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2011-08-26

秋の味覚はやっぱりサンマ


今年の夏は、電力不足の折り、関西でも節電しないといけないということで、極力エアコンを使わない生活にチャレンジしてみることとなった。

恥ずかしながら僕はこれまで、もう何十年にもわたって、24時間冷房という生活を続けてきた。東京ではみんなが冷房を使うから、外気温が上がってしまって、夏は亜熱帯なみの気候になるという。そんな場所で自分だけが冷房を使わないなどということが出来ようはずがない。

広島にいた2年ほどの間だけは、広島市の街の外れで、川に近いところに住んでいたこともあり、扇風機だけでけっこういけたのだが、去年の京都はあの猛暑。一回こんなに冷房をつけていたのでは、京都の夏を味わったことにはならないだろうと、冷房を消してみた次の瞬間、頭の芯がひんやりし、吐き気がするという熱中症の症状があらわれた。それで速攻で冷房をつけ、あとはまた24時間冷房のお世話になった。

それが今年は、扇風機で過ごさないといけないわけだが、扇風機の使い方なぞ忘れてしまっている。まず扇風機をどういう強さにして、どういうように風を当てれば快適に過ごせるのかを研究するところから始めなければいけなかった。

扇風機はどうにか、ちゃんと使えるようになったのだが、扇風機を最強にしても、Tシャツやら短パンやらが、汗でぐっしょりと湿ってしまう。これはどうしたものかと思っていたが、行き着くところは必然的にただひとつ。そう、パンツ一丁、パンイチだ。

パンイチはたしかに涼しい。京都では35度を越す日も何日か続いたが、パンイチに扇風機で全然OK。僕はソファに座ってPCに向かうので、背中に置いたクッションがどうしても汗で湿ってしまうが、それ以外は非常に快適。麦茶を一日3リットルほど飲み、熱中症に襲われる気配すらなかった。

しかしパンイチがいいのは、ただ涼しいということだけに留まらない。その開放感がたまらない。海水浴が楽しいのは、海や砂浜という実際の環境が心地いいということもあるが、そこを海水パンツ一丁で歩きまわる開放感が、大きな理由ともなっているだろう。自宅のパンイチも同じことだ。パンイチでいるというだけで、なんだか気分が高揚してくる。

多少涼しくなってくると、ほんとは扇風機をつけたままTシャツを着るのが正しいあり方だろうが、パンイチはそのままに、扇風機のほうを消す始末。終いには外出まで、パンイチのまましたくなってしまうほどだった。

ただ京都は、日中はまだいいのだが、夕方から夜になり、気温が下がるにつれ蒸し暑さが増してくる。普通なら気温が下がれば涼しくなるはずなのだけれど、京都は盆地だから、湿気がこもるのだろう。湿気はそのままに温度が下がるから、湿度としては逆に上がってしまうということなのじゃないか。

なので夜になるとエアコンをつけ、そのまま朝までエアコンをつけて寝るということにはなってしまった。まあしかしこれは、夜間は電力が不足しないのだから、節電という観点からは問題ないことなわけである。



という今年の夏も、ぼちぼち終わりの気配を見せ、季節は秋に向かおうとしている。秋は食い物が、何でもかんでもうまくなるから、ひとり飯も楽しいんだよな。

やはり秋の味覚といえば、何を差し置いてもまずはサンマだろう。お盆のあたりから新物が出はじめ、徐々に値段が下がりつつあるところだが、昨日は178円にまでなったので、とりあえず今年の初サンマ、味わうことにした。


IHレンジへのつまらないこだわりはやめ、最近はカセットコンロを使うようになっているから、サンマのために魚焼き用の網を用意し、この日を待っていた。しかし魚焼き用の網を使うのが初めてだったのと、さらに魚を焼くこと自体が久しぶりだったので、かなり色々と失敗した。

まず塩をふるのを忘れた。それから火加減が強すぎて、中までちゃんと火が通らなかった。

しかしさすがサンマくん、そんなことには動じなかった。新物のサンマってのは、やはりうまいんだよな。刺身にもできるやつだから、生臭みはまったくなし。ハラワタも生焼けだったが、これもかまわず食ったらうまかった。

ただ単純に魚を焼くだけというのは、料理自体の面白さは全くないのだが、サンマはそれで十分うまいから仕方ないのだ。



あとは秋ナス。ナスも今まで異常とも思えるほど高かったが、昨日になりやっと、1本29円という、本来そうあるべき値段となった。焼きナスもうまいが、サンマを焼いたのでこちらは塩もみ。すり胡麻としょうゆをかける。

ナスの塩もみも、料理とは言えない簡単なものだが、うまいわけなんだな、これが。



あとはキュウリ。塩もみして酢をぶっかけ、鷹の爪とだし昆布といっしょにタッパーに放り込んで冷蔵庫に入れとくんだが、普通においしく食べられる。



それに冷奴で、酒は常温の日本酒。

一つ一つの材料に、できるだけあまり手を加えずにそのまま食うというのは、日本人の基本的な精神としてあるのだろう。それもたしかにいいですな。



シメはかけうどんにした。