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2011-01-07

ぶり大根

しかしスーパーってのは楽しいな。
僕は料理を作るすべての工程のなかで、スーパーで買い物するのがいちばん好きだ。

昨日もグルメシティが特売日だったので、近くのikoi cafeで食事をして、そのあと寄ってみるわけだけれど、行ってみる時点では、さきおとといは豚バラの鍋を食べ、おとといは鶏もも塩焼きを食べたから、もう食べたいものは全部食べてしまったような気になって、何を食べたらいいのかよくわからないのだ。
ところが実際にスーパーへ行き、手前の野菜コーナーから奥の鮮魚コーナー、その先の精肉コーナーまで、ひと通りを見てまわると、だいたいかならず、いいものを見つけるのだな。
 
だから僕は、これから料理をしようかという人にアドバイスしたいのは、あまり何を作るかを事前に決め過ぎずに、何も考えずに、無心の境地でスーパーへ行ってみるということ。
ましてやレシピを見て、そこに書いてある材料の通りに買い物するというのは、あまりにもったいない。
スーパーの楽しさを、まったく台なしにしてしまうようなものだと僕は思う。

それで昨日見つけたのはこれ。

ぶりのアラ。
またアラかよ、って話だが。

しかしこのアラ、発色もよく、ぷりぷりした感じがして、見るからにうまそうなのだ。
しかも500グラム以上入って、298円。
激安。
500グラムだと一日では食べ切れないので、これをぶり大根にして、2日に分けて食べることに、瞬間的に心が決まった。

アラはまず、熱湯にさっとくぐらぜ、

そのあと水洗いして、固まった血などをよく落とす。

アラを煮る場合のただ一つのポイントはこれだな。
事前にていねいに掃除しておくこと。
これだけやっておけば、あとはどうやっても、きちんとおいしくなる。

大根は適当に切る。
べつに下ゆでしなくていい。

でこれを鍋に入れる。

まず酒。
ポイントは一つでいいといいながら、あえてもう一つあげると、この酒をできるだけたっぷり入れること。
水をまったく使わず、酒だけで煮てもいいくらいなものなのだ。
酒をたっぷり入れることで、臭みが消えて、コクが出る。
もちろん酒は、塩分が入っていないものを使わないといけない。

あとはみりんと醤油。
これはどぼどぼと、かなりたっぷり入れ、こってりとした甘辛い味付けにする。

ここに水を、大根とアラがかぶる程度に入れ、火にかける。
アクが出てきたら取り除き、味見をして甘ければ醤油、辛ければみりんを入れ、ふつふつと小さく沸き立つくらいに火を落として、フタをせずに、40~50分、大根がやわらかくなるまで煮る。
フタはたぶん、臭みがこもることになるので、しないほうがいいのだ。
煮えたらもちろん、しばらくそのまま置いて冷まし、味をしみ込ませる。

というわけで、出来ました。

いやこれは激ウマ。
思ったとおり、やわらかくて、脂がのって、今まで食べたぶり大根のなかでいちばんうまい。
なんといってもぶりは、いまシーズンだからな。
また言うまでもなく、ぶりのうまみをたっぷり吸い込んだ大根が、また死ぬかと思うくらい、うまいわけだ。

昨日食べたもの。

あとは湯豆腐。

これはもう完全に中毒になっていて、鍋でなければ湯豆腐。
こないだテレビで、NHKの健康番組を見たら、豆腐は良質なタンパク質があって、酒のつまみとしてはぜひ食べたいものの一つなのだそうだ。
やっぱりな。
ほんとに食べたいものを食べてれば、だいたいはからだにもいいと決まっているのだ。

あとはピーマンをさっと塩ゆでして、おかかと醤油をかけたもの。
ピーマンは以前、どうも洋風野菜という感じがして、だいたい名前が洋風だし、和風料理にどうやって合わせたらよいかよくわからなかったのだが、なんてことない、醤油がとてもよく合うのだ。
ジャコといっしょに醤油で煮てもうまい。

昨日も熱燗は3合。
こういうつまみで熱燗を飲むと、僕は心の底から幸せを感じるのだな。