徳島の次は高松。
高松には一泊でスケジュールがけっこうビチビチだったので、とにかく食べるべきものを食べようと、朝に夕にスケジュールの合間をぬっては飲食店に繰り出した。
香川県といえばやはり讃岐うどん。
津々浦々を探訪してのうどん屋巡りは今回望むべくもないわけだが、せめて繁華街のうどんは体験しようとホテルのフロントで聞いた有名店を訪問。
一つ目は「うどん市場」。
香川県のうどん屋は基本的に「セルフ」のようだ。
これは他県でも「はなまるうどん」でおなじみだったりするが、お盆をもって麺を注文し、それに天ぷらなど好きなトッピングを選び最後に精算するスタイル。
繁華街だけでなく、昔郊外の讃岐うどん屋に行ったとき、畑の端に立つ掘っ立て小屋のようなうどん屋が、やはりセルフだった。
しかしそこはネギがなければ、客が自分で畑に行って引っこ抜いて洗って切って、という超セルフだったのだが。
とりあえずかけうどんを注文。
値段は激安で、1玉の「小」だと110円。
さすがにそれを頼むのは気が引けて「中」、140円だったかな、を頼んだが、けっこうな量だった。
四角く角張った太い麺で強いコシ。
なるほどー。
うどん市場 兵庫町店
次はうどん市場から商店街をちょっと奥に入ったところにある「こんぴらや」。
かけうどんはトッピングなしだとちょっとイマイチだなと思い、
「しょうゆうどん」を頼んでみた。
「温」の「小」で220円。
出し醤油を自分でかけて食べるようになっている。
こちらはうどん市場と比べると、コシはちょっと弱いがモチモチ感が高い。
僕はこっちのほうが好みかも。
こんぴらや 兵庫町店
ちかくにおなじみ「はなまるうどん」の本店があったので、比較のために行ってみた。
ちなみに「うどん」の暖簾が裏表にかかっているのは、写真のせいではなく店員が間違ってかけてしまったらしい。
教えてあげたら青くなって早速直していた。
やはり「しょうゆうどん」、「温」の「小」で189円。
なるほどこれはコシも弱くてモチモチ感もあまりなく、東京の立ち食い蕎麦屋のうどんみたい。
前の二店に比べるとかなり落ちる。
ひと玉の量もちょっと少ない。
やはり讃岐うどんも色々なんだな。
当たり前だけど。
それからもう一軒、地域のうどん屋に行ってみたくて、仕事関係の人に教えてもらって行った店。
「手打ちうどん 野口 」。
これは仕事の現場近くにあった店で、特別おいしいということでもないが、典型的な地域のうどん屋だという。
セルフではなく、カウンターで注文するようになっている。
みんな何を頼むのか訊いてみたら「だいたいかけうどんだ」と言うので僕もそれを頼み(中220円)、「えび天ぷら」90円をトッピング。
天ぷらは西日本の場合さつま揚げなんだよな。
麺は適度なコシがありモチモチ、天ぷらも大変おいしかった。
あと香川県で食べなければいけないものと言えば、「一鶴 」の骨付鳥。
20年くらい前に食べて、「こんなにおいしいものがあるのか」と思ったおぼえがある。
「おやどり」980円と「ひなどり」870円があるのだが、やはりここは両方を注文。
おやどり。
そしてひなどり。
当然生ビールを注文。
これは揚げてあるのではなく、窯で蒸し焼きにするらしいのだが、表面がぱりっとして、しかも中まで味がしみている。
その味だが、ひとことで言うと正体不明。
スパイスがかなり効いているのだが、ケンタッキーのような洋風ではもちろんない。
醤油ベースなので和風かと思えばそうでもなく、にんにくの強い風味がする。
この正体不明な何者でもない感じが、クセになるポイントなんだな、たぶん。
調理方法も食べただけでは揚げているのか焼いているのか分からないし。
おやどりとひなどり、両方おいしいが、僕は噛み応えがあり味わい深いおやどりが好みだった。
いやしかし四国、すごいな、ほんとに。