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2012-04-07

アサリの中国式料理法。
「アサリのニンニク炒め」
それに「キュウリと卵のピリ辛炒め」



アサリはだいたい、100グラム100円くらいで売ってるのじゃないかと思いますから、200円も出すと、1人前には十分すぎる量になる。しかも今は旬ですから、いつもより殻も大きく、身入りも抜群。「こりゃ食べなきゃ大損だ」ということになるわけですね。

貝類は、「砂出し」しないといけないのが、たしょう面倒といえば面倒だけれど、料理のやり方自体はとっても簡単。「ほとんど何もしなくてもいい」というのに近いですよね。

アサリなどなら、まずそのまま味噌汁の具にしてしまえば、死ぬほどおいしいだしが出る。昆布でもいっしょに入れて水から炊いて、殻がひらいたらアクでもとって昆布をとり出し、味噌を溶き入れれば出来あがり。

酒蒸しも、鍋にカップ4分の1ほどの酒とアサリをいれて、フタをして、火にかけ殻がひらけば出来あがり。水でゆでて殻がひらいたアサリをむき身にし、ゆでた青ねぎといっしょにカラシ酢味噌であえる「ぬた」も、アサリのおいしい食べ方の1つです。



「安い」「簡単」「うまい」。3拍子そろったアサリを、ぜひモリモリ食べたいわけですが、昨日はこのアサリ、「中華風」に挑戦してみました。

やはりウー・ウェン「大好きな炒めもの」より。

アサリをニンニクと唐辛子をきかせた醤油味で炒める、いかにも中華風のやり方です。

貝類にはニンニク風味が、またよく合うんですよね。



まずアサリは、砂出しが必要なものは、砂出しします。

鍋でもボウルでも、カップ1くらいの水に塩小さじ1くらいをいれ、よくかき混ぜて塩を溶かし、アサリをいれて、フタをして暗くなるようにしておきます。

そのまま1時間くらいも置けば、アサリ君たちは海の我が家に帰ってきたかと勘違いして、くつろいで、砂をぴゅーぴゅー吐き出してくれるというわけです。

ただスーパーで、海水が入ったパックで売られているものは、砂出しの必要はありません。

砂出ししたアサリは、水を何度かとり換えながら、両手でこすり合わせるようにしながらよく洗い、殻についた汚れを落とします。



炒める前に、いろいろ下準備をしておきます。

まず青ねぎ2分の1把を、1センチ長さに切る。

青ねぎも、今がまさに旬となっていて、ふだんとはみずみずしさが全然ちがいます。



それからアサリ400グラムにたいし、ニンニク2かけをうす切りにする。

アサリの量が半分なら、ニンニクも半分でいいですね。

唐辛子5~6本を、種のまま小口切り。

これもアサリが少なければ、量を減らしたらいいと思います。



合わせ調味料。

醤油大さじ1に、酢小さじ1。

これはアサリの量が少なくても、おなじでいいと思います。



それから水溶き片栗粉。

ウー・ウェン先生のレシピでは、「片栗粉大さじ1に、水大さじ2」となっていましたが、これはどう考えても、まちがえだと思います。

昨日この分量で作ってみたところ、ノリのようにガチガチになってしまいましたので、「片栗粉小さじ1に、水小さじ2」で十分でしょう。

「レシピ通り作ってもおいしくできない」のは、レシピがまちがっている可能性もあるということなんですね。



下準備がすべてできてから、炒め始めるようにします。

炒めものは、炒めながら調味料を出したりしていると、炒め過ぎることになりがちですね。



フライパンに、サラダ油大さじ2を中火で熱し、ニンニクと唐辛子をいれて香りを出します。

油の量は、アサリが少ないのなら、すこし減らしたらいいと思います。



ニンニクと唐辛子の香りが立ってきたら、アサリと酒大さじ1.5をいれる。

酒の量は、アサリの量が変わっても、べつに変えなくてかまいません。

というか、ほんとうはこんなの計らずに、適当に「ジャッ」といれてしまえばいいですね。



酒をいれたらフタをして、アサリの殻がひらくのを待ちます。

殻がひらいたらフタをとり、合わせ調味料、水溶き片栗粉、そして青ねぎを次々といれていき、鍋を返しながら全体を混ぜ、青ねぎがしんなりしたら出来あがり。



これはおいしかったですねぇ。

ニンニクの味に、辛味と、さらに酸味がきいているのがポイントです。



この料理を日本の料理とくらべると、作り方としては「酒蒸し」なんですが、味の構成としては「ぬた」とおなじです。

ぬたはアサリに青ねぎをくわえ、「からし」「酢」「味噌」「みりん」で和えるわけですが、これがこちらでは、「唐辛子」「酢」「醤油」「ニンニク」になっている。

「辛味と酸味」があると、貝の味が活きるということなのでしょうけど、そうするともしかしたら、ぬたの料理法は、中国から伝来したということなのかもしれませんね。

まあもちろん、本当のところはどうだかわかりませんが、こうやって料理を作りながら、想像をたくましくしてみることも、料理の大きな楽しみだと思います。



あとは昨日、やはりウー・ウェン先生のレシピから、「キュウリと卵のピリ辛炒め」を作りました。

キュウリを炒めるのは、日本人にとっては意外ですが、中国ではふつうなんですね。



キュウリは幅5ミリの斜め切りにして、さらにそれを縦に5ミリ幅に切ります。

卵は器に溶きほぐしておきます。

ウー・ウェン先生のレシピでは、キュウリは2本、卵は4個です。



鍋にサラダ油大さじ3を熱し、卵をいれる。

縁の方から固まってきたら、ひと呼吸おき、菜箸で全体を大きく混ぜながら、数個のかたまりにまとめる。



卵に火が通ったら、鍋のはじに寄せ、キュウリを炒める。



キュウリに油がまわったら、卵をキュウリの上にのせ、さらに1分ほどそのまま熱する。

キュウリがしんなりしてきたら、醤油大さじ1.5、豆板醤小さじ2分の1をくわえ、全体を混ぜ、最後にゴマ油小さじ1をたらりと回しかければ出来あがり。



これもおいしいですよ。

豆板醤とゴマ油が、いい味出してます。



あとは大根と油揚げの味噌汁、キムチで、焼酎お湯割り。

まだちょっと寒いですが、春の気分満喫です。