肉団子を作るときは、かならず香味野菜を入れるのがポイント。今日は冷蔵庫に余っていた長ねぎとニンジンだけれども、長ネギの代わりに玉ねぎ、ニンジンの代わりにゴボウやシイタケなどでもいい。
鶏もものひき肉200グラムに、みじん切りの長ねぎ1/2本分ほど、みじん切りのニンジン3センチ分ほど、全卵1/2個分、おろしショウガに酒と醤油それぞれ小さじ1、塩小さじ1/2、片栗粉大さじ1を加え、粘り気が出るまでよくこねる。
水を張った鍋にだし昆布を入れて中火にかけ、沸騰したら昆布をとり出す。
1カップくらいの日本酒を加えたら、肉団子のタネをスプーンで丸くまとめて入れ、アクをとりながら10分くらい煮る。
台所でここまでやったら、あとはリビングに移動して、酒を飲みながらやる。
何でも好きな野菜を入れ、煮ながら食べる。
タレはポン酢。大根おろしと一味唐辛子を薬味にする。
鍋が煮えるのを待つあいだのつまみは、カブの浅漬け。
ユズをしぼり込み、皮を入れたらさらにうまい。
今日アマゾンを見てみたら、「おっさんひとり飯」が男の料理部門で1位。
最近はおせち料理の本に押されて、
近所のブックファーストでも棚に詰め込まれてしまっているから、
売れ行きを心配していたのだけれど、とりあえずよかった。
本を読んでくれた知り合いが、実際に作ってくれるようにもなっている。
まずまずみんな、「おいしかった」と言ってくれるから、
レシピも大丈夫そうだと少し安心している次第。
「おっさんひとり飯」のレシピや最近のブログの記事には、
材料や調味料の分量を細かく書いているけれど、
料理は本当は、計量カップやスプーンはあまり使わないほうが楽しい。
味見をしながら目分量で調味料を入れていくのが、
料理の醍醐味だともいえると思う。
どんなものでも数量を、頭で覚えているうちは本当にわかった気がしない。
感覚的につかめるようになって初めて、
「面白い」と思えるものなのではないか。
また目分量で調味料を入れていると、たまには間違うこともある。
間違いは、ただ失敗にしかならないことも多いけれど、
実はときどき、新たな発見の糸口になることもある。
いつもきっかり計ってしまっていては、遊びがない。
遊びがないところには、発見も生まれにくいのだと思う。
実際のところ分量は、塩加減だけに注意すれば、かなりの幅がある。
「大さじ1」と書いてあっても、大さじ2でも、大さじ1/2でもいい場合がほとんどだ。
その幅は、「好み」なのであり、
自分であれこれ量を変えてみて初めて、自分の好みが見えてくる。
だから「おっさんひとり飯」のレシピを見て、初めは書いてある通りにやるとしても、
そのうち自分の好みの味を見つけるようにしてもらえると、ありがたいなと思います。
「『おっさんひとり飯』を読んで料理の楽しさに触れてもらえるといいね。」