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2011-06-06

新福菜館三条店、バックリブの漬け焼き

休日というのは、僕の場合は自由業なので、自分で勝手に決めるということなのだけれど、やはりふだんそれなりに生産的な活動をしているところから、いかに非生産的な、まったくなんの役にも立たない過ごし方をするのかというところに、休日の過ごし方の重点は置かれることになるんですよね。それは僕の場合、まずサウナ。このサウナにおける脱力感というのは、匹敵するものがあれば教えてくれと、言いたいくらいなところです。

そして朝ビール。これもたまらんです。朝ビールを飲むということは、ただ単に、ビールを飲むということにとどまらず、一日を棒にふるぞ、という決意表明なのですよね。これを飲むと、よし、今日はぜったい、ロクなことはしないぞ、という力が、全身にみなぎってきます。

そしてそのあと、昼寝するというのが、休日における儀式のように、僕の場合なっているということなのですけれど、その前に、この日に食べた昼めしは、言わずと知れた、新福菜館三条店。

セットメニューの並。

僕はこの店は、中毒になっている関係上、ほぼ毎週のように食べていて、そのたびに、これはほんとにうまいなと、思わず遠くを見る目になって、ほっとため息をついてしまうのです。何がそんなにいいのかと言えば、名人芸なんですよね、ひとことで言えば。

先日京都駅近くにある、新福菜館の本店のほうへ行って、やはり中華そばを食べてみたのだけれど、もちろん基本的に似たような味で、濃口のしょうゆ味に太めの麺というのはおなじなのですが、根本的にちがう。本店のほうは、僕ははじめて食べた時も、あらためて今回食べてみても、「ちょっと変わったラーメンだな」とは思うのだけれど、それ以上のものはない。「昔のラーメンってこんななのかー」とか、そのていど。ところが三条店の中華そばは、ひとくち食べると、そこから広がる「世界」があるんですよねぇ、これが。

僕は三条店ではじめて食べた時、なぜこんな濃い味付けにしているのかが、一発でわかった。それについてはもう100万回くらい書いているので繰り返しませんが、なるほど、そういうことなのか、と納得した。そしてそれ以来、このラーメンを何度食べても、新たな発見がある。「精魂こめて」とは、よく使われる言葉だけれど、ここのラーメンにはほんとに、精魂がこもっているのだと、そういう感じがする。スープの味やら、麺の太さやら、そういう細かなディテールのひとつひとつを超えて、このラーメンを発案し、そして長い月日にわたって継承しつづけてきた職人達の、「人間性」とも呼びたくなるものが、いつもこのラーメンから浮かび上がってくる。ちょっとまあ、かなり大げさな言い方なんですが、でもなんと表現しても足りないくらい、この三条店のラーメンは、大したものだと思います。

もし京都に来て、新福菜館のラーメンを食べるのなら、ぜひ三条店で食べてください。京都駅近くで食べたいというのなら、新福菜館本店よりも、僕は隣にある、第一旭たかばし本店のほうがおすすめです。

そして食べたもの。

鶏の水炊き。

残り汁で雑炊。

これもお約束。

昨日はいつも行くグルメシティで、バックリブが安く売っていたので、これをタレに漬け込んで、焼くことにしました。

このタレを、どういう味にしようか考えるのが、いつもながら、楽しいところなのですよね。こないだのナスとピーマンの味噌炒めとおなじで、基本は酒、みりん、砂糖、しょうゆ。これにすりおろした、というかチューブですが、のショウガやニンニク、ゴマ油とかトウガラシとか、そういうのを入れていくと、エスニックな味わいになって、それはそれでうまいのだけれど、だいたい僕は日本酒を飲むわけだし、ここはやはりあくまで和風。ショウガだけすこし入れてみました。

フライパンでフタをして、中火でじっくり焼いて、最後にタレもフライパンにあけ、煮つめて、からめてみたりもする。からしを添えて、はいどうぞ。いやこれも、なかなかよかったですよ。

ほかには冷奴とか、ナスの塩もみとか。ナスの塩もみは、ゴマをふりかけてしょうゆをたらす。

酒は宮城の鳴瀬川。ちょっと甘めの、ほんわかした味。宮城の酒は、福島や岩手とくらべると、やはりちょっと、洗練された感じがしますね。