2012-01-23
日本酒に合うトマト鍋。
「キムチトマト鍋」
トマト鍋は、変わり鍋としては、現在、一番人気ともいえるのじゃないでしょうか。
洋風のイメージのあるトマトソースを、土鍋に入れるというミスマッチ感。
また和風野菜を入れてもまったくOKだったり、さらにご飯を入れておじやにすると、リゾットのようになるという、意外なおいしさが、人気の秘密なのでしょう。
トマト鍋の素を買ってきてもいいし、自分でオリーブオイルやニンニクを、炒めるところから始めても、さほど難しいこともない。しかも家族の人気も上々とくれば、主婦としては、これほどありがたいものはないというわけですね。
ただトマト鍋には、致命的な欠陥があるんですよね。
それは、「日本酒に合わない」ことなんです。
洋風の、オリーブオイルやら、チーズやらを使ってしまうと、日本酒に合わないことは、言うまでもありません。
しかしオリーブオイルやらチーズやらは一切使わず、和風調味料に合わせてみても、やはりトマト鍋は、日本酒には合わないんですね。
トマトのあの独特のうまみそのものが、日本酒をはねのけてしまうところがある。
しかもオリーブオイルやチーズを使わないと、トマトソースの味も、いまいちパンチが足りないということとなってしまうんです。
別に日本酒に合わないのならば、無理して日本酒を飲まず、ビールでも、ワインでも、飲めばいいわけです。
しかし毎日決まって日本酒を飲む、たとえば僕のような人間にとっては、それが鍋であるならば、やはり日本酒を飲みたいと思うところなんですよね。
そこでこれまで、「日本酒に合うトマト鍋」を探し求めて、何度かトライしてきましたが、結局うまくいきませんでした。
鍋自体はおいしいのだけれど、日本酒はギリギリで、「やはり合わない」という結果となってしまっていたんですね。
ところが今回、とうとう「日本酒に合うトマト鍋」を見つけました。
それが、
「キムチトマト鍋」
です。
要は、「キムチ鍋にトマトを入れる」というだけの話です。
キムチとトマトなど、合うのかと思うかもしれませんが、バッチリ合います。
韓国には、「トマトキムチ」というものも、あるそうですね。
洋風のトマトソースで、トマトの味を引き立てる、
「オリーブオイル、ニンニク、チーズ、唐辛子」
が、キムチ鍋では、
「ゴマ油、ニンニク、キムチ、唐辛子」
が代わりを務めるというわけです。
しかももともと、キムチ鍋は、日本酒によく合うので、ここにトマトを入れても、まったく変わらずに、日本酒に合うこととなります。
日本酒好きの方は、よろこぶこと請け合いですので、ぜひ試してみてください。
キムチトマト鍋をもっとも簡単に作ろうと思ったら、「桃屋キムチ鍋の素」のような、濃縮タイプのキムチ鍋の素を使い、そこに足す水を減らし、その分、トマトジュースかカットトマトを入れる、ということになるかと思います。
しかし、多少の韓国食材さえあれば、これを自分で作ることも、さほど難しいわけではありません。
まず和風だしを取り、そこにカットトマトかトマトジュースを入れます。
だしは、トマトのうまみと昆布のうまみは同じものなので、昆布を入れる必要はありません。
削りぶしや煮干し、だしパック、またはほんだしなどでもいいですね。
ここに、味を見ながら、キムチ、コチュジャン、酒と醤油を加えていきます。
より本格的な、刺激的な味が好みならば、韓国の粉唐辛子か豆板醤、それにニンニクをすりおろしたものを加えます。
唐辛子とニンニクの量は、お好み次第ということになりますね。
味付けは、以上で終了。
あとは、お好みの材料を煮るだけです。
豚肉、豆腐、それにアサリは定番ですね。
それに昨日は、玉ネギ、シメジ、それから小松菜を入れました。
最後にスプーン1杯程度のゴマ油をたらし込んだら、キムチトマト鍋の完成です。
これはほんとにおいしいです。
日頃のキムチ鍋や、トマト鍋が、一風変わったものになるとともに、日本酒にも合う。
もちろん、うどんや雑炊にも、申し分ありません。
キムチトマト鍋は、ネットを検索して見ましたら、それほどポピュラーではないものの、全くないわけではないみたいです。
つい昨日あたりのニュースでも、全国のトマト産地が協力して、トマトの冬場の消費を拡大しようと、キムチトマト鍋の試食宣伝会を、東京で開いたとの記事が出ていました。