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2012-04-02

具だくさんのチキントマト煮はおふくろの味



ヨーロッパは、「煮込み料理やスープの具は少なめにする」と決まっているんでしょうか。

スープなどは、せっかく野菜をいろいろ入れても、しばらく煮てからミキサーでドロドロにしてしまったりする。

シチューなどでも、やはり野菜を煮溶かしてしまいますよね。

「いやポトフがあるじゃないか」と言うかもしれないけれど、スペインではポトフを食べるとき、まずスープだけ、パスタを入れて飲んでしまって、具は汁とは別に皿にもり、メインとして食べるのだそうです。

日本人の感覚からすると、やはり汁物には、ゴロゴロの具がいろいろ入っていたほうが、おいしそうに思えるのだけれど、ヨーロッパではそうではないということなのでしょう。

何か根本的な、考え方のちがいがありそうですよね。



まあ日本でも、汁物に具がいろいろ入っているのは、「上品ではない」ということはありますよね。

お膳に皿やお椀がたくさん並ぶような場合、汁物に具をたくさん入れてしまうのはやり過ぎで、やはり汁物は汁物としての分をまもり、具はほかのお椀にまかせるのが正しいということはあるでしょう。

ヨーロッパは食事に「コース」があるから、その中でスープの役割が、はっきり決められているのかもしれません。

でも日本では、汁物の分を超えた、「具だくさんの汁物」というものも、別になしではないわけで、家庭などではよくそういうものが出されるわけですけれど、スペインで、家庭料理の代表であろうポトフまでを、スープとメインに分けて食べるのは、日本とはかなりちがう感じがするんですよね。



ヨーロッパでそのような食べ方をする理由の1つとして、「食器」の都合は、大きいのかもしれません。

ヨーロッパでは、スープは丸く凹んだスープ皿に入れ、スプーンですくって飲むことになる。

具がいろいろ入っていると、ナイフとフォークを使わないといけなくなる。

ナイフとフォークを使うには平たい皿に盛らないといけないけれど、そうすると汁が入れられない。

それにたいして日本では、食事はすべて「箸」で済ませてしまうから、別に汁物に具がたくさん入っていても、問題なく食べられる・・・。



のかどうか、実際のところはわかりませんが、やはり日本人としては、何かを煮込むのなら、具をゴロゴロとたくさん入れてみたくなるところです。

というわけで、「具だくさんのチキントマト煮」を、昨日作ってみたというわけです。



チキンは、手羽元が、びっくりするくらい安く売っているときがありますよね。

骨の重さの分、グラム数あたりの肉の量は少ないから安いのでしょうが、骨付きの肉は、いかにも「肉を食っている」という実感がわいてくるのもうれしいところです。



まずかるく塩コショウをすり込んだ手羽元を、オリーブオイルをしいたフライパンで、強めの中火でこんがり焼きます。

肉は焼いてから煮ると、味がしっかり付くし、やわらかくなり過ぎることも防げますね。

肉をいったん取り出して、みじん切りにした玉ねぎ半個分と、ニンニク1かけ分を、弱火でじっくり、5~10分くらい炒めます。

焦がさないよう気をつけて、ちょっと透き通るくらいになるまでやるのがポイントです。

玉ねぎを炒めたら、カットトマト缶を入れ、同量程度の水を加えます。



ここに、まず塩コショウ。

塩は、このあと汁が煮詰まっていくことになるので、あくまで控えめにしておくのが重要です。

あとはローリエを入れます。



それから、具を入れる。

ゴロゴロに切った、ニンジンとジャガイモ。

ウィンナーソーセージ。

ウィンナーは、絶対入れたほうがおいしいです。

半分に斜めに切るか、フォークで穴を開けるかして、ウィンナーの味が出るようにしておきます。



あとはガルバンゾ。

ガルバンゾは「ひよこ豆」のことで、スープに入れるとおいしいです。

とり出してあった手羽元も戻し入れ、15分くらいコトコト煮て、ジャガイモがやわらかくなれば出来あがり。



器にもって、パセリをふります。

これはうまいです。

まさに「ヨーロッパのおふくろの味」というイメージです。



あとは「菜の花のサラダ」。

菜の花は、またスーパーで、見切り品が大袋100円で売っていました。



鍋に湯を沸かし、グラグラと沸騰させながら、湯の温度を下げないよう、菜の花をすこしずつ入れては、さっと煮て、すぐにとり出す。

青菜類は、高温でゆでるのが、おいしくゆでるポイントですね。

ザルにとって冷まし、かるくしぼる。

オリーブオイルとレモン汁(ポッカレモン100)、みじん切りしたニンニク1かけ、それに塩コショウで和えれば出来あがり。



ちょっとほろ苦い、春の味。

この季節には最高ですね。



酒は本来なら、ワインでも飲めば最高ですが、いつもどおりの芋焼酎お湯割り。

でもこれで、悪いことは何もありません。



朝は「チキントマト煮ライス」。

これもとてもおいしいですね。