昨日の晩酌は、一昨日買ってあったイワシを梅煮にした。
圧力釜を使わずに、普通の鍋でコトコト炊くと、旬のイワシの脂が抜けず、
おいしく炊き上がるのである。
イワシは1年中出ているけれど、今がトップシーズンで、このイワシも大きなものでは
なかったけれど、よく脂が乗っている。
イワシを炊くには、20~30分でサッとやる方法もあるけれど、1~2時間じっくり炊く
やり方もあり、じっくりやると、イワシは骨まで柔らかくなり、そのまま丸ごと
食べられるようになる。
ただ1~2時間を費やすことは、皆忙しいからなかなかできないと、これを
圧力釜を使って時間を短縮しようというやり方もあるのだが、これはぼくは、
自分ではやらないし、オススメもできない。
圧力釜を使うと、たぶん温度が上がり過ぎるからなのだと思う、せっかくのイワシの
脂が抜け、モッソリとした食べ応えになってしまうのである。
1~2時間かけると言っても、鍋の前にずっと付きっきりである必要はなく、
時々見に行くだけで、あとは別のことをやっていてもいい。
休日などにまとめて炊いて、あとは冷蔵庫に入れておけば、いつでも
プリプリとした脂が乗ったイワシを楽しむことができるのである。
それからイワシを炊く時は、梅干しか、または酢を入れるようにする。
これはイワシの骨をやわらかくする効果があるのだそうだ。
加えて昨日は、春にサッとゆでて冷凍しておいた実山椒を入れた。
これはほとんどの家にはないだろうから、入れなくも問題はないのだが、
入れるとピリッとした辛味がイワシの味を引き立ててくれるのである。
イワシは頭を落として腹を割き、ワタを掻き出してよく洗う。
イワシにはウロコがあるから、これを手でていねいに落とすようにする。
鍋に出しコブとイワシ、味が染み出るように穴を開けた梅干し2~3個、実山椒、
酒1カップと、さらにイワシがかぶるくらいの水を入れ、砂糖とみりん、しょうゆを
大さじ3ずつ加えて火にかける。
サッとアクを取ったら落としブタをして弱火に落とし、1~2時間煮る。
1時間で十分骨まで食べられるようにはなるけれど、2時間煮ると、
骨は完全にやわらかくなり、存在に気が付かないほどになる。
もし途中で煮汁が足りなくなった場合は、水を足せば問題ない。
最後は落としブタを外し、火を少し強めて、ドロッとした煮汁が少し残る
くらいまで煮詰める。
スプーンで煮汁をかけながら煮詰めると、照りよく仕上がる。
皿に盛り、青ねぎを振る。
たっぷり炊くから、味が中までしみている。
「これもまたお酒が進むね。」
昨日もちょっと、飲み過ぎたかな。
あとはミョウガの冷奴。
うすく切ったミョウガをのせ、一味とポン酢しょうゆをかける。
ミョウガは繊維にそってタテに切るようにすると、タレをかけても
シャキシャキ感がなくならない。