2012-02-06
簡単でうまいトマト鍋。
「豚と水菜の純和風トマト鍋」
人による性格の違いというのは、相当なものだ。
ともすると、人間、誰でも自分と同じような性格だと思ってしまいがちだが、そんなことがあるわけないのは言うまでもない。
今日もブログ友達のブログを見ていたら、オレとあまりに違うので笑ってしまった。
男性で、奥さんと2人分の食事を毎日作っている人のようなのだけど、自ら「富の蓄積」と呼ぶ下処理した野菜を、冷蔵庫に大量保存してあるとのこと。
大根やニンジン、セロリ、玉ねぎ、白菜、キュウリなどを、買ったらすべて刻み、塩をふるなどし、蓄えておく。
料理をする時にはこれらの材料を使うから、あっという間に出来てしまう。
サラダなど蓄えを取り出しドレッシングをかけるだけだから、2分で出来てしまうそうで、ちょっとした物を作るのでも、モタモタと30分くらいかかったりするオレとは、えらい違いだ。
「洗って ・ 切って ・ 刻んで・・・という仕事が大嫌い」なため、このようなやり方をしているそうだ。
ところがオレの場合、冷蔵庫にモノを入れておくのが嫌いだ。
だいたい冷蔵庫や冷凍庫に入れておいたものを、使えた試しがない。
余ったものを、「今度使おう」と思い、ラップで包んで、ジップロックに入れて、冷凍庫に入れておくこともあるのだけれど、そうすると、気がついたら3年はたってしまっている。
なぜかといえば、オレは買い物が好きだからだ。
スーパーや店を眺め歩いて、自分が食べたいと思えるものを探すのが楽しい。
そうするとあくまで、その日に買うものは、その日に食べたいものなので、時間がたってしまうと、もう食べたくなくなってしまう。
特売などで、色々安いものがあると、まとめて買ったりしたくなる。
ところがそうやって買ってしまうと、買った日には食べたかったものが、日が経つにつれ、どんどん食べたくなくなってしまう。
買い物へ行けば、また新しい、食べたいものを見つけるのに、家の冷蔵庫に食べたくないものが入っていて、それを食べなければいけないと思うのは、たいへん苦痛だ。
だからオレは、極力、その日に食べるものしか買わない。
買ったものは、できる限り、その日に使い切ってしまう。
それがオレにとっては、精神衛生上いいというわけだ。
しかしこういう性格、たしかにどうかとは思う。
備蓄に興味がないから、金もあればあるだけ使ってしまう。
手にモノを持つのが嫌いだから、出先でモノをもらったりすると、すぐ人にやってしまう。
いい死に方しないと思うわ。
「トマト鍋」については、これまで色々と試みてきている。
トマトは好きな食い物の一つだから、それをなんとか、日常の食事に取り入れたいと思うのは、当然のことだ。
オレは鍋ばかり食べているから、トマトも当然、鍋に入れることになる。
トマト鍋自体は、大変ポピュラーな料理であり、おいしく作ることに問題はないのだけれど、それを日本酒に合わせるのが難しかった。
トマトの濃厚なコクが、どうしても日本酒に合わないのだ。
「日本酒に合うトマト鍋」として、いちおう「キムチトマト鍋」で決着をつけたつもりだったが、韓国風というところに未練が残る。
やはり「和風トマト鍋」で、日本酒に合うものを考えたい。
ところが今回、完璧な和風でありながら、日本酒に100%合い、しかも作るのは異常に簡単というトマト鍋を発見した。
名付けて「純和風トマト鍋」。
「和風トマト鍋」と称するものの多くは、トマトジュースかトマト缶を使い、そこにニンニクやら、チーズやら、オリーブオイルやら、という洋風素材をかならず入れている。
そうしないと、醤油だけでは、トマトの濃厚な味に負けてしまうからだ。
しかしこの純和風トマト鍋は、そういうものは一切入れない。
まさに和風材料のみ。
まずふつうに昆布と削りぶしで、だしを取る。
次に酒とみりん、うすくち醤油で、おでんだし的な味付けにする。
そこへ、湯剥きしてざく切りにしたフレッシュトマトを入れる。
以上。
ポイントは、トマトジュースやトマト缶を使うのでなく、フレッシュトマトを使うことだ。
トマトジュースやトマト缶は、どういうわけなのか知らないけれど、濃厚なコクがある。
このコクが、日本酒に合わない原因だった。
しかしフレッシュトマトを使えば、この不要なコクがまったくなく、さわやかな酸味だけがある。
この酸味が、和風だしの味を引き立て、ちょっとおしゃれな洋風っぽいセンスにしてくれる。
しかも言うまでもなく、コクがないから、日本酒にはバッチリ合う。
この純和風トマト鍋、わりとどんな材料にもいけるのじゃないかと思うけれども、昨日は豚肉と水菜。
あとは長ねぎやシメジ、油揚げなど。
七味をふって食べる。
トマト豚肉の相性のよさは、つとに知られているけれど、トマトの酸味が、豚肉のクドさを和らげてくれ、実にうまい。
うどんにも、もちろん、いい。