンマの蒲焼」




自炊するとなると、やはり「お金を節約する」ということが、大きな目的にはなってきますよね。

たしかにそれはそうなんですが、お金を節約することだけを考えて自炊してしまうと、どうしても侘びしい気持ちになってしまう。

秋になると、サンマが1尾100円とかで出てきますから、そうすると当然、自炊人としてはそれをありがたく買うことになるわけですよね。

でもお金のことだけを考えてしまっていると、「サンマしか買えない」と思って、悲しくなってきたりすることもあるんじゃないでしょうか。



しかしそれでは、人生、つまらないというものでしょう。

そこで先人の轍をひもとくことになる。

サンマは、昔から安いものだったでしょう。

そのサンマしか買えない貧乏な人が、これまで数限りなく、生まれて、そして死んでとしてきている。

しかしそういう貧乏な人たちも、それしか買えない同じサンマを、すこしでもおいしく食べたいと、さまざまな工夫をしてきているわけなんですよね。

そこに「料理」というものの醍醐味がある。



サンマはもちろん、まず塩焼きすれば、死ぬかと思うほどおいしいわけですが、しかしさすがに、毎日サンマの塩焼きだけでは飽きてしまう。

それでサンマを使った、さまざまな料理が編み出されてきた。

そういう先人の知恵を学び、自分で毎日取っ替え引っ替え、サンマを使った違った料理を作ってみることは、侘しくなんかないですよ。

先人の知恵に感動し、サンマのまた違ったおいしさを発見し、最高に面白く、ワクワクする、偉大な学びの体験であるといえるのではないでしょうか。



「安くておいしいものを食べたい」というのは、誰でも考えることだと思うんですよね。

それを実際に実践できているとしたならば、それは自慢すべきでこそあれ、侘しいことではまったくないと思うんです。





というわけで、昨日はさんまの蒲焼。

相変わらず、サンマは1尾100円以内で売っています。

この時期のサンマは、いうまでもなく解凍物になるわけですけど、解凍物も馬鹿にできないですよ。

旬の、一番おいしい時のサンマを、進歩した冷凍技術で保存していますから、下手に季節はずれのサンマを生で買うより、よっぽどおいしいです。



サンマを蒲焼にするには、3枚におろさないといけないわけなんですが、これは別に難しいことはないです。

魚が3枚におろせるようになると、世界がとても広がりますから、ぜひ挑戦してみてほしいところです。



包丁は、べつにふつうの、安物のやつで十分なんですが、ただよく切れることは絶対に必要です。

ですから簡易研ぎ器で、きちんと研いでからやるようにします。



まずサンマの頭を落とします。

それから腹に包丁をいれ、半分よりやや尾っぽよりのあたりに肛門がありますから、そこまで腹を引き裂きます。

それで中のはらわたをかき出して、水でよく洗う。



そうしたらサンマの、中骨の上のところに包丁を当て、サンマを手でおさえ、包丁を前後に動かすようにしながら、中骨にそって、包丁を尾の方にむけ移動させていきます。

これは裏側も同様。

そうすると、あっという間に3枚におろせてしまうというわけです。



腹骨は、口に当たりますから、これは包丁を使って、そぎ落とすようにします。

中骨もあるんですが、蒲焼などにする分には、まったく気になりませんから、放置しておいてだいじょうぶです。

あとはこれを2つに切り、もう一回水で洗い、その水をキッチンペーパーでよく拭い取れば、サンマの下ごしらえは完了というわけです。



蒲焼にするには、サンマに小麦粉をふっておきます。

ビニール袋に小麦粉とサンマをいれ、下から叩いたり振ったりすると、簡単できれいにできます。



フライパンを中火にかけ、油をひいて、フライパンが温まったら、サンマを身を下にして入れます。

魚を焼く場合、焼き網やフライパンを使うにせよ、レンジのグリルを使うにせよ、食べるときに上になる方を、まず下にして焼くのが基本だと思うんですね。

裏返すと、油が下に落ちてくれますから、おもて面がきれいな焼き上がりになります。

それに食べるとき上になる方を、下にして焼き終えてしまうと、皿に盛るとき、もう一度ひっくり返さないといけないから、それだけで、皮が剥がれたりして汚くなってしまいます。



身がこんがりと焼けたら、ひっくり返します。

皮は焦げやすいので、火を弱火にした方がいいんじゃないかと思います。



皮もこんがりと焦げ目がついたら、いったん火を止め、魚から出た脂を、キッチンペーパーでよくぬぐい取ります。

魚から出た脂は、臭みになってしまうからなんですね。



それからここに、タレを入れるわけなんですが、タレの材料は酒と砂糖、みりんと醤油。

作り方は、まず器に、酒を4分の1カップほど入れます。

酒は臭みを消し、コクを増すためにあるものなので、どのくらいでもいいんですね。

それから砂糖を、大さじ1でも2でも入れてみる。

これはコッテリさせたければ、たくさん入れればいいし、体のことを考えたりしてあっさり目でいきたければ、少なくすればいいということです。

みりんも、カップ8分の1ほど、器に入れてみる。

最後に醤油を、よくかき混ぜて、味を見ながら、ちょうどいいと思う加減まで加えていく。

味は、冷めると塩気が立ちますから、「すこし甘めか」と思うくらいで、最終的にはちょうどよくなります。

調味料を調合するときには、分量ではなく、あくまで味見をして、自分の舌で決めていくのが、料理を楽しむ最大のポイントなのじゃないかと思います。



フライパンを、ふたたび中火にかけ、タレをジャーと注ぎ込み、焦がさないように煮詰めていく。

汁が少なくなったら、火も弱火に落としたほうがいいですね。

このタレを、サンマをひっくり返しながら、よく絡めつけたら出来あがり。



山椒をふって食べます。

青ねぎをふったりすると、色目がきれいですよね。

こんがりと焼け、こってりと甘辛いサンマは、酒のツマミにもご飯のおかずにも言うことなし。

塩焼きが、冷めると急速にまずくなるのに対して、これは冷めてもおいしく食べられますから、チマチマとツマミを食べながら、酒を飲むには最高です。

あ、お弁当のおかずにも、いいでしょうね、これは。

ご飯の上にこれをのっけて、サンマの蒲焼弁当とか、すごくおいしそうかも。



あとはインゲンのごま和え。

インゲンを丸のまま、5分くらい、水でゆでます。

筋は取ったほうがいいですが、取れなければ、取らなくてもいいです。

食べてみて、ちょっとかたいめくらいにゆで、水で冷やして、よく水をぬぐい取り、両端を落として、半分とか、大きなやつなら3分の1くらいに切ります。



タレですが、すりごまは、1回分ずつ袋に入っているやつが、使いやすいです。

これに砂糖と醤油、大さじ1杯くらい、それにみりんを1たらし、これもよく味を見て、それでインゲンを和えます。



インゲンも、そろそろ旬に入りますから、今たくさん店に出回るようになっていますよね。

すこし歯ごたえのあるインゲンに、ごまの風味がよく合い、なんともうまいです。



アサリの味噌汁。

鍋に水を張り、昆布を入れて火にかけて、沸騰したら昆布をとり出す。

塩水に1~2時間つけ砂出しし、殻をこすりあわせてよく洗ったアサリを、沸騰した昆布だしに入れ、殻がひらいたら、味噌を溶き入れ出来あがり。

細く切った油揚げを入れたりしてもいいですね。

この時期のアサリは、身が大きくぷりぷりしていて、ほんとにたまりません。



あとは小芋に漬物で、日本酒。

常温で飲みましたが、すこし冷たい酒が、おいしく感じられる季節になってきましたね。