2011-03-04

高槻「希望軒」、牛コマ肉の韓国風汁

昨日は生命誌研究館へ行ったら、中村桂子さんがご不在だったので、お借りしていた本だけ返して、高槻で食事をすることにした。

高槻では、飲食店クチコミサイト「食べログ」を参考に、目ぼしいところへはそこそこ行っていて、リピートしたくなるような店は思い浮かばないし、どうしようかと思いながら、ノートパソコンをとりだして、「高槻名物」と検索してみた。

そしたら出てきたのが、「うどんギョーザ」。

ギョーザのネタを、皮に包まずに、短く切ったうどんを混ぜ込んで、鉄板で焼いたものらしい。以前から高槻の家庭料理として知られているものなのだそうだ。

食べてみたいと思って、それを食べさせるたこ焼き屋が、阪急高槻駅近くにあるとネットに書いてあったから、探してみたのだが、けっきょく見当たらなかった。

うどんギョーザとは、なんとも変わった食べ物だから、町おこしとして大々的に宣伝すれば、けっこう評判になったりしそうな気もするのだが、高槻全体としても、食べさせる店は2軒ほどしかないみたいだ。遠慮深いのかな、高槻。

◇ ◇ ◇

仕方がないから、阪急高槻駅南口にある、以前からちょっと気になっていたラーメン屋に入ることにした。

「希望軒」という名前で、神戸に本店があるチェーン店みたいだが、店がまえが、ちょっとレトロな雰囲気をただよわせ、「昔風のラーメン」が食べられそうな感じもする。

僕は数年前から、東京をはなれ、名古屋へいったり広島へいったり、そして今は京都にいて、さらに去年会社をやめ、一人で自分をみつめる時間もふえて、そうすると、新しいもの好きだと思っていた自分が、そうではなく、とても保守的な人間であるということを自覚するようになった。

ラーメンでも、新しいものにはあまり興味がわかず、昔ながらのものをいいと思うのだ。

かといって、ラーメンより古い、うどんやそばには、やはりあまり興味がわかないから、時代に無関心であれということでもない。時代を見据えながらも、伝統をきちんとふまえ、一見古くみえるもののなかに、新しさをみつける目というものが、僕は好きみたいなのだ。

この店は、何種類かのラーメンがあったが、メニュー筆頭の「希望軒ラーメン」というのを頼んでみた。

しょうゆ豚骨に、細めのちょっと縮れた麺、具はあっさりとしたチャーシューに細もやし、青ネギ。典型的な西日本のラーメン。

豚骨スープはかなりこってりと煮出されているが、臭みはまったくない。麺もすこしカタめにゆであげてくる。

好みはあるが、僕はなかなか悪くないと思った。

でもこの店、午後1時前の、お昼どきと思われる時間だったが、あまりお客が入っていなかった。

高槻にはラーメン屋がたくさんあって、そのほとんどが、塩ラーメンか、または博多ラーメン。しょうゆラーメンの店は、数えるほどしかない。また創作ラーメンの店も多い。そういう文化のなかにあり、こういう昔ながらの伝統的なしょうゆラーメンは、あまり流行らないということなのかもしれないな。

ラーメンの友には、もちろん生ビール。はじめは取り放題の切り海苔をつまみながらのみ、ラーメンが来たら、それを食べながらのむ。

ミニチャーハンも、卵にチャーシュー、青ネギの、いわゆるプレーンな味付けだった。

◇ ◇ ◇

木曜日はグルメシティの特売日で、オーストラリア産の牛コマ肉を、毎回かならず安売りする。晩めしは、これを使って、汁物をつくりたいと思ったのだが、牛肉を和風の汁物にしようと思うと、肉じゃがにしろ、すき焼きにしろ、砂糖をたっぷり入れて甘くしたものしか思い付かない。昨日は甘くないものが食べたかったので、ニンニクをたっぷり入れて、韓国風の味付けにすることにした。

たっぷりの酒と、やはりたっぷりのチューブのニンニクを入れた水で、まずことことと煮る。これは5時間でも6時間でも煮て、溶けるほどにしてしまうのがうまいと思うのだが、昨日は時間がなかったので2時間。

このスープを、夜は塩で味を付けてあっさりと、そして翌日昼めしには辛くして、味を変えて2回に分けて使うことにした。

具は夜昼共通、大根と油揚げ、それに玉ネギ、もやし、ニラ。ただ塩だけで味を付けたものに、コショウをふって食べる。

これは悪くはなかったのだが、塩味の場合、具をあまりいろいろ入れてしまうと、味が散漫になってしまうのだな。大根と油揚げくらいにしておいたほうがよかった。

酒は佐々木酒造「古都」のグリーンラベル。昨日はなぜか、3合のんでしまった。