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2011-11-08

手軽にできて、しみじみうまい。
「スペイン風あさり飯」


スペインには魚介と米をつかった料理が多く、それがまた、日本人の嗜好と合うところなのじゃないか。

スペインの米料理は「パエリア」が有名だが、パエリアのようにパエリア鍋で作るのでなく、土鍋で作る米料理もあるのだとか。

今回作ってみたのは、「スペイン風のあさり飯(Arroz con Almejas)」。オリーブオイルとニンニク、それにピーマンだけを味のベースにし、塩とパセリをふりかけるだけの、大変シンプルな作り方。しかし魚介は、シンプルに料理したほうがうまいのは、日本人には知れたことだ。

いろいろレシピを見てみると、「魚のスープ」とか、「魚介顆粒だし」などというものを使うことになっているのが多い。たしかにアサリだけだと、ちょっと出汁が足りないだろうという感じはする。

スペインでも、家庭で手軽に作るときには、顆粒だしを使うのかもしれないし、それも悪くないとは思うが、日本には超手軽な万能出汁である「昆布」がある。そこで今回、日本料理に使うのとまったく同じセンスで、昆布出汁を使ってみたが、これは非常にうまかった。



昆布出汁をふつうに取る。昆布はあらかじめ水にひたしておき、火にかけ沸騰する直前に取りだす。

あさりは海水程度の塩水にしばらくひたして砂出しをし、両手をつかって水でこすり洗いをして、汚れをおとす。

材料はあさりの他には、ピーマンのみじん切り半個分、ニンニクのみじん切りひとかけ分、パセリ一茎分、米1カップ。米は洗わない。

鍋は土鍋があれば、それを使ってもいいし、ふつうの片手鍋でもだいじょうぶだと思う。

鍋を中火で熱し、オリーブオイルをたっぷり目にしいて、まずピーマン、つづいてニンニクを、かるく炒める。

米を炒める。コメは炒めているうちに、オリーブオイルを吸って透明になってくる。

あさりを入れ、さらに炒める。

あさりは炒めているうちに、口が開いてくるが、べつに口を開かせることにこだわることもない。

あたたかい昆布出汁を入れる。昆布出汁は米1カップにたいし、1カップ強。今回は1.3カップ入れたが、悪くなかった。

鍋をかき回すと粘りがでるので、鍋自体をゆすって、全体をなじませる。

塩をひとつまみ入れる。あさりに塩気があるから、塩はほんのちょっぴりでいい。

沸騰してきたらパセリを入れ、火を弱火に落として、フタを閉めて25分煮る。

以上で出来あがりという、なんとも簡単な話。




このスペイン風あさり飯、センスとしては日本のあさり飯と変わらないのだが、オリーブオイルとニンニクの風味がぷんと立ちのぼるところが、なんとも食欲をさそう。

お焦げがすこしできるところもまたうまい。

昆布出汁はまったく違和感がないので、ぜひおすすめ。スペイン人にも教えてあげたい。

レシピによっては、ワインを入れたり、ピーマンのかわりに玉ねぎを入れたり、あさりを炒め、口を開かせた時点で一回取りだし、あとから再度投入するなど、いろいろなやり方もある。



あとはスペイン風サラダ。


レタスやら、きゅうり、ピーマンのかわりにこれは冷蔵庫にはいっていた万願寺とうがらしだが、パプリカ、トマト、瓶詰めのオリーブなどなどに、みじん切りの玉ねぎとニンニク、それにパセリををパラパラとふりかけ、上から塩とレモン汁、オリーブオイルをかける。大変うまい。

スペインでは自分のサラダに、各自で塩とワインビネガーかレモン汁、オリーブオイルをかけ、好みの味に調整して食べるのだそうだ。

レシピを見たら、コショウは入れないことになっていたのだが、たしかにそのほうが、まろやかな味がしていい。




ワインにパンは、欠かせないところだ。今回メインが米なので、ダブル炭水化物はどうかと思わなくもなかったが、やはりパンは、あったほうがいい。