ヨーロッパは、「煮込み料理やスープの具は少なめにする」と決まっているんでしょうか。
スープなどは、せっかく野菜をいろいろ入れても、しばらく煮てからミキサーでドロドロにしてしまったりする。
シチューなどでも、やはり野菜を煮溶かしてしまいますよね。
「いやポトフがあるじゃないか」と言うかもしれないけれど、スペインではポトフを食べるとき、まずスープだけ、パスタを入れて飲んでしまって、具は汁とは別に皿にもり、メインとして食べるのだそうです。
日本人の感覚からすると、やはり汁物には、ゴロゴロの具がいろいろ入っていたほうが、おいしそうに思えるのだけれど、ヨーロッパではそうではないということなのでしょう。
何か根本的な、考え方のちがいがありそうですよね。
まあ日本でも、汁物に具がいろいろ入っているのは、「上品ではない」ということはありますよね。
お膳に皿やお椀がたくさん並ぶような場合、汁物に具をたくさん入れてしまうのはやり過ぎで、やはり汁物は汁物としての分をまもり、具はほかのお椀にまかせるのが正しいということはあるでしょう。
ヨーロッパは食事に「コース」があるから、その中でスープの役割が、はっきり決められているのかもしれません。
でも日本では、汁物の分を超えた、「具だくさんの汁物」というものも、別になしではないわけで、家庭などではよくそういうものが出されるわけですけれど、スペインで、家庭料理の代表であろうポトフまでを、スープとメインに分けて食べるのは、日本とはかなりちがう感じがするんですよね。
ヨーロッパでそのような食べ方をする理由の1つとして、「食器」の都合は、大きいのかもしれません。
ヨーロッパでは、スープは丸く凹んだスープ皿に入れ、スプーンですくって飲むことになる。
具がいろいろ入っていると、ナイフとフォークを使わないといけなくなる。
ナイフとフォークを使うには平たい皿に盛らないといけないけれど、そうすると汁が入れられない。
それにたいして日本では、食事はすべて「箸」で済ませてしまうから、別に汁物に具がたくさん入っていても、問題なく食べられる・・・。
のかどうか、実際のところはわかりませんが、やはり日本人としては、何かを煮込むのなら、具をゴロゴロとたくさん入れてみたくなるところです。
というわけで、「具だくさんのチキントマト煮」を、昨日作ってみたというわけです。
骨の重さの分、グラム数あたりの肉の量は少ないから安いのでしょうが、骨付きの肉は、いかにも「肉を食っている」という実感がわいてくるのもうれしいところです。
肉は焼いてから煮ると、味がしっかり付くし、やわらかくなり過ぎることも防げますね。
焦がさないよう気をつけて、ちょっと透き通るくらいになるまでやるのがポイントです。
塩は、このあと汁が煮詰まっていくことになるので、あくまで控えめにしておくのが重要です。
あとはローリエを入れます。
それから、具を入れる。
ゴロゴロに切った、ニンジンとジャガイモ。
ウィンナーソーセージ。
ウィンナーは、絶対入れたほうがおいしいです。
半分に斜めに切るか、フォークで穴を開けるかして、ウィンナーの味が出るようにしておきます。
あとはガルバンゾ。
とり出してあった手羽元も戻し入れ、15分くらいコトコト煮て、ジャガイモがやわらかくなれば出来あがり。
これはうまいです。
まさに「ヨーロッパのおふくろの味」というイメージです。
あとは「菜の花のサラダ」。
菜の花は、またスーパーで、見切り品が大袋100円で売っていました。
青菜類は、高温でゆでるのが、おいしくゆでるポイントですね。
この季節には最高ですね。
でもこれで、悪いことは何もありません。
これもとてもおいしいですね。